東芝ブースでは、メタノール燃料電池とリチウムイオン充電池を搭載したハイブリッド電源による携帯電話(試作機)が展示された。
今回展示された試作機は、リチウムイオン充電池と燃料電池のハイブリッド携帯電話。現在の携帯電話は、電源に充電式のリチウムイオンバッテリーが採用されている。試作機は、東芝が開発を進めているメタノール燃料を使った燃料電池を搭載し、リチウムイオンとのハイブリッド電源として利用できる。
リチウムイオンと燃料電池双方から給電され、通話などの消費電力の大きい操作をすると、燃料電池側からリチウムイオン電池側に自動的に充電される。メタノール燃料を充填しておけば、充電することなく使い続けられる。メタノール燃料を一度充填すると、リチウムイオン電池の約2倍の駆動時間が実現する。端末の大きさは113×54×17.5mm。
なお東芝では、小型ダイレクトメタノール形燃料電池「DMFC」用に、高濃度99.5%のメタノール燃料を採用している。安全性にも配慮しているとアピールしており、50mlのメタノール燃料入りカートリッジから燃料を充填する形式を採用している。今回の試作機について、携帯電話に充填できるメタノール燃料の容量については非公表とされている。ただし、50mlのカートリッジで10回程度の充填が可能だという。
東芝担当者によれば、燃料電池は世界で統一規格による普及拡大を目指しているという。現在、標準化団体によって作業が進行しており、メタノール燃料の濃度やカートリッジの共通化なども検討されているとのこと。
また、今回のハイブリッド型携帯電話ではないとみられるが、東芝では、年度内にも燃料電池を使った製品を投入する計画。燃料電池の用途として、携帯電話の外付け充電器なども想定されているという。
【お詫びと訂正】
初出時、「メタノール」とすべきところを、「エタノール」と記載しておりました。お詫びして訂正いたします。
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概要
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電池残量の比較
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■ URL
東芝
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