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【mobidec2007】
KDDI雨宮氏、「auはユーザーのライフスタイルを支援する」

KDDIの雨宮氏
 27日に都内で開催された携帯電話業界のカンファレンス「mobidec2007」の特別講演において、KDDIのコンテンツ・メディア本部 コンテンツ・ECビジネス部長の雨宮 俊武氏は、「KDDIコンテンツ・メディア戦略」と題し、同社のコンテンツプラットフォームの現状と展開について語った。

 まず雨宮氏はauの現状として、MNPも好調で順調にシェアを伸ばしていることをアピールする。さらに「9月時点で全体の59%がWINで、そのうち76%が定額制を利用している。リテラシーの高いユーザーが増えている」とし、さらに一人当たりのコンテンツ利用額についても増減がありつつも「今後も右肩上がりで成長する」と語った。さらに一人当たりのデータ収入も上がっていることも紹介した。


KDDIのシェア推移 パケット定額制の利用状況

1人あたりのコンテンツ利用額 データARPUの推移

コンテンツ流通額の推移
 続いてコンテンツ流通額の推移グラフを示し、「増え続けているのは着うたフル。絶対額としては大きくないが、電子書籍が最近増えている」と解説した。またジャンル別の売り上げ推移のグラフも示し、「auといえば音楽のイメージもあるが、流通額はゲームの方が多い。端末の高機能化や定額制普及で伸びている。今後は新チップMSM7500の性能を生かしたゲームも投入していく」とゲームジャンルも好調であると語った。

 ゲームジャンルでの取り組みとして、渋谷にあるライブホール「よしもと∞」や原宿のKDDIデザイニングスタジオでPRを行なっていることを紹介し、「ライトユーザーにも拡大して行くべく、リアルタッチポイントを活用している。ヘビーユーザーだけでなく、リテラシーの高くないライトへの取り組みも考えている」と語った。


コンテンツ流通額のジャンル別比較 ゲームと着うたフルの流通額比較

電子書籍の現状
 さらに電子書籍ジャンルについては、「9月までの1年間で利用額が約3倍、対応サイトは約2倍になった。好循環が生まれている。今後もまだまだ伸びると見ている」と好調ぶりをアピールした。具体的な電子書籍の利用動向については、「20~30代女性の利用が多い。それも電車の待ち時間とかではなく、家でゆっくりと利用することが多いという調査結果も出ている」と分析しつつ、「これで満足しているわけではなく、もっと広い層に使ってもらうため、どうやって広げるか、という工夫が必要だと考えている」と積極的に取り組んでいくという考えを示した。


au Shopping Mallのビジネス状況
 ショッピングジャンルについては、au Shopping MallでauがテレビCMなどを出していることを紹介。売り上げや出店数、会員数などの推移グラフも示し、「非常に伸びている。もともとは電話やネットの通販がケータイに移ってきているのでは」との考えを述べた。

 さらにオークションについても、「伸びている、モバイルでの優位性を確立しつつある」と好調ぶりをアピールする。パソコンとケータイの両方からアクセスできる機能や、独自の決済サービス「モバペイ」や年齢認証機能、チャリティーオークションなどauオークションでの具体的な取り組みも紹介した。

 Googleの検索機能については、「導入後、検索数は2倍に増えた」と紹介する。さらに「検索が増えたことで、コンテンツビジネスも拡大した。検索連動広告の売り上げも拡大している」とし、Google導入が良い結果につながっていることをアピールした。


オークションビジネスの状況 Googleの状況

ユーザーのライフスタイルを支援するauの戦略

 雨宮氏は、auの戦略として「ユーザーのライフスタイルを支援する。一人一人のこだわり、ライフスタイルにあったサービス・端末を提供する」と語る。


サービスコンセプト ライフスタイル戦略

 その具体的な取り組みとして、まず音楽分野でのLISMOの展開を挙げる。「au=音楽として認知してもらっているが、ここまでやってきたことはファーストステージ」とし、セカンドステージとしてソニーと提携し、最新モデルではソニーのネットジューク対応製品と連携できるようになったことを紹介する。


au one
 インターネット分野でも取り組みとして、パソコンとケータイの統合を進めていることも挙げる。「ここ数年、ケータイでのネット利用が普及し、パソコンとケータイを併用する人も増えた。こうした人たちにケータイとパソコンでシームレスに利用してもらいたい、ということで作ったのがポータルサイトのau one」と紹介する。さらにKDDIのISPブランドもau one netとし、Googleの協力でau oneメールを提供していることなどを紹介し、「ケータイを中心にして、いろいろなサービスをケータイでもパソコンでも提供する、というのがKDDIの現在の取り組み」と語った。


ファッション分野での取り組み
 また雨宮氏は、ファッション分野での取り組みも紹介する。「mobile fashion」としてさまざまなブランドとコラボレーションを進めていることを挙げ、「ケースやストラップを組み合わせ、ケータイを含めてファッションとしていきたい」と語った。

 安心・安全といった分野での取り組みとしては、Standalone GPSとSVG地図ビューアーの導入により、災害時ナビなどを提供していることを紹介する。また、コミュニケーション分野の取り組みとしては、ラッピングメールやFeliCa2.0を利用した「Touch Message」を挙げ、情報分野の取り組みとしては、最新モデルで導入予定の「マルチプレイウィンドウ」や「au oneガジェット」を紹介した。


安全・安心分野で導入した災害時ナビ マルチプレイウィンドウについて

 KDDIの今後の戦略としては、KDDIが提唱するFMBC(Fixed Mobile and Broadcast Convergence)について、「KDDIは固定通信もケータイもあるが、それにさらに放送を組み合わせてさまざまなサービスを提供していきたい」と語る。具体的な取り組みとしては、ワンセグやデジタルラジオに積極的に対応してきたことやMediaFLOを挙げ、「ケータイを中心に、情報を利用できる時間・場所を増やす、というのがKDDIの目指すところ」と語り、講演を締めくくった。


FMBCのイメージ FMBCが目指す世界


URL
  mobidec2007
  http://www.mobidec.jp/
  KDDI
  http://www.kddi.com/


(白根 雅彦)
2007/11/27 19:21

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