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【モバイル・コンテンツ・フォーラム】
DDIポケット、求められているのは通信速度よりも料金の安さ
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DDIポケット 技術企画部長
近義起氏
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11月20日に都内で開催されたモバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)主催セミナーには、DDIポケットの技術企画部長の近義起氏も登場。同社のデータ通信戦略について講演を行なった。
講演に際し同氏が掲げたテーマは「市場発展に必要なシステム要件とは?」「今後求められるオペレータの役割と分別とは?」の2つ。
近氏はまず、市場発展に必要なシステム要件について、DDIポケットが今年8月末から提供を開始したAirH"の「つなぎ放題コース」によるトラフィックの急増に触れ、「コンテンツの中身だけでなく、料金というのも非常に重要だということを実感した。当初は一月に1ユーザーあたり数十MB程度の利用と読んでいたが、実際には100MBを超えるようなユーザーが多く、モバイル市場がいかに料金に縛られていたかということを感じずにはいられなかった。ユーザーにとっては、通信速度よりも料金の安さのほうが重要だということだ」と語った。同氏によれば、AirH"ユーザーの9割は「つなぎ放題コース」を利用しているという。
同氏は「周波数利用効率についてはPHSの方が圧倒的に優れており、IMT-2000もそれほど利用効率が上がっているわけではない。通信速度は速くなったが、それではIMT-2000で料金を下げられるわけがない。携帯電話では定額制ができないのでPHSでやる。128kbpsのデータ通信についても、料金は少々高めになるかもしれないが、基本的には定額制で行く」と語った。
さらに同氏は、NTTドコモのFOMAとのデータ通信料金の比較表を出し、「20KB程度の画像であれば大した差はないが、数MB~数十MBの音楽やムービーをダウンロードしようとすると、大変な差になる。これで(FOMAの)マーケットは成立するのか? それでは100KB(iモーションの容量制限)というのが結論になってしまう」と、DDIポケットのデータ通信サービスの優位性を示した。
続いて、2002年以降の戦略についても説明された。同氏によると、DDIポケット社内では、パケット通信に対応で標準(WAP 2.0?)ブラウザーを搭載、CFサイズのデータ通信カードをさらに小さくした無線機付きのSIMカード「R-SIM」対応のfeelH"端末の開発が検討されているという。
同氏は最後に、DDIポケットが回線の卸売りを始めたことについて、「免許制度による寡占状態の下、通信事業者が中心となり、端末やサービスなど、全てに対して口を出してきた。しかし、通信事業者が全てを抱えるのは難しくなってきており、そろそろ新しいビジネスモデルを考えていかないといけない。MVNO(バーチャルオペレーター)というのも、その一つ」と説明し、講演を締めくくった。
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DDIポケットのデータ通信の伸び
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データ通信料金の比較
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AirH"対応のfeelH"端末も開発中
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公平でオープンなビジネスモデル
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・ DDIポケット
http://www.ddipocket.co.jp/
・ モバイル・コンテンツ・フォーラム
http://www.mcf.to/
(湯野 康隆)
2001/11/21 11:05
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