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【モバイル・ビジネス2001】
ビジネスシーンにおけるiモード活用の可能性

 10月30日から、2日間に渡って東京・有楽町の東京国際フォーラムで、携帯電話関連ビジネスをテーマにしたコンファレンス「モバイル・ビジネス2001」が開催された。2日目となる31日には、NTTドコモ iモード事業本部 iモードビジネス部 コンテンツ担当部長の山口善輝氏が、「企業インフラとしてのiモードの可能性」と題した講演を行なった。


NTTドコモ iモード事業本部 iモードビジネス部 コンテンツ担当部長 山口善輝氏
 同コンファレンスで前日行なわれた、iモード事業本部 iモード企画部長 夏野剛氏の講演「iモード・ストラテジー」が、iモードサービスやFOMAの最新動向が中心であったのに対し、山口氏の講演は、ビジネスシーンにおけるiモードの活用事例について、実例を交えながらその可能性を示唆するのが趣旨となった。

 まず同氏は、現時点のiモード契約者数が2857万人、提携企業数が1078社であると発表し、この高い普及率をもたらす要因として、これまでの夏野氏の講演でおなじみの、iモードのポジティブフィードバックの相関関係を解説した。同時に、iモードサービス開始当初のプロモーション展開や、ターゲット年齢層(20~29歳が中心)、ユーザー男女比(6:4)などのデータをひと通り説明し、加えてiモードサービスは縦軸を「技術」の進化、横軸を「アライアンス」の進化と定義したストラテジーのもとで展開している旨を添えた。

 ここで同氏は、NTTドコモと企業のアライアンスをテーマに、ビジネスシーンにおけるiモード活用の可能性を示唆する意味で、実際の活用事例を紹介。物流業界における導入事例としては、バイク便のDAT Japanが、本社とライダー間の諸連絡にiモードメールを利用し、ライダーが荷物の配送指示などをメールで受けることで、メモの不要や連絡ミス防止に効果的に活用し、DAT Japanではコスト削減にも繋げていると説明した。

 教育関連業界においては、立教大学や関西大学などのキャンパスにおいて、実際に休講・就職情報やカリキュラムなどが生徒のiモード端末に配信され、生徒側は各種学内情報をiモードから手軽に参照できるといったシステムが実際に導入されているという。このほか、家電販売店での顧客アンケート集計結果をWeb上で集計し、その結果を売場担当者のiモード端末へ即座に配信することで、商品販売の参考にするといったアンケート調査業務や、自販機の在庫状況をiモードから確認できる管理業者向けのサービス、駐車場の空き情報検索サービスなどにおいて、実際にiモードが活用されていると山口氏は紹介した。


バイク便のDAT Japanは、本社とライダー間の諸連絡にiモードメールを利用 リアルタイムで駐車場の空き情報検索が可能なサービスにも活用されている

 また、現在823万台に達したJava対応の503iシリーズで展開しているiアプリについても、プログラムを自動的に起動し、サーバーに情報を更新しに行くことができる「エージェント機能」や「端末固有ID(UTN)」、「SSL通信」などの特徴から、スケジュールや進捗情報などの企業イントラ情報をiアプリから参照することも可能で、iアプリについてもビジネスシーンにおいて活用度の高いサービスであることをアピールした。

 このほか同氏は、プレイステーションとiモードの連携をはじめ、コカ・コーラとの提携により、ケータイ画面の2次元バーコードによる認証でキャッシュレス決済やクーポンの提供などが可能なサービス「Cmode(シーモ)」や、ローソンとの提携により、iモードから商品を予約・注文し、全国7500余りのローソン店舗で代金決済と商品受渡しが可能な「iLAWSON」など、様々な分野の企業とアライアンスを結んでいる現在の動向を交えつつ、今後考えられるiモード活用法としては、IrDAやBluetoothによるケータイとレジの通信、リモコンソフトをケータイにダウンロードすることでテレビやビデオの操作を可能にするなどの活用も考えられると述べた。

 なお、本講演ではFOMAで新たに開始される映像配信サービス「iモーション」についても、パネル上でデモンストレーションを披露しながらその概要が紹介されたが、前日の夏野氏の講演でもレポートされているためここでは割愛するが、その用途としては、ニュースなどに数秒の映像ハイライトシーンを挿入するといったもので、あくまでもiモードに付加価値を追加するものであると山口氏は定義した。


iアプリのエージェント機能やSSL通信を活用し、企業のイントラ情報をiアプリで参照することも考えられる パネル上で映像配信サービス「iモーション」のデモンストレーションを披露

 最後に同氏は、iモードサービスがこうした付加価値を高めていくことで、個人のユーザーにとって身近でありながらより便利で手放せないものになっていくと語り、一方ビジネスシーンにおいても、こうした幅広い活用方法が考えられることをアピールし、講演を締めくくった。


・ モバイル・ビジネス2001
  http://www.nikkei.co.jp/events/mobile/
・ NTTドコモ
  http://www.nttdocomo.co.jp/


(松下 麻利)
2001/10/31 20:16

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