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【Nokia Open Studio Manila】
ノキアNシリーズのマーケティング担当者にN95のGPS機能を聞く
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ノキアのディレクター 白男川 亜子氏
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Nシリーズの新モデル「N95」には、GPSによるナビゲーション機能が搭載されている。ケータイによるナビゲーションは、日本では馴染みのあるサービスだが、世界市場で見ると、初めての機能となる。ノキアのNシリーズを担当する部門、マルチメディア・コンピュータ アジア・パシフィックのディレクター 白男川 亜子氏にグループインタビューをする機会を得たので、N95とそのGPS機能について聞いた。
白男川氏はマルチメディア・コンピュータ部門のアジア・パシフィック地域(中国をのぞく東~南アジアとオーストラリアなどオセアニア地区)で、マーケティングを担当しており、同地域でのNシシリーズ発売の責任者も務めている。
――まずは「N95」について、コンセプトなどをお聞かせください。
白男川氏
Nシリーズのラインナップとしては、ユーザーが欲している機能を搭載し、使い勝手を向上させ、インターネットにつながるようにする、ということがキーワードになっています。その中でもN95は、とにかくさまざまな機能に対応させた、オールインワンの製品になっています。そういった意味では、もっとも魅力的なマルチメディアコンピュータと言えると思います。
――ナビゲーション機能もマルチメディアなのでしょうか?
白男川氏
ネットワークから情報を取得するというのは、マルチメディアと同じ方向だと考えています。さまざまな無線通信方式に対応する「マルチラジオアクセス」、というNシリーズのコンセプトがありますが、GPSもその延長線上にあるとも言えます。
――ナビゲーション機能のターゲットは車なのでしょうか?
白男川氏
徒歩も車も両方ターゲットにしています。
――現在は乗換案内に対応していませんが、鉄道網のフォローもするのでしょうか?
白男川氏
鉄道に関しては、国によってニーズが異なると考えています。鉄道のない国では、乗換案内機能も必要ないですし。国のニーズによってサービス内容、情報の密度を変える可能性はあります。ただし、国際的に見ると、ケータイでナビゲーションをするということがなかったので、N95が発売されてから、ユーザーがどのように使っているかを見て、そこで今後の展開を検討していきたいと思います。
――日本ではすでにauのEZナビウォークなど、歩行者ナビゲーションサービスが存在しています。そういった日本のサービスを意識されているのでしょうか?
白男川氏
そもそもナビゲーションにしても、ほかの機能にしても、まったく新しいものを作っているとは思っていません。通信事業者が提供されるサービスと、メーカーであるノキアが作るサービスでは、ビジネスモデルも異なりますが、EZナビウォークなども考慮しています。
――GPSを搭載される機種は今後、増やしていくのでしょうか? あと、従来機種でも使えると言うことですが?
白男川氏
N95自体、来年の第1四半期の発売を予定していますが、それ以降の端末では、GPS搭載のラインナップを強化していきます。従来のNシリーズでも、オプション品のGPSモジュールをデータ端子に接続し、対応アプリケーションをインストールすれば、使えるようになります。GPS機能も、オープンプラットフォーム・オープンアーキテクチャというノキアのコンセプトに従っています。
――日本のケータイ市場というのは、新しい技術を、通信事業者主導でどんどん取り入れています。そういった日本の市場というのは、国際市場から見ると、おかしなものに見えるのでしょうか?
白男川氏
温度差はあると思いますが、おかしいとは思っていません。日本の独自性には、通信事業者が端末戦略を含めたビジネスをコントロールするという、ビジネスモデルの問題だけではないと思っています。たとえば日本では、メーカーやコンテンツプロバイダーが高い技術を持っています。あと、消費者が新しいコンセプトを受け入れる、理解する努力をします。世界を見ると、そうではない国が多いです。そういった点では、日本にはユニークな面があるとは、思っています。
――FeliCaを搭載したケータイ、日本で言うおサイフケータイをノキアが作る可能性はあるのでしょうか?
白男川氏
よく聞かれる質問なので、FAQに乗っ取ったお答えになってしまいますが、FeliCaに関しては、具体的な時期といったお話はできませんが、継続的に検討している課題です。どんなユーザーがFeliCaを使っているか、どこにニーズがあるのか、といったことが重要なので、ノキアでは常に機会をうかがっています。
――やはりFeliCa搭載ケータイが登場するとすれば、Nシリーズになるのでしょうか?
白男川氏
新しい機能という点では、ノキアの中ではNシリーズが先駆けとなっています。ただ、ノキアの中にも、ビジネスグループ(ノキアにはNシリーズを担当するマルチメディア・コンピュータグループ以外にも、スタンダードなモバイルフォンを担当するグループ、エンタープライズ向けのEシリーズを担当するグループがある)ごとに考えがあります。NシリーズのメインターゲットであるテクノロジーリーダーはFeliCaに興味がありますが、スタンダードなモバイルフォンユーザーの主婦にもFeliCaに対するニーズはあるかもしれません。Nシリーズに限らず、ほかのシリーズにもFeliCa搭載ケータイの可能性はあります。
――本日はお忙しい中、ありがとうございました。
■ URL
ノキア(英文)
http://www.nokia.com/
(白根 雅彦)
2006/09/29 16:02
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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