|
|
|
DDIポケット、ブラウザやメーラーを搭載した“AirH"PHONE”2機種
|
|
|
|
|
|
左:AH-J3001V 右:AH-J3002V
|
DDIポケットは、Compact HTMLやSSL、Cookieに対応したブラウザを搭載し、ISPのメールアカウントで送受信可能な音声端末の新ブランド「AirH"PHONE」を発表し、初の対応端末として日本無線製の「AH-J3001V」および背面液晶を搭載した「Ah-J3002V」の2機種を4月上旬から発売する。
同社は、27日都内で記者発表会を開催し、同社取締役 経営企画本部長 喜久川 政樹氏および取締役 営業本部長 土橋 匡氏から新端末投入による今後のサービス戦略などが語られた。
なお、4月から提供予定のAirH"PHONE向け新コンテンツサービス「CLUB AirH"」や定額制のメール料金コース「エッジeメール放題」の改定などもあわせて発表されたが、本稿では新端末についてお伝えする。
■ 「AirH"PHONE」で更なるマーケット拡大を目指す
|
DDIポケット取締役 経営企画本部長 喜久川 政樹氏
|
今回発表された「AirH"PHONE」は、Compact HTMLやSSLなど現在の携帯電話向けコンテンツで普及している仕様に対応したブラウザと、パソコンで利用されているものと同等の機能を持ったSMTP/POP3のメーラーを搭載する音声端末の新ブランド。
同社では、データ通信専用端末として展開してきた「AirH"」で、さらに端末だけでブラウズできる端末という位置付けで、ライトユーザーなどマーケットの拡大を目指す。
経営企画本部長の喜久川氏は「これまでは経営状態の改善を目指してきたが、データ通信分野で受け入れられたことによって、ユーザー向けのサービス改善にも注力できるようになった」とコメント。また、マーケット拡大のために、標準技術とされるCompact HTMLやSMTP/POP3などを採用したという。
また喜久川氏は、「今回の新機能追加は、モバイルを活かした業務推進を考慮している法人ユーザーにとっても、システム構築が容易に行なえるようになり、コストダウンも図れるなど多くの利点がある」とアピールした。
グループ企業であるKDDIが推し進めるCDMA2000 1xEV-DOについて、喜久川氏は、「PHSの特長の1つは省電力。これにより機器自体の小型化も実現可能となり、車載カーナビなどの組み込み分野でも住み分けができると考えている」とした。
新ブランド対応端末の共通仕様として、Compact HTMLなどに対応したブラウザやSMTP/POP3対応メーラーの搭載、専用コンテンツサービス「CLUB AirH"」の利用、ケーブル経由でパソコンと接続したデータ通信機能などが用意されている。
■ ブラウザ、メーラー、USB端子装備と盛りだくさんの新機能
「AirH"PHONE」ブランドの第一弾対応端末となる「AH-J3001V」および「AH-J3002V」は、背面液晶の有無による違いはあるものの、基本的な機能は同等。
ACCESS製ブラウザ「Compact Netfront 2.0」を搭載したことで、Compact HTMLや、128bitのSSL通信、Cookieに対応。ファイルサイズが50KBまでのページを表示できる。なお、これまで提供されてきたコンテンツサービス「H"Link」は利用できないが、「AirH"PHONE」向けコンテンツサービスとして提供される「CLUB AirH"」を利用することで、着信メロディや待受画像などがダウンロード可能。またアクセス先の画面を保存する「画面メモ」は20件登録できる。
さらにSMTP/POP3対応のメーラーを搭載しており、ISPや会社など3つのメールアカウントが利用できる。最大受信文字数は10,000文字で、画像などの添付ファイルは最大150KBまで。なお、従来の定額制のメール料金コースを改定した「メール放題」にも対応している。
メインディスプレイは、65,536色表示が可能な128×160ドット、2インチSFカラー液晶を搭載。本体底部には、mini BタイプのUSB端子(USB1.0)を装備。市販のケーブルを利用することで、パソコンと接続してデータ通信を行なえるほか、USB経由で充電することも可能。なお、パソコンとの接続時には同梱されるソフトウェアをインストールする必要がある。
また、日立製のアプリケーションチップセット「SH-Mobile」を採用し、ブラウジングなどの各機能における操作性の向上が図られている。データ通信は、64kbpsのPIAFS方式や32kbpsのパケット通信に対応しているが、128kbpsのパケット通信はサポートしていない。
このほか、別売りで提供されているカメラユニット「Treva」で撮影した場合はJPEG形式での保存が可能となり、他社の携帯電話を利用しているユーザーにもスムーズに画像付きメールを送信できるようになった。
日本語入力補助として、Compact VJEを採用。文節変換やユーザー辞書登録や単語学習機能などの機能を備えている。大きさは、約94.5×約49×約24.5mm(高×幅×厚)で、重さは「AH-J3001V」が約93g、「AH-J3002V」が約96g。連続通話時間は約8時間、連続待受時間は約800時間。ボディカラーは「AH-J3001V」がエアリーシルバーとノーブルブラック、「AH-J3002V」がエアリーシルバーとミスティックラベンダーのそれぞれ2色。
「AH-J3002V」では背面に96×32ドットのモノクロ液晶を搭載しているが、これについて、土橋氏は「背面液晶を装備したAH-J3002Vは一般ユーザーに、装備していないAH-J3001Vは、若干価格が低くなるため、コスト低減を目指す企業にそれぞれ受け入れられるのではないか」とターゲット層の違いを挙げた。
なお、「AH-J3001V」「AH-J3002V」ともに初回生産分(合計6万台)にはUSBケーブル(USB2.0対応)が同梱される。
|
Ah-J3001V
|
|
AH-J3002V
|
■ 使い放題プランを使って欲しい
|
DDIポケット取締役 営業本部長 土橋 匡氏
|
「AH-J3001V」および「AH-J3002V」では、音声通信とデータ通信それぞれに用意された料金コースから選択して契約することになる。サイトの閲覧などで発生するパケット料は、“つなぎ放題コース”では1パケットあたり0.01円、“スーパーパックLL/L/S”や“標準コース”では1パケットあたり0.1円、20万パケット(約24.4MB)分の通信料が含まれている“パケコミネット”では無料分を超過した場合で1パケットあたり0.03円となる。また、“スーパーパックLL”などでISP経由でインターネットへ接続した場合は、1パケットあたり0.05円。
新端末における料金体系の説明を行なった土橋氏は、「“つなぎ放題コース”や“パケコミネット”を利用してもらえるよう営業活動を推進していく。さらにメール放題を利用してもらえれば、他社の携帯電話を所有して“パケ死”しているユーザーを救済できると自負している。また昨年12月のAirH”プラン向けの音声通話料金の値下げは、今回の新端末のために行なったようなもの」とユーモアを交えながら、自信を持って語った。
|
|
AH-J3002Vの背面液晶
|
メニュー画面。なお両機種の機能自体は、背面液晶関連以外では同等となり、画面表示なども同じものとなる
|
|
|
「通信」メニュー内にあるISPへの接続設定
|
SMTP/POP3の設定画面
|
|
|
本体底部のUSB端子
|
市販のUSBケーブルでパソコンと接続できる
|
■ URL
ニュースリリース(DDIポケット)
http://www.ddipocket.co.jp/news/h150227_1.html
ニュースリリース(日本無線)
http://www.jrc.co.jp/jp/whatsnew/20030227/airh-phone.html
製品情報(DDIポケット)
http://www.ddipocket.co.jp/syohin/i_airh_phone.html
製品情報(日本無線)
http://www.jrc.co.jp/jp/product/comm/airh-phone/index.html
AirH"PHONE 料金体系
http://www.ddipocket.co.jp/airh_phone/i_ryokin.html
■ 関連記事
・ DDIポケット、AirH"PHONE向けコンテンツサービス「CLUB AirH"」
・ DDIポケット、「エッジeメール放題」と「ライトEメール放題」を統合
(関口 聖)
2003/02/27 16:40
|
|
|
|