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今回開発されたソフトディスプレイは、携帯電話やパソコンなどからダウンロードした静止画や動画を、洋服に織り込まれた光ファイバーで表示させるというもの。同社の研究所であるフランステレコムR&Dのスタジオ・クレアティフが開発し、同技術を用いたイブニングドレスは今回初めて公開された。同技術を用いて将来的には、バッグやスカーフ、洋服や家具といったものに、布製ディスプレイを搭載させることが可能になるという。 表示させるデータは洋服に内蔵されたメモリから読み出し、携帯電話などとBluetoothを使ってデータ通信を行なう。洋服内部にはタバコサイズ程度のバッテリーを内蔵し、最大２時間の連続使用が可能。同社スタッフによれば、製品化された場合には、１日程度の連続使用が可能で、メモリやバッテリーをワンパッケージにしてさらに小型化を進めたいとしており、現在開発を進めているとのこと。 ディスプレイは、丸めたりすることが可能だが、プロトタイプということもあり洗濯はできない。しかし、ディスプレイ部分は取り外しが可能なので、洋服部分は今回の発表のものでも洗濯できるという。なお、現在開発中の次のプロトタイプでは、単色表示ではなくマルチカラー表示になり、より細かい光ファイバーが採用されるので、折りたたむこともできるとしている。 考えられる用途として、消防士などの公共セキュリティーサービスや広告、家具などのインテリアのほか、ファッションとしても利用できるとしており、特にファッション分野でアピールしていきたいとしている。ディスプレイの操作は、裏地に隠された柔らかいリモコン部分で操作可能だが、現在内部を発表できる段階ではないとしており、明らかにされることはなかった。 デモンストレーションでは、洋服の腹部にソフトディスプレイが搭載されたものや、イブニングドレスの背中に搭載されたもののほか、バッグにソフトディスプレイが搭載されたものなども紹介された。フランステレコムの代表取締役社長のフランソワ・ヴァンプラーグ氏は、「スポーティなシーンでも利用できる」と述べており、同氏は「現在は試作品だが、今後協力企業ともに製品化を目指す」と語った。同社は現在IBMやノキアといった企業と、同技術の利用方法に関して話し合いを進めているとしており、今後２～３年のうちに商品化を実現させるという。 このほかフランソワ・ヴァンプラーグ氏は、「その日の気分によって、模様などの表示を変えたり、仲間同士でそろいの模様で合わせることもできる。」とファッションやコミュニケーションツールとしての用途を語ったほか、「日本の携帯電話メーカーとも話し合いの機会を設けて意見を聞きたい」と意欲をみせていた。
・ フランステレコム http://www.francetelecom.co.jp/ （津田 啓夢） 2002/11/18 18:17 | ||||||||||||||
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