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【WIRELESS JAPAN 2008】
KDDI小林氏、「次世代規格はどれにするか検討中」
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KDDIの小林氏
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ワイヤレスジャパンのネットワークコンファレンス「4G+将来NWフォーラム」において、KDDIの技術渉外室 企画調査部 標準戦略G 課長補佐の小林 修氏は、「KDDIにおける次世代に向けた取り組み」と題した講演を行った。
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携帯電話市場の成長
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まず小林氏は、ケータイの進化と加入者数の推移グラフなどを示し、「ユーザー数の伸びは鈍化するものの、今後も着実に伸びると予想している」と語る。さらにデータトラフィックについては、EZwebの転送量グラフを示し、「増加の傾向は間違いない。直近3年で2倍に増えた。固定が2年で2倍だったので、いまのところ固定を追い掛けるペースとなっている」と紹介した。
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データトラフィックの予想
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今後の携帯電話におけるデータトラフィックの予想については、iTunes Storeやmixi、YouTube、ニコニコ動画といったトレンドサービスを挙げ、「こうしたコンテンツが盛んに利用されている。これらがケータイに対応すれば、ケータイのトラフィックも拡大する。次世代のネットワークはこれらのトラフィックがさばけるものでないといけない」と語る。
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通信方式の進化
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続いて小林氏は、これまでのCDMA2000システムの進化について紹介する。EV-DO導入と同時に定額サービスを実施し、その後もRev.Aを採用するなど、3GPP2系の技術を順調に採用してきたことをアピールする。さらに今後については、「データ通信の強化として、Rev.BやUMBにもつながっていく」と紹介する。
KDDIのRev.Aへの取り組みとしては、「一昨年から開始し、下り速度は2.4Mbpsから3.1Mbpsに。昇り速度は153kbpsから1.8Mbpsになった。現時点ではRev.0と混在しているが、順次拡大中」と説明する。
Rev.Bについては、「Rev.Aの機能を拡張したもの。20MHzの帯域幅を重ね、下りの変調に64QAMを使い、3.1Mbpsを4.9Mbpsへと高速化する。マルチキャリアにより、最大で14.7Mbpsを出すことも可能」と紹介する。
その次の進化にあたるUMBについては、「LTEやWiMAX同様に、CDMAからOFDMAになる。20MHz幅で最大288Mbpsとなる。MIMOや複数周波数もサポートする」と説明する。
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Rev.Bについて
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UMBについて
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3GPP2のスペック
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次世代の技術トレンド
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こうした3GPP2の進化について小林氏は、「3GPPに比べ、タイムリーに仕様をフィックスしている。KDDIはこの3GPP2をほかに先んじてサービス提供できている」と語った。
KDDIとしての次世代通信の取り組みについては小林氏は、「次世代には3つのポイントを求めている。まずビット単価の低減。次に通信速度の向上。3つめに低遅延などの品質の向上。これらを元に取り組んでいる」と説明する。さらに技術的な面では「LTE、UMB、WiMAXはいずれもOFDMAとMIMOの組み合わせ。次世代のトレンドはOFDMA+MIMOになるのでは」と語る。
UMB、LTE、WiMAXの技術スペックを並べ「どのスペックも大きな差はない」という考えを明らかにする。一方で世界各国のオペレーターの動向として、「米国や欧州については、米スプリントを除きほぼLTE」と紹介し、「KDDIは検討中。まだ決めていない」とも語った。
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次世代のスペック比較
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各国の次世代動向
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3GPPと3GPP2のアーキテクチャ比較
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3GPPにおけるマイグレーション
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さらに小林氏は無線部分ではなく、ネットワーク部分について話題を移す。3GPPと3GPP2それぞれで検討されている次世代方式のネットワークアーキテクチャ図を示し、「形はほぼ同じ。機能はちょっと異なるが、データの流れは基本的に同じIPベースのアーキテクチャに沿っている」と語る。
また、小林氏はインターワーキングについて、「EV-DOをサービスインするとき、もともとの1Xのエリアがあり、その中にEV-DOのエリアを構築した。移動機はEV-DOのエリア外でも1Xでデータ通信ができた。UMBとEV-DO、UMBと1Xも同様にインターワーキングアーキテクチャがあり、レガシーのネットワークにつながる仕様が検討されている」と説明する。
さらに3GPPのアーキテクチャを示し、「3GPPのネットワークに3GPP2のアクセス網をつなぐこともできる。3GPP2のレガシーネットワークがあっても、3GPPの機器につながる。これまで3GPPと3GPP2は独自に発展してきたが、マイグレーションにより、コアネットワークは同じになっている。選択肢は増えていて、どちらを選んでも良い状況になってきている」とし、3GPP2系のKDDIによるLTE導入も可能であることを示唆した。
■ URL
KDDI
http://www.kddi.com/
WIRELESS JAPAN 2008
http://www8.ric.co.jp/expo/wj/
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(白根 雅彦)
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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