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ブースでは、W-SIMを音声端末用通信モジュールとして使う製品よりも、容易にデータ通信機能を盛り込めるモジュールとして、W-SIMが採用されている製品が多かった。 システム・コンサルタンツは、イヤホンマイク付きの通信ジャケット「Sylph」（シルフ）を参考出品。日鉄エレックスと三洋電機が開発したイヤホンマイク「e耳くん」に、W-SIMによる通信機能を搭載した製品。「e耳くん」は、イヤーピースを装着するだけで、イヤホン機能とマイク機能を提供できるもの。イヤーピース内の振動板が鼓膜の振動を拾い、エコーキャンセル処理することで、イヤーピースがマイクにもなる。ノイズキャンセル機能が搭載されており、90デシベルの騒音下でも通話が行なえる。 「Sylph」は、端末に4つのボタンが搭載され、あらかじめ設定した連絡先に電話できる。工事現場やイベント会場、パチンコ店など、騒音環境でも会話する必要がある用途での利用が見込まれる。連絡先はパソコンを使って任意に変更可能。なお、今回はモックアップのみの展示となったが、近々試作機も公開できるという。ブースでは「e耳くん」が体験できる。 アットマークテクノ製のARM11搭載評価ボード「Armadillo-500 FX開発セット」も展示されていた。今秋発売予定で、端末はW-SIMに対応する。Linux OSが基本OSとなるが、グーグルなどが中心となって開発が進められる「Android」についても公開後には対応する計画だ。 日立製作所は、ASP型システム「Collectlo」（コレクトロ）の通信機能として、W-SIMを採用。コレクトロは、家庭やビル内などのモニタリング機能を提供するサービス。自宅の体重計や血圧計などと連携し、計測した情報がコレクト路のゲートウェイに渡され、W-SIMで外部のサーバーにデータが保存される。有線LANも搭載されているが、独居老人などの住居では通信設備がない場合もあるため、W-SIMを採用したという。会場では、ヘルスケアサービスや電力監視などのデモが実施された。 このほか、エイビットがW-SIM搭載のSOSボタンやBluetoothトランスポンダなどを展示。ネットインデックスがW-SIM（RX420IN）を4枚装着して16xパケット通信環境を実現する試作機などを展示した。また、千葉工業大学の学生たちによるW-SIMを使ったユニークなアイデアなども紹介されていた。
■ ＵＲＬ Willcomコアモジュールフォーラム http://www.wcmf.jp/ CEATEC JAPAN 2008 http://www.ceatec.com/ ■ 関連記事 ・ 幕張メッセでIT・エレクトロニクスの総合展示会 （津田 啓夢） 2008/09/30 19:40 | |||||||||||||||||||
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