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【モバイル・コンテンツ・フォーラム】
ドコモ夏野氏、「テクノロジーよりもユーザーを」

NTTドコモ iモード事業本部 iモード企画部長 夏野剛氏
 11月20日、都内のホテルで携帯電話コンテンツの関連企業が参加する任意団体、モバイル・コンテンツ・フォーラムの総会が行なわれた。記念講演として、NTTドコモ iモード企画部長 夏野剛氏が「iモード・ストラテジー ?進化し続ける世界最大のケータイプラットフォーム?」と題された講演を行なった。

 冒頭、夏野氏は発売されたばかりのiモーション対応FOMA端末N2002を手に、FOMAのデータ通信速度や通話品質の高さをアピールした。さらに、「これからどんどんエリアを広げていく。2Gだろうが3Gだろうが基本は同じで、携帯電話にとってエリアのカバーは最重要事項だ」として、今後、FOMAのエリア拡大に注力していく方針を語った。

 メインのテーマとなるiモードの戦略については、GPSやカメラなどテクノロジーやハードウェアにこだわらないサービス中心の主張を展開し、「どういったテクノロジーがケータイに搭載されるかが問題ではない。なにがマーケットとして定着するかを考える時期だ」として、会場の大半を占めるコンテンツ製作関連の聴衆に訴えた。

 iモードの成功に関しても、「デファクトスタンダードの技術を取り入れ、オープンな環境を整えたからコンテンツプロバイダーが集まり、コンテンツが集まったからユーザーが集まった」という「ポジティブフィードバック」の理論を説明した。


恒例の「ポジティブフィードバック」の図 iモードの基本戦略。根底に流れるのは「ユーザー中心の考え方」だという

 続いて夏野氏は、iアプリの概要について説明したあと、日本のモバイル市場が世界をリードしている現状についての分析を披露した。同氏によると、端末やネットワークなど、個々の要素が優れているだけでは成功しないとし、携帯電話ビジネスで重要なポイントとして「バリューチェーン(価値の連鎖)」というキーワードを挙げた。それは、コンテンツ、マーケティング、適切なビジネスモデル、信頼性の高いサーバー、無線パケット通信などネットワーク技術、端末のインターフェイスといった要素を揃え、それらをコーディネートすることで初めて生まれるものだという。日本では、端末を通信事業者が買い上げた上でユーザーに販売するシステムや、有料コンテンツの集金代行を事業者が行なうなど、事業者側が積極的にリスクを負い、先行投資をして携帯電話を取り巻く環境をコーディネートしたことが成功の原因だとした。欧米では、「それぞれの要素は優れているものの、それらをユーザーの使いやすいようにコーディネートする役割を誰も請け負わなかった」とし、日本との違いを述べた。

 iモーションについては「iモードの延長線上」という位置づけを再確認し、あくまでもテキストや静止画で伝えられない情報を提供するものだとした。同サービスの発表会で述べたように、静止画+音声やコマ送り静止画+音声といった形もコンテンツプロバイダーに提案し、「MPEG4ファイルが再生できるからといって、なんでもかんでも動画にするというやり方は絶対にしない」と述べ、iモーションによる動画配信を特別なサービスとして単体で販売する方針はないことを強調した。

 最後に夏野氏は、GPSなどの機能を使わない位置情報サービスであるiエリアや従来のiモード端末でコカ・コーラが購入できるCmodeの例を挙げながら、「新しい端末を買わなければできないサービスではなく、サービスのほうがユーザーに寄っていく。そういう発想がなければユーザーはついてこない」とまとめ、講演を締めくくった。


日本と欧米の携帯電話を取り巻く環境の違い 日本はキャリア主導でさまざまな要素をコーディネートしていったことが「ケータイ先進国」になった理由だという

・ NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/
・ モバイル・コンテンツ・フォーラム
  http://www.mcf.to/


(伊藤 大地)
2001/11/20 19:16

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