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【CEATEC JAPAN 2007】
W-SIM活用のセキュリティグッズや開発キットなど

ウィルコムコアモジュールフォーラムのブース

ウィルコムコアモジュールフォーラムのブース

セキュリティポール

セキュリティポール
 ウィルコムコアモジュールフォーラムのブースでは、W-SIM関連製品を手掛ける各社が出展している。

 エイビットでは、「セキュリティポール」「SOSボタン」と呼ばれる製品を紹介している。「セキュリティポール」とは、緊急通報機能を備えた柱状の製品。公園や駅、通学路などに設置することで、犯罪に巻き込まれたり事故が発生したりした場合にスイッチを押すと、事前登録しておいた宛先に緊急通報する。今回のデモでは、ハンディサイズの電光掲示板風端末に対して、緊急事態を示すメッセージを送信していた。

 ポールには、スピーカーやマイク、W-SIMが内蔵されている。重さは約15kgで、道路への埋め込みやボルトで固定するなどして設置する。衝撃検知センサーも搭載しており、叩かれた場合などは内蔵カメラで写真を撮影するとともに、緊急通報する。同社では「W-SIMは数多く出荷されており、調達コストが安価で済む。当社が拠点を置く東京都八王子市では、子供の安全を追求する“ガーディアンプロジェクト”を進めており、それに参画する形で開発した」と説明。既に一部の駅や、八王子市内に設置され、実証実験が行なわれている。

 蓄電池を内蔵するが、電源は全て太陽電池となる。担当者は「PHSの低電磁波という特徴で、子供が数多くいる場所や病院でも利用してもらえる。また低消費電力という特徴によって、太陽電池だけでの駆動が実現した」と説明していた。


赤いボタンを押すと緊急通報 電源はソーラーパネル
赤いボタンを押すと緊急通報 電源はソーラーパネル

エイビットのコーナーに展示されていたパネル。簡易言語搭載W-SIMなどが紹介されていた

エイビットのコーナーに展示されていたパネル。簡易言語搭載W-SIMなどが紹介されていた
 「セキュリティポール」に利用されているW-SIMは、開発途上という「簡易言語搭載W-SIM」だ。これは、BASICで記述されたプログラムを実行できるW-SIMで、W-SIM内のCPUで機器全体を制御できる。用途としては自販機の在庫管理などテレメトリング分野などで利用できる


 「SOSボタン」もセキュリティ関連製品の1つ。手のひらサイズの“ボタン型電話”と言える代物で、自宅療養中の病人や高齢者が緊急時にポンと押すと、あらかじめ登録された相手に電話をかけ、通話で用事を伝えられる。単3電池2本で動作し、一日一回程度の通話であれば、10カ月程度稼働する。

 これらの製品はいずれも今春開催の「WILLCOM FORUM & EXPO 2007」や、今夏開催の「WIRELESS JAPAN 2007」で展示されていたものとなっている。


SOSボタン。押すとLEDが点滅する 押すだけで、あらかじめ登録した相手に電話をかける
SOSボタン。押すとLEDが点滅する 押すだけで、あらかじめ登録した相手に電話をかける

Windows Vista向け周辺機器開発キットやナビ機器開発キット

SideShow開発キット

SideShow開発キット
 フリースケール・セミコンダクタのコーナーで紹介されているのは、Windows Vistaから導入された機能の1つ「Windows SideShow」対応機器の開発キットだ。

 Windows SideShowとは、Vista搭載パソコン内のメールやスケジュールなどを、対応機器から利用できるようにする機能。対応機器側とパソコンはBluetoothなどで接続し、アプリケーションそのものはパソコン側で処理する。

 今回披露されていた開発キットは、SideShow対応機器の開発ができるというもので、W-SIM対応という点が大きな特徴。たとえばパソコンのアプリケーションを使える機器でありながら、電話としても使える、という機器が開発できるが、今後の展開次第では、PHSのデータ通信とアプリケーションを連携させ、近距離ではBluetoothで接続し、遠く離れるとPHS経由でパソコンにアクセスする、といった使い方も考えられるという。


 アキタ電子システムズのコーナーには、W-SIM対応リファレンスモデル「Hata-Hata」が展示されている。CPUには、ルネサステクノロジ製「SH-MobileR」を採用しており、Windows CEに対応する。ブース内にハンディタイプのナビゲーション機器をイメージしたデモ機も展示されており、W-SIMでの通信を介して、最新版の地図をダウンロードする、といった利用スタイルが想定されている。


Hata-Hata SH-MobileR上でのナビゲーションデモ
Hata-Hata SH-MobileR上でのナビゲーションデモ

子供の安全確保に向けた「みっけGPS」

左が「みっけGPS」本体、右が防犯ブザー

左が「みっけGPS」本体、右が防犯ブザー
 ヴァーゴウェーブのコーナーに展示されている「みっけGPS」は、通話先を限定するウィルコムのプラン「安心だフォン」で利用する本体機器と、専用ブザーを使う子供向けセキュリティサービス。普段は、ランドセル内に本体を入れておき、ブザーは露出させておく。ブザーが鳴れば、登録しておいた通話先に緊急通知する。通知を受けた保護者は、30秒の音声ガイダンスが流れた後もスピーカーに耳を傾けていると、「みっけGPS」本体のマイクが拾った周囲の音を聞ける。これにより、いたずらによる誤報かどうか判断できるようになっており、子供が「狼少年」として扱われることを防ぐ。

 もともとヴァーゴウェーブは、山本寛斎の商標管理などを手掛けてきた企業だが、同社社長が自分の子供に持たせたい防犯機器、という考えで「みっけGPS」を開発した。メールやWebブラウジング、コンテンツ利用機能を省いたことで、子供による携帯・PHSの悪用や、携帯・PHSがきっかけとなるいじめを防ぐという副次的な効果もあるという。


ルータをカメラサーバーに

つないでイーサ。中央に、カメラを接続したモデルを展示

つないでイーサ。中央に、カメラを接続したモデルを展示
 このほか、W-SIM対応ルータ「つないでイーサ」を展示しているウルトラエックスでは、W-SIMの代わりにカメラをW-SIMスロットに接続した「つないでイーサ」を展示している。W-SIMのインターフェイスがシリアル接続となっていることから、カメラモジュールをシリアル接続対応機器として自作して、「つないでイーサ」に装着している。

 カメラ装着の「つないでイーサ」は、LAN経由で、W-SIMを装着した別の「つないでイーサ」と繋がっており、インターネットに接続されている。カメラ装着型「つないでイーサ」本体はC言語の実行環境があり、メールの受信・返信プログラムをインストールして、メールをカメラ装着型「つないでイーサ」宛に送るとカメラモジュールで撮影した写真が返信される仕組みになっている。

 W-SIMそのものとは直接の関連がないものの、担当者は、「シリアル接続できるということから開発、展示することにした。セキュリティシステムも手軽に自作できる」とアピールしていた。



URL
  ウィルコムコアモジュールフォーラム
  http://www.wcmf.jp/
  エイビット
  http://www.abit.co.jp/
  フリースケール・セミコンダクタ
  http://www.freescale.co.jp/
  アキタ電子システムズ
  http://www.akita-elec.co.jp/
  みっけGPS
  http://www.mikkegps.jp/
  ウルトラエックス
  http://www.uxd.co.jp/


(関口 聖)
2007/10/03 18:05

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