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同社はHuawei Technologiesと共同で3GSMの会場内で新たなメディア配信システムのデモを行なった。MBMSは、UMTSやHSPAのネットワーク上で、複数チャンネルの映像を多人数に同報配信できる3GPPで標準化された技術。放送用に別の周波数帯を利用することなく、キャリアは既存のUMTS網を活用してメディアサービスを展開できる。 デモは、2007年第2四半期にも投入されるMSM7200チップセット上で実施され、3チャンネルの異なる番組を配信。複数の端末で同じチャンネルを表示して、オンデマンド映像ではない放送型のサービスであることを示していた。伝送速度は256kbps。また、携帯のネットワークを使って映像を受信しているため、映像の閲覧中に電話が取れるのか、という心配もあるが、今回のデモでは、映像配信中でも着信も可能だった。 一方でクアルコムは、放送サービス「MediaFLO」を米国を中心に展開している。説明員によれば、高品質な映像が要求される本格的なテレビサービスはMediaFLO、MBMSは天気予報やニュースといったコンテンツを既存のネットワークで提供できるのが特徴だという。
このほか、同社は3GSMの会期中に多数の発表を行なっている。「MSM7225」は、Windows MobileやLinux OSが採用できるスマートフォン向けベースバンドチップ。ダウンリンク7.2Mbps、アップリンク5.76Mbpsに対応し、前述したMBMSもサポートする。また、5メガカメラや30fpsのワイドQVGA動画撮影のほか、MeidiaFLOやDVB-H、ISDB-T（ワンセグ）といった放送サービスにも対応。GPSやBluetooth、無線LANなどもサポートされる。新ベースバンドチップを採用したスマートフォンは2008年第1四半期にも登場する見込みだ。 なお会場では、MediaFLOについても展示が行なわれていた。今回ブースで展示は無かったが、米CIngularが展開する米国最大の携帯電話事業者AT&T（Cingular Wireless）が、MediaFLOを採用することが12日アナウンスされた。MediaFLOはこれまで、米国大手のベライゾンがサービス導入を決定しており、今回のAT&T参入により、米国内で普及拡大が予想される。2007年後半にも提供される予定。
■ ＵＲＬ 3GSM World Congress Barcelona 2007 http://www.3gsmworldcongress.com/ クアルコム http://www.qualcomm.com/ ■ 関連記事 ・ 世界最大級のモバイル関連イベント開幕 （津田 啓夢） 2007/02/15 16:35 | |||||||
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