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ZTEの銭強氏
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22日、「WIRELESS JAPAN 2008」の会場で、中国の総合通信メーカー、ZTEコーポレーションの報道関係者向け説明会が開催された。東アジア・東南アジア地域総経理の銭強(チィエン チィァン)氏から日本市場進出に向け、今後の展開などが紹介された。
■ 音声端末とデータ通信端末をオペレーター向けに提供
ZTEの成り立ちから説明しはじめた銭氏は「1985年の設立から20年、売上の約半分はインフラ設備を手掛けるワイヤレス部門、21%は音声やデータといった端末となった。当社では世界各国のオペレーターと協力関係にあり、メーカーとして端末を提供するのではなく、オペレーターに対して端末を供給するスタイルを採ってきた。日本市場でも同じ方針で展開していきたい」と述べる。
日本通信が初めて独自調達したUSB接続型のデータ通信端末がZTE製品となっており、日本市場に対する第1弾製品となる。今後は音声端末の供給も検討しているという。日本市場での売上目標は今後3年間で1億ドルとのことで、2008年は2000万ドルの売上を見込んでいる。
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日本市場には音声端末とデータ通信端末を供給していく方針
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第1弾として日本通信にUSB型データ通信端末を提供
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音声端末の供給に関し、キャリア独自のコンテンツサービスに対応するかどうか尋ねられた銭氏は「日本で独特のサービスが提供されていることは認識している。当社の音声端末事業はオペレーター向けにカスタマイズすることが特徴。そういう意味では、当社の方針は日本市場の構造に適していると考えている。たとえばiモードについてはドコモと議論を進めてきたが、現在我々は日本向けではなく、海外のiモード向けに端末を提供するのが最初だと思っている」と述べた。
米グーグル主導の「Android」やLinuxベースの「LiMo Foundation」、ノキアなどが参画する「Symbian Foundation」など、携帯向けプラットフォームの開発が加速することに対して、銭氏は「ZTEは新しいプラットフォームに非常に注力しており、情報収集に努めているが、製品はこれから。中国本土では今後3Gが展開される予定であり、ZTEでは新プラットフォームなど新しい技術、新しい製品はまず中国市場に対して供給していく考えだ」と述べた。
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ZTEブース
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展示会場でもZTEはブースを出展しており、海外向け端末中心の展示となっている。HSDPA対応の折りたたみ型モデルや、日本通信にも提供するUSB接続型データ通信端末のほか、中国で導入される3G方式「TD-SCDMA」に対応した音声端末もケース内で展示されていた。
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日本通信に提供される製品と同型の「MF626」
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TD-SCDMA対応の「U980」
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ストレート型のF152
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WiMAX対応というデータ通信カード端末も
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■ URL
ZTE(英文)
http://wwwen.zte.com.cn/
WIRELESS JAPAN 2008
http://www8.ric.co.jp/expo/wj/
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(関口 聖)
2008/07/22 18:03
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