米Palmは、ハイエンド志向のPDAとして新たなブランド「Tungsten」を立ち上げ、GSMモジュールを内蔵し、キーボードを装備したスマートフォンタイプの「Tungsten W」と、Palm OS 5を搭載し、Graffitiエリアをスライドで露出させるBluetoothモジュール搭載端末「Tungsten T」の2機種を発表した。
「Tungsten T」は、従来のPalm製端末のデザインをより洗練させた形状のPDAで、Palm製としては初のPalm OS 5搭載端末となる。各種ボタンは端末下部のスライド上に配され、スライドを動かしてGraffitiエリアを使用する。CPUには米Texas Instruments製で、ARM9ベースのOMAP1510を採用。内蔵メモリは4MBのFlashメモリ、および16MBのRAM(ユーザー領域は14MB)を搭載。大きさは約101.6×約76.2×約15.2mm(高×幅×奥行、スライド閉時)で、重さは約158.7g。Bluetoothモジュールを内蔵しており、メールチェックやブラウジングの際にはBluetooth対応の携帯電話経由で通信を行なえる。価格は499ドルで、Palmの通販サイトなどを通じて入手できる。
スマートフォンタイプの「Tungsten W」は、Graffitiエリアが設けられていないものの、入力用デバイスとしてキーボードを装備。OSはPalm OS 4.1で、CPUはDragonball VZ 33MHzが採用されている。内蔵メモリは8MBのFlashメモリ、および16MBのRAM(ユーザー領域は14.8MB)。大きさは約138×約78×約16.5mm(高×幅×奥行、アンテナ含む)で、重さは約184.3g。連続通話時間は10時間。GSM通信モジュールを内蔵しており、アメリカではAT&T Wireless、カナダではRogers AT&T Wireless、ヨーロッパではVodafone、アジアではシンガポールのSingtelで利用できる。価格は549ドルだが、キャリア経由などの販売経路によって異なる場合もある。市場投入時期は2003年第1四半期になる予定。