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地図情報は、ノキアが8月に買収したドイツのナビゲーションソフト開発会社gate5のリソースを使っていて、100以上の地域の詳細な地図を収録する。地図データは、年に2回更新されるという。無料で基本的な地図機能は利用できるが、音声ガイドやタウンガイドといった機能は、別料金で提供される。料金は1都市あたり8ユーロ（約1,197円）程度、観光で3カ国を巡った場合、30ユーロ（約4,490円）程度で利用できるようになるという。 現段階で用意されている地図データは、主に車での利用や近距離移動をターゲットとしたデータで、電車の乗換案内などを検索する機能はない。GPSということで、屋内や車内など、空が見えない場所での利用は原理的に困難になるが、今回のイベントでは、発表会場からホテルまでのバスで、ナビゲーションを行なうデモンストレーションが行なわれた。バス内ではあったが、比較的正確な位置を示し続けていた。 GPS機能の仕様は公開されていて、サードパーティが同様のナビゲーションサービスを提供できる仕組みになっている。GPS機能を利用したサービスとしては、ノキア自身がグローバルレベルのナビゲーションサービスを提供する一方で、各国のコンテンツプロバイダが、ローカルで詳細なナビゲーションサービスを作ることもできる。また同機能は、インターネットに接続できれば利用できるため、通信事業者や通信方式には依存しない。
日本以外の多くの国では、通信方式や端末機能が標準化されているため、端末メーカーは、複数の国家・通信事業者に、同じケータイを供給できるようになっている。逆に、各国を個別で見ると、市場規模が日本ほど大きくないため、各事業者が独自にケータイの機能やサービスを開発するのが困難だ。そのため、たとえばauのEZナビウォークのような、端末機能（GPS）とネットワーク（地図ナビゲーションサーバー）が融合したサービスは提供しにくいという背景がある。 しかし、ノキアのように世界中に端末を供給する企業ならば、ナビゲーションのような新機能を開発することができる。N95がネットワークに接続でき、地図が提供されているエリアであれば、ユーザーはナビゲーション機能を利用可能だ。N95はW-CDMAとGSMに対応するので、通信可能なエリアは、ほぼ全世界となっている。 ノキアが提供するナビゲーションサービスは、乗換案内に対応しないなど、auのEZナビウォークと比較すると、機能面で見劣りする部分もある。しかしニーズのある地域ならば、コンテンツプロバイダーや通信事業者が、よりローカルで詳細なサービスを提供することもできる。逆に通信事業者がコンテンツサービスに消極的なエリアでも、ノキアが地図を提供していれば、最低限のナビゲーションサービスが利用できるというわけだ。 このGPS機能は、従来の機種でも、追加モジュール（発売中）を装着し、ナビゲーションプログラムをインストールすることで、N95と同じサービスが利用できるようになるという。なお、サービスに関してはまだ開発中のもので、本サービスの対応エリアなど詳細は、N95の製品発売時期に合わせて発表される予定となっている。 このほかノキアでは、音楽ケータイを支援するサービスとして、本年11月より「Music Recommenders」を開始する。これはパソコンからもアクセスできる、「音楽のオススメサイト」で、ノキア製ケータイのユーザーに限らず、自由に利用が可能。オススメされた曲はダウンロード購入してパソコンに取り込み、そこからノキア製ケータイに転送できる。
■ ＵＲＬ Music Recommendersのニュースリリース http://www.nokia.com/A4136001?newsid=1077784 （白根 雅彦） 2006/09/29 15:54 | ||||||||||||||||||||
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