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【Embedded Technology 2007】
組込み機器の総合展示会、横浜で開催

 パシフィコ横浜では、14日~16日にかけて、組込み総合技術展「Embedded Technology 2007」が開催されている。本誌では、展示会場で見られた携帯電話関連の技術展示や開発環境の展示をレポートする。


松下のブース
 松下電器産業のブースでは、「P905i」にも搭載されるシステムLSI「UniPhier」の最新製品が展示されている。ワイドVGAに対応しながら消費電力を抑え、動画再生や3Dゲームの処理といった高性能な処理が行なえる点がパネルで紹介されている。ブース内の展示コーナーには発売前の「P905i」のモックも展示されており、足を止めてモックに見入る来場者が多く見られた。


「P905i」のモックを展示 P905iにも搭載される「UniPhier」の最新バージョン

無接点の充電モジュールは量産体制を整える
 エプソンのブースでは、9月27日に発表された無接点の急速充電システムのデモが行なわれているほか、従来からエプソンが開発している無接点充電システム「Air Trans」は、量産化を行なうことが明らかにされている。「Air Trans」は村田製作所と共同で開発するシステムの基本になる技術で、2.5W前後の、比較的小さい電力での利用を想定したもの。コイルユニットと基板モジュールを送信・受信側にそれぞれ追加して利用するもので、急速充電ではないため充電池そのものは既存の製品を流用できるという。例えば携帯電話に搭載される充電池の容量であれば、およそ120分で完全に充電できるとのことだった。

 「Air Trans」は0.5W出力品が10月より量産されており、2.5W出力品は2008年5月の量産開始を予定しているとのことだった。同社のブースではまた、「Air Trans」の利用イメージとして、太陽光発電パネルを搭載したリュックを展示。肩ストラップの部分に携帯電話などの充電したい製品を密着させることで、外出先でも手軽に充電できるという利用例が提案されていた。


電送効率は約70%を実現。左手前の円形のモジュールを台から離すと充電が止まる 製品展開例として展示された太陽光発電パネルを搭載したリュック

青いモジュールが、充電対象の端末をイメージしている マジックテープで装着されていたが、無接点なので充電用端子が露出することはない

 ゼンテック・テクノロジー・ジャパンのブースでは、9日に発表されたSDIO対応でWindows Mobile 5.0向けのワンセグチューナーが展示されている。同様のチューナーは同社からWindows XP/Vista向けに提供されており、製造コストはパソコン向けと同様とのことだったが、最終的な製品の価格はメーカー次第という。


ゼンテックのブース SDIO対応でWindows Mobile 5.0向けのワンセグチューナー

小型にまとめられ、外部アンテナ用端子も備える

 富士通のブースでは、Mobile WiMAX端末向けのベースバンドチップが展示されている。IEEE802.16e-2005と「WiMAX Forum wave2」に準拠する予定としており、WiMAXのポイントとなるMIMOなどの大容量通信技術をサポートする。ホストインターフェイスはUSB 2.0とCard Busで、会場にはPCカード型のリファレンスデザインキットも展示されている。


富士通のブースに展示されたWiMAX端末用ベースバンドチップ 開発キットではPCカード型端末にも対応

 モンタビスタソフトウエアジャパンのブースでは、携帯電話向けのLinux OSと開発環境が紹介されている。主な搭載製品として「P903iTV」「P904i」「N904i」「P704iμ」「N704iμ」がパネルで紹介されており、開発用の端末や開発用基板の展示が行なわれている。


モンタビスタのブース Linux搭載携帯電話をパネルで紹介

開発用の携帯型端末 こちらは開発用基板

 ソフィアシステムズのブースでは、最新のモバイル端末開発環境であるSandgateIII-Pを中心に、Windows Mobile対応端末、Linux OS対応端末を開発できるソリューションが展示されている。いずれも開発用の携帯型端末がセットになっており、実利用環境を考慮した開発が行なえるという特徴がアピールされている。


ソフィアシステムズのブース Windows Mobile端末開発用のソリューション

開発用端末では動画再生のデモも実施 こちらはLinux端末向けソリューション

マイクロソフトのブース
 マイクロソフトのブースでは、組込機器向けOSであるWindows Embedded CE 6.0などを中心に、パートナー各社のソリューション展示が行なわれている。その中のアキタ電子システムズのコーナーでは、ルネサス テクノロジが13日に発表した「SH-MobileR2」の紹介が行なわれている。このアプリケーションプロセッサは、PND(Personal Navigation Device)と呼ばれる、車載やポータブルタイプのナビゲーションシステム向けに提供されるもので、14日に発表された組込機器向けOSの最新版「Windows Embedded CE 6.0 R2」もサポートされる。同チップではVGAサイズのディスプレイを使った動画再生などがサポートされており、10万円以下のインダッシュタイプのナビゲーションシステムなど、エントリークラスのナビゲーションシステム向けに提供されるのではないか、とのことだった。


ルネサスの「SH-MobileR2」 SH-MobileR2の開発用基板。左のディスプレイには動画を再生するデモ

中央がSH-MobileR2のチップ「SH7723」


URL
  Embedded Technology 2007
  http://www.jasa.or.jp/et/


(太田 亮三)
2007/11/14 20:21

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