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【CEATEC JAPAN 2001】
Bluetoothで遠隔操作する人型ロボット「morph」
村田製作所のブースでは、同社のBluetoothモジュールをはじめとする各種チップを搭載した人型ロボット「morph(モルフ)」が展示されていた。
morphは、Bluetoothによる無線通信でパソコンからの指令を受け取って動作する人型ロボット。科学技術振興事業団のERATO北野共生システムプロジェクトが開発したロボットに、村田製作所のBluetoothモジュール「Blue Module」を搭載し、共同で通信技術などを開発している。
Bluetoothというと携帯電話やパソコンなどに搭載される無線技術と受け取られがちだが、ロボットのリモートコントロール分野でも採用のメリットが多い。まず双方向通信に対応しているため、コントローラからロボットへ指令を送るだけでなく、ロボットのパラメータを逆にコントローラ側に送信するといった使い方もできる。
また、無線LANなどに比べて、周波数ホッピングを利用するBluetoothは混線しにくいというメリットものある。Bluetoothが1対多の接続をサポートすれば、複数台のロボットを1台のコントローラで制御できるので、ロボットのチームで行なわれるサッカー競技などにも対応できる。
このような特徴を持つBluetoothが、すでにパッケージ化されていることもメリットとなる。一般機器向けに開発された汎用のBluetoothモジュールを流用できるため、専用の無線通信回路を自作するのに比べてコストが削減でき、小型・省電力な回路を利用できるわけだ。
Bluetoothのロボットへの応用については、ほかの研究者から引き合いが来ているというので、携帯電話やパソコンだけではなく、ロボット分野でもBluetoothは普及する可能性がありそうだ。
morphのスペック。バッテリーで最大30分動作する
morphは身長34cm、重量2kgと、大き目のプラモデルといったサイズ。CPUにはPowerPC 603の200MHzを搭載している。モーターは全部で26個。内訳は頭部が2自由度、腕部が左右で10自由度、腰部が2自由度、脚部が左右で12自由度となっていて、将来的には腕先に左右それぞれ2自由度ずつ追加される予定。各関節は可動範囲が広く、瞬時に脱力したり、逆にいきなりハイパワーで動かしたりできる。このため「受身を取る」など柔軟な動作が可能だ。
このほか、村田製作所のジャイロチップを2個搭載し、本体の動作を検出できる。ただし、上記の仕様はCEATEC出展時のもので、研究開発の段階や方向によって変更されていく見込み。
基本的な動作制御機能はmorph側に搭載されている。コントローラーから送信された「キック」などといったコマンドを、morph側に搭載されたCPUが解釈し、CPUが各モーターコントローラーに制御指令を送るようになっている。現時点では、あらかじめmorphのCPUに設定された動作しか行なえない状態で「背中を押される」「地面が傾く」などの外乱が生じた際に対応する機能はない。こういった仕様も、今後は研究の発展とともに変更される見込みだ。
なお、morphは人型ロボットの要素技術の研究のために開発されたロボットで、たとえば歩行動作など、人型ロボットというプラットフォームが必要とされる研究課題を持つ研究者に対し、たとえば共同研究を行なったり、あるいはプラットフォームとしてmorphを貸出や販売するという。このほか、morphの研究開発によって培われた要素技術の応用・実用化も想定されている。
morphの商品化などは、北野共生プロジェクトから技術移転を受け、morphの研究開発にも携わっているZMPが行なう見込み。村田製作所は部品の供給を行なう。ZMPではすでに、北野共生プロジェクトが開発したヒューマノイドロボット「PINO」を、研究プラットフォームや玩具として商品展開をしており、morphでも同様の展開がありうるという。
このほか北野共生システムプロジェクトでは、来年6月に開催されるロボットによるサッカー大会「ロボカップ2002」のヒューマノイド部門に、morphを出場させることも予定している。
腕を振り上げるmorph。動作はなかなか機敏
各関節の動作範囲が広いので、かがみこむなどの動作が可能
パソコンとシリアル接続するBluetoothモジュール
パソコンのコントローラ画面。morphからはジャイロの情報が入ってくる
・ 北野共生システムプロジェクト
http://www.symbio.jst.go.jp/
・ ZMP
http://www.zmp.co.jp/
・ RoboCup-2002
http://www.robocup2002.org/
(白根 雅彦)
2001/10/05 16:38
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