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Androidは、米グーグルが中心となり設立した団体「Open Handset Alliance（OHA）」が開発する携帯電話向けのソフトウェアプラットフォームである。Linuxをベースにしており、オープンソースとして提供される。昨年11月に発表され、現在も商用端末への搭載に向けて開発が続けられている。クアルコムもOHAの初期メンバーの1社で、グーグルと連携してAndroidの開発に初期から携わっているという。 今回のプレスツアーでは、クアルコムの実験用端末（FFAと呼ばれている）上でAndroidが動かされていた。デモでは、実験端末にはMSM7201Aというチップがが搭載されているという。MSM7201Aは、UMTS（W-CDMA）対応のハイエンドチップセットで、高度なグラフィック処理機能や8メガピクセルカメラがサポートされている。 Bremner氏によると、OpenGL 1.1が搭載されていて、PSP並のグラフィック処理機能を持っているという。デモでは、FPSゲームのQUAKEが動作している模様も公開された。このほかにも、VGA解像度に対応したフルブラウザやGoogle Earthなども高速に動作していた。
クアルコムでは、Android以前から同社のMSMシリーズ上でLinuxを動かす試みを行なっていて、現在開発中のAndroidはそのLinuxをベースとし、AndroidのUIやAPI、ドライバを載せたものとなっている。こうして開発されたクアルコムのチップ向けAPIは、クアルコムのチップを使う端末ベンダーに提供される。 なお、今回はハイエンド向けのMSM7201Aチップ上でのデモとなっているが、もう少し下のレンジ向けのMSM7225チップでもLinuxの開発が行なわれている。このため、MSM7225のようなハイエンド向けでないたチップでもAndroidが動く見込みだという。また、現在はUMTS向けのチップで開発しているが、今年中にはCDMA2000のチップでもLinux対応を行なうため、Androidにも対応できる予定だという。 Androidが登場する時期はまだ決まっていないが、Bremner氏は「クアルコムはグーグルと緊密に開発を行なっている。最初登場するAndroid端末の多くが、クアルコムのチップを採用するだろう」と見通しを述べた。 またAndroidについて、「ポテンシャルがある」と語った。これまでもLinuxはケータイに搭載されてきたが、その仕様はバラバラだった。しかしAndroidはしっかりと標準化されることで、アプリなどが開発しやすくなる。 Androidと似たケータイ向けの標準化Linuxとしては、LiMo Foundationの「LiMo」プラットフォームもある。Bremner氏は「クアルコムはLiMo Foundationのメンバーではないが、同メンバーにはクアルコムのチップセットを使っている端末ベンダーもいるし、そうしたベンダーと話し合いもしている」と語る。一方でLiMoとAndroidの登場タイミングについては、LiMoは多くの企業がパートナーとなり共同で標準化を行なっている一方、Androidはグーグルが中心となってまとめていることから動きが速い、との見通しを語った。 ■ ＵＲＬ BREW 2008 CONFERENCE（英文） http://brew.qualcomm.com/brew/brew_2008/ ■ 関連記事 ・ MediaFLOやSnapDragonなどクアルコムの最新動向 （白根 雅彦） 2008/05/29 19:18 | ||||||||
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