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【ワイヤレス・テクノロジー・パーク2007】
KDDI研、“データ放送経由で輻輳を防ぐ”デモ
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データ放送経由で輻輳を防ぐという仕組み
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KDDI研究所のブースでは、通信と放送の連携サービスにおいて、特定のテレビ番組のWebサイトへアクセスが急激に集まった場合など、輻輳が発生しそうな状況を防ぐ技術が紹介されていた。
これは、ARIBの標準仕様に基づいたもので、NHK放送技術研究所と共同開発されたもの。ワンセグ視聴機能を備えた携帯電話などの機器であれば、既に発売されたモデルを含め、全て制御できる。仕組みとしては、ワンセグ対応端末からインターネットを通じてWebサーバーにアクセスする状況を“輻輳管理サーバー”がチェックしておき、しきい値を超えるとデータ放送を経由してサイトへのアクセスを制限する。データ放送で配信されるBMLに制御用のデータが含まれており、ワンセグを視聴していない端末、あるいは別のチャンネルを見ている端末は制御対象外になる。また、制御対象とする端末は、電話番号やサブスクライバIDなど固有のIDをもとに決定したり、ランダムに選んだりすることもできる。
今回のデモ展示では、データ放送経由で、番組のサイト上で投票を行なう際に、輻輳を防ぐよう制御する、というデモ。担当者は「まだワンセグ対応端末の数が少ないために問題は起きていないが、今後普及するにつれて必要とされるようになるだろう。災害発生時にも役に立つ」と説明していた。
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展示されていた端末。今回は「投稿」ボタンを示すBMLで、通信を制御
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概要
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■ 効率的な無線アクセスを実現する通信制御技術
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コグニティブ無線技術のデモ
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FMCのデモ
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「コグニティブ無線技術の研究開発」と題したコーナーでは、携帯電話やWiMAX、無線LANなど複数の通信方式から、環境に応じて、最適な経路を選べるという技術が紹介されていた。
担当者は「携帯電話が繋がりにくい場所で、すぐ近くに空いている無線LANスポットがあれば、そちらに接続する技術。シームレスな通信というよりも、複数の通信方式をサポートして、空いている経路を選択して、スムーズな通信を可能にする」と説明していた。技術面では、各種通信方式の上に仮想MAC副層を作るほか、空き状況を推定する無線認識・予測技術が用いられる。どの経路が空いているか、判断は基地局側に設置された専用装置で行なう。この装置は、たとえば基地局10カ所につき1台という形での運用が想定されている。同社では、2007年秋にもフィールドテストを実施したい考えだ。
このほか同社ブース内では、FMC(固定と携帯の融合)サービスに向けた展示として、複数の端末で1つの通話が利用できるというデモを披露していた。これは、1回の通話でパソコンでのテレビ電話から固定電話、次には携帯電話と端末を入れ換えていくというもの。デモでは手動で端末を切り替えていた。
■ URL
KDDI研究所
http://www.kddilabs.jp/
ワイヤレス・テクノロジー・パーク2007
http://www.wt-park.com/
(関口 聖)
2007/04/04 16:14
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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