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ESEC
展示会場レポート

 東京ビッグサイトで開催されている「第4回組込みシステム開発技術展 ESEC」には、携帯電話に内蔵されているソフトウェアなどの展示も行なわれている。かなり専門的な展示で、コンシューマーにとっては直接気にする機会の多いものではないが、興味深い展示もあったのでご紹介しよう。


ACCESSのCompact NetFrontは世界を目指す

 ACCESSのブースでは、携帯電話向けブラウザ「Compact NetFront」の次期バージョン「Compact NetFront Plus」を展示している。Compact NetFrontは、Compact HTMLに対応したブラウザで、多くのiモード端末やドットi端末に搭載されている。

 Compact NetFront Plusでは、新たにWML 1.3やXHTML Basicのコンテンツ閲覧にも対応。このほか、POP3/IMAP4/SMTPなど、インターネットで一般的なメール関連プロトコルもサポートするなど、インターネットで標準でサポートされている規格を採用することで、キャリアに依存しないインターネットアクセスを可能とすることを目的としている。

 このほかACCESSのブースでは、同社がIMAP4対応メーラーを提供するezweb@mail端末や、ブラウザ・メールシステムを提供するドットi端末が展示されていた。


展示していたACCESSシステムの入った端末群 ACCESSによるVMを搭載したPDA(Samsung製)も展示

アプリックスはJBlendを展示

 アプリックスのブースでは、Javaの実行環境(VM)のJBlendを展示している。JBlendの携帯電話向けバージョン「microJBlend」は、J-スカイのJavaアプリ、EZwebのezplusなどに採用されており、最新機種であるJ-SH07やC451H、C452CAなども展示されていた。

 microJBlendは、J-スカイとEZwebでは標準VMとして採用されているが、iモードのiアプリは特定のVMを標準として規定していないため、いまのところ発表されているmicroJBlend搭載iアプリ対応端末は、SO503iのみとなっている。アプリックスによると、microJBlendは他のVMの5~10倍速い実行速度を持っているという。

 また、microJBlendは、ITRONを初めとした、さまざまな組込み用OSに対応させられる。その1つとして、会場ではWindows CEに対応したバージョン「microJBlend for Windows CE」も展示されていた。CLDCおよびドコモの独自拡張に準拠した、SO503iに搭載されているものとほぼ同じ仕様だという。ただし、実際にどのような仕様を搭載し、どのような形で製品化されるかは決まっていないという。


展示されていたezplus2機種。もちろん動作する実機 iPAQ上で動くiアプリ

オムロンはモバイルWnnとJumonを展示

 オムロンは、携帯電話向け日本語変換システム「モバイルWnn(うんぬ)」と、Javaの拡張仕様「Jumon」を展示している。

 モバイルWnnは非常に小さなサイズの日本語変換システムで、ソニー製の携帯電話や、J-PE03などのほか、ゲーム機などにも搭載されている。連文節変換をサポートしており、最新バージョンである「モバイルWnn V2」には予測変換機能もある。モバイルWnn V2はまだ製品に搭載はされていないが、秋以降、数社の携帯電話に採用されて登場するという。

 モバイルWnnでは辞書のカスタマイズも豊富で、メーカーごとに異なる容量にしたり、特定分野に特化した辞書も供給するという。また、新語辞書のアップデート速度も特徴で、3~4カ月ごとに辞書をアップデートし、端末メーカーに供給しているので、端末の生産ロットによっては登録単語が異なることもあるという。

 なお、モバイルWnn V2で実現される予測変換機能は、まだ搭載端末がないため、実機でのデモが行なえないが、代わりにデモ用のパソコンとPalm向けモバイルWnn V2が動作していた。このように、複数のプラットフォームに用意に移植できるというのも、こういった組込みシステムとしては重要なポイント。ただし、Palm向けモバイルWnnの製品化の予定は特にないという。

 一方のJumonは、端末同士の通信など、コミュニケーション機能を強化させるためのJavaのクラスライブラリ。EZwebのezplusに採用されており、ezplus対応端末はこのJumonを内蔵した形で出荷される。これによりコンテンツプロバイダは、Jumonにある機能をわざわざプログラムに盛り込む必要がないため、容量と開発工数の節約につなげられる。

 ブースではWindows CE上のJava実行環境「Jeode」にJumonを組み込んだプログラムにより、デモが行なわれていた。


Visor Edge上で動くモバイルWnn V2のデモプログラム モバイルWnnは、顔文字も充実。端末によっては「ふぉ」でバルタン星人の「(V)o\o(V)」に変換

最近の端末では「かお」で顔文字に変換したりする Jumonのデモでは、企業向けDoPa内蔵カシオペアE-707を使用

・ 組込みシステム開発技術展
  http://web.reedexpo.co.jp/ESEC/


(白根 雅彦)
2001/06/28 22:34

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