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【NET&COM2002】
ドコモ立川社長 基調講演レポート
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2月6日~8日の3日間、千葉・幕張メッセで企業向けのネットワーク関連イベント「NET&COM2002」が開催された。最終日となる8日にはNTTドコモ社長の立川敬二氏が「モバイル・コミュニケーション革命~FOMAが切り拓く超高速ネットワーク新時代~」と題した講演を行なった。
21世紀のモバイルの発展方向
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NTTドコモ 立川敬二社長
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立川氏はまず、携帯電話の加入者数が固定電話網の加入者数を抜いたことを示し、「ワイヤレスインターネットの母体はもうできた」とする一方で、「新規契約数はもう伸びない」と述べ、既存の携帯電話事業から、21世紀のモバイルの発展方向として、グローバル化や音声から非音声に変わるマルチメディア化のほか、通信の対象を人間だけでなく、動くもの全てを通信対象にするという3つのポイントを掲げた。
現在、携帯電話のトラフィックは、音声通話が主流で、データ通信などの非音声領域は2割程度だが、マルチメディア化により2010年には非音声が7~8割程度になり、「21世紀には非音声が主流になる」(立川氏)。同氏は、通信の形態も「人から人」から、「人から機械」、「機械から機械」に変化すると予想し、「機械の数は極端に言えば無限大」と述べ、非音声端末の契約数が増大するとの見通しを語った。
「FOMA」の今後のサービス展開
続いて立川氏は、移動体通信システムの世代交代は「10年で1世代」とし、第4世代が2010年頃に、第5世代が2020年頃に登場するであろうとの見通しを語った。ただし、機能やサービスの詳細については「(各世代に)どのファンクションを持たせるかは、それぞれ社会の要請次第」とするに止めた。
第3世代携帯電話サービス「FOMA」については、今後のサービス展開として、国際ローミングサービスや映像をその場で送れる「映像メール」の提供を予定していることを明らかにした。また、FOMAと情報家電との連携についても語り、留守中に宅配便などが来た場合、ドアホンの映像をFOMA端末に転送することで、留守中でも宅配便を受け取れるなどのサービスについても語った。
また、現行の動画サービス「iモーション」については、再生時間の短さが指摘されているが、同氏は「野球のホームランシーンのようなエキサイティングな映像のみを用意し、長いものはテレビで見れば良い」と語った。
FOMA端末のビジネス展開
最後に、立川氏は、FOMA端末のビジネス向けの使用方法について解説した。同氏は「FOMAを導入することで効率化が図れる」とし、例えば、建築現場でFOMAを利用することで現場の映像や設計図面などをどこからでも取得ができるようになったり、「印刷業」でも大容量のデザイン画などをクライアント・デザイナー・印刷会社間でやり取りし、クライアントの目の前でデータを修正できるなどのソリューションが可能になると語った。
こうしたソリューションを提案しながらも、同氏は「(FOMAのビジネス利用に関する)アイデアはご利用者の皆様が考えたほうが良い。知識を出せばビジネスチャンスはいくらでもあり、21世紀はモバイル分野がさらなる発展をする」として、講演を締めくくった。
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21世紀のモバイル発展方向
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FOMA、今後のサービス展開
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建築現場でのソリューション
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印刷業でのソリューション
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・ NET&COM2002 ホームページ
http://expo.nikkeibp.co.jp/netcom/ja/index.html
・ NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
(横田 真俊)
2002/02/08 20:31
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