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矢野経済研究所調査、「IP電話がPDAのキラーアプリになる」

 矢野経済研究所は、2002年4月~6月にかけて行なった国内のPDA市場に関する調査結果を発表した。2001年度の市場規模や今後のPDA市場拡大への鍵となる要素についての予測などが述べられている。調査対象は端末メーカー8社、OSベンダー3社およびその他の関係各社など。

 同調査によると、2001年度の国内におけるPDA市場規模は、出荷台数では137万3200台、前年比102.3%と若干の伸びを示しているが、売上金額では334億8300万円、前年比63.5%と大幅な減少をみせている。この理由として、個人ユーザーでは相次ぐ新製品発表によって、買い控えや迷いが生じ、法人ユーザーにおいては、不況が招いた投資意欲の減退に加えて、2001年度がPDAの検証期間と位置付けられていたためとしている。

 OS別シェアでは、Palm OS陣営がPDA市場全体の47%を占め、拡大傾向にある一方で、Windows CE陣営は39%に減少している。しかしながら単価が高いWindows CEでは売上金額から見た場合はシェアを拡大している。また、Windows CE陣営ではPDA向けの新OS「Pocket PC」を投入したものの、大幅なシェア拡大には至らず、今後の法人需要への動きが注目されるが、Palm OS陣営では端末メーカーの撤退があったため、2002年度以降は大幅な動きがあるとしている。

 メーカー別シェアは、シャープが減少傾向にありながらも、Linuxを搭載したPDAを投入したことにより、再びシェア奪還の模様を見せている。また、ソニーのCLIEがシェアを拡大しているが、これについては予想通りの動きとしている。

 同調査では、端末自体の今後の方向性についても述べられており、CFカードやSDカードスロットが必須であり、無線LANやPHSなどのデータ通信への対応が進み、「スタンドアローンのパソコン周辺機器からネットワーク機器“Wireless PDA”になっていく」としている。これにより、PDA化がすすみ、“スマートフォン”となってきている携帯電話との関係については「現段階においてはどちらが優勢とは判断しにくい」と情勢を見守る姿勢。

 今後の市場動向については、2002年度は出荷台数で136万4500台(前年比99.4%)、売上金額では358億8500万円(前年比107.2%)とメーカーからの情報をもとに推定。ワイヤレス化によって、ハンディターミナルとの代替や新規開発分野で需要が喚起されることで、現在PDA市場の2割しかない法人需要の拡大を見込んでいる。

 また今後のPDAへ大きな影響を与える要素として「無線IP電話はPDA需要拡大のキーであり、キラーコンテンツになる可能性が大きい」と指摘したほか、ホットスポットの普及もPDA市場拡大へ貢献するとした。またバッテリー性能の向上は、ノートパソコンの性能アップにもつながるため、こちらに市場シェアを一部持っていかれる恐れがあると指摘している。


・ ニュースリリース
  http://www.yano.co.jp/press/2002/021008.html


(関口 聖)
2002/10/08 15:42

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