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【Symbian Summit Tokyo 2007】
Symbian OSの最新技術をアピール

シンビアンの久氏

英Symbianのクリフォード氏
 11月7日、恵比寿のウエスティン東京において、Symbian OS関連の講演&展示会「Symbian Summit Tokyo 2007」が開催された。メインセッションには、シンビアンの代表取締役社長である久晴彦氏や、英Symbianの最高経営責任者(CEO) ナイジェル・クリフォード氏、英Symbianのマーケティング担当取締役副社長 ヨルゲン・ベレンス氏などが登場した。

 オープンニングスピーチを行なったシンビアンの久氏は、イベント前日にGoogleらが携帯電話向けプラットフォーム「Android」の発表を行なったことにふれて、「携帯OSが注目される」とコメント。タイミングが良かったと語った。

 シンビアンは、携帯電話向けOS「Symbian OS」を供給するグローバル企業。国内ではNTTドコモのFOMA開発環境「MOAP」において、Linux OSとともに採用されており、富士通や三菱電機、シャープやソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズからSymbian OSを採用した携帯電話が発売されている。また、世界のトップ端末ベンダーであるノキアでもSymbian OSが採用されている。

 久氏の講演は、5日に開催された説明会の内容とほぼ同じもので、Symbian OSによって、セキュリティに配慮した品質のよい端末が提供できるとアピールされた。年内にもSymbian OSのバージョン9への移行が完了することなどが明らかにされた。なお、現在の最新版はv9.4となる。

 英Symbian CEOのクリフォード氏の発言も前日の会見とほぼ同じ内容だった。2007年9月末時点のSymbian OS端末の出荷台数は、すでに2006年通期での出荷台数を上回っており、同氏はその好調ぶりをアピールした。クリフォード氏は、2007年第3四半期の業績が好調であるとし、2年半で3倍近く出荷台数を伸ばしたことを説明した。世界中のスマートフォン市場において、10台に7台の割合でSymbian OSが採用されているという。


最新アーキテクチャを説明

ベレンス氏

ScreenPlay
 「コンバージェンス(融合)の推進」と題して講演を行なった英Symbianのマーケティング担当取締役副社長のヨルゲン・ベレンス氏は、Symbian OSの新アーキテクチャとして発表した「ScreenPlay」、「FreeWay」などを説明した。

 今年10月、英ロンドンで開催されたイベントにおいて、「ScreenPlay」「FreeWay」といったSymbian OSの新たなアーキテクチャが発表された。「ScreenPlay」は、グラフィック関連のアーキテクチャとなり、高精細な画質やオーバーレイ表示などをOSとしてサポートしている。端末メーカーは、動画コンテンツなどへ対応する場合に従来よりもコスト安で提供できる。ハードウェアアクセラレータにも対応し、より高性能なマルチメディア端末なども開発できる。

 「FreeWay」は、高速通信に対応したネットワークアーキテクチャ。スーパー3Gなど、100Mbpsクラスの高速通信環境にも対応する。ベレンス氏は、リアルタイム性もあると語り、たとえばVoIPサービスなども遅延なく行なえるとした。

 グラフィックやネットワークの品質が向上する中、シンビアンが3本目の柱として挙げるのが「SMP」というものだ。対称型マルチプロセッシングの略称で、複数のCPUで同時に処理が行なえる。効率的な電源管理によって省電力を実現するとしており、たとえば、アプリケーションが使用されていないアイドリング状態では、低消費電力で動作する。逆に、ゲームなどハイパフォーマンスが要求される場合は複数のCPUをフルに使って処理を行なう。

 ベレンス氏は、これらの3つの最新技術について、新しい技術に積極的な日本市場とってはエキサイティングだと語った。新技術は、今後提供されるSymbian OS v9.5に搭載される予定。このほかベレンス氏からは、日本向けの開発環境が年末までに提供されることがアナウンスされた。


テレビ電話機能 オーバレイ表示に対応

FreeWay FreeWayでは、公衆無線LAN、スーパー3G、自宅のネットワークと途切れることなく、ストリーミングで音楽が楽しめる

SMP 日本語開発環境を提供


URL
  Symbian Summit Tokyo 2007
  http://www.symbian.bz/summit2007/

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(津田 啓夢)
2007/11/07 20:15

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