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【Nokia Connection 2007】
ノキア、世界のユーザーニーズを探るリサーチ方法を語る
ノキアのJan Chipchase氏
シンガポールで6月18日に開催されたノキアのプライベートイベント「Nokia Connection 2007」で、端末デザインをテーマにした講演セッション「Nokia Design Stream」が行なわれた。同セッションは、いわゆる外見上のデザインだけではなく、コンセプトから機能、サービスまでを含めたデザインをテーマとする。そのセッションの中で、Human Behavioural ResercherのJan Chipchase氏は、「Insight & Innovation: Design Research」と題した講演を行なった。
Chipchase氏の仕事は、端末デザインの基礎として必要な各種調査・研究を行なうというものだ。Chipchase氏は「ノキアは世界中でケータイを売っている。購入する人は、携帯電話黎明期と現在、将来とでは違うし、国や文化でも違う。何が違うのか、どこが違うのかを調査・研究している」として、自身の研究の意義を説明した。
世界が自分のオフィスであるとも語る
取材で撮影した、一般の調査対象者の鞄の中身
ライフスタイルに密着したケータイの例。イスラム教徒向けの礼拝支援アプリ
Chipchase氏は「この仕事は楽しい。こんな楽しいことをやっているだけなのに、なぜノキアはお金を出してくれるのだろうか」といって会場の笑いをとり、さらに「なぜなら、ノキアにとって有益なたくさんのデータが得られるからだ」として自身の仕事の重要性を説明する。
具体的にこうした調査・研究がデザインに取り入れられた例として、識字率が低い地域を考慮し、発展途上国向けのモデルの中に、文字の代わりにアイコンを多用するようデザインした端末があることを紹介する。
さらに今後、取り入れられるものとして「ウガンダやインドネシアなど、電気もないようなところに調査に行ったときに、そういった人たちもメッセージングのためにケータイを使いたがっていることを知った」と語り、ケータイを1人1台ずつ購入できないユーザーが、何人もで1台のケータイを共有している現状を紹介し、複数人で共有した際にデータを分ける機能を研究したことを明らかにした。
Chipchase氏は、世界各国の文化の違いとして、ケータイの持ち運び方の違いについて紹介する。世界的に男性はポケットに、女性はハンドバッグに入れて持ち運ぶという傾向を示し、「女性は着信があったとき、ケータイを探すのにイライラする」と語って会場の笑いを取った。また、ベルトにつける専用ポーチの使用率が国ごとに異なることを紹介し、「中国の重慶のビジネス街では、63%の男性がベルトポーチを使うほど一般的だが、アメリカではビーバースタイルといって、中年男性のイメージがある」と紹介した。さらに変わった例として、日本の若い男性に見受けられる、折りたたみ端末をクリップのようにしてジーンズの前ポケットに挟み込む様子(強度的に問題があるので、実際には推奨されない)、日本やアジアではストラップが一般的であること(欧米ではほとんど利用されていない)も紹介し、「こうした持ち運び方の違いを踏まえて端末をデザインしている」と語った。
最後にChipchase氏は、「今後、ケータイがどのように変わっていくかわからないが、小型化には限界がある。どのような大きさ、形状にすれば良いか、はっきり言ってわからないが、人々のモチベーションを取り入れられるような研究をしていきたい」と語って講演を締めくくった。
ケータイの持ち運び方。男性は60%がズボンのポケット、女性は61%がハンドバッグ
日本の例。ケータイをズボンのポケットに引っかけている。ケータイの本来の使い方ではなく、通常は推奨されていない
ベルトポーチの利用率。国や都市、地域によって異なっている
ストラップの使用率。極東地域で高い。ノキアのケータイにはストラップ穴がないモデルも多い
ケータイとは直接関係ないが、財布の使用率も都市によって異なる。中国ではスリを警戒し、お金を分散して持ち運ぶことが多いという
ケータイを自分でデコレイトする例(おそらく日本)。海外では富裕層向けに宝石を使った高級ケータイもある
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URL
ノキア(英文)
http://www.nokia.com/
(白根 雅彦)
2007/06/20 14:59
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ケータイWatch編集部
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