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【Nokia Open Studio Manila】
ノキア、初のHSDPA・GPS搭載端末「N95」を発表

N95
 ノキアは26日、マルチメディア機能を重視する「Nシリーズ」の新モデル「N95」などを全世界で発表した。

 Nシリーズはマルチメディア機能を強化するなど、エンターテイメントを重視したケータイだ。ノキアにはビジネス向けのEシリーズ、スタンダードな4桁型番シリーズ、そしてNシリーズの3種類のラインナップが存在するが、その中でもNシリーズは、新しいものが好きなハイエンド志向のコンシューマーをターゲットとする製品で、ノキアでは「マルチメディアコンピュータ」と呼んでいる。なお、Nシリーズは世界中で販売されており、ボーダフォンなど日本の通信事業者が採用しているノキア端末も、すべてNシリーズをベースとしたローカライズ端末となっている。


新フラッグシップモデル「N95」

 N95は、Nシリーズのフラッグシップとなるモデルで、500万画素カメラやGPS機能など最新のスペックを持っている。対応する通信方式はW-CDMAとGSMで、ノキアとしては初めてのHSDPAにも対応している。発売は2007年第1四半期の予定で、欧州の販売価格は550ユーロ(約8万円)となっている。

 スライド型のデザインを採用して、ボタン部が上下両方にスライドする「デュアルスライド」型を採用する。下にスライドさせると数字ボタンが、上にスライドさせると音楽再生時に利用するボタンが現われ、画面の縦横が切り替わり、カーソルボタン部が右側にある横長スタイルでも利用できる。


N95の通常の状態。カーソルボタンなどは常に露出する、スライド式のデザイン ボタン側を下にスライドさせた状態。数字ボタンが現れる ボタン側を上にスライドさせると、音楽再生ボタンが現れる。画面表示も横に切り替わる

 本体サイズは99×53×19~21mmで重さは120g。実際に手に持ってみると日本のハイエンドケータイより小さく感じられる。その一方で画面は2.6インチのQVGA液晶を搭載し、日本のハイエンドケータイ並もしくはそれ以上の大きさとなっている。

 カメラは500万画素で、オートフォーカスに対応したカールツァイス製のレンズを採用し、最大で2,592×1,944ドットの静止画を撮影できる。光学ズームや静止画手ぶれ補正には対応しないが、ソフトウェア処理による動画手ぶれ補正機能がある。

 ノキア端末としては初めてGPS機能を搭載し、ノキアでは、このGPSを利用したナビゲーションサービスも提供する。GPS機能の仕様は公開され、サードパーティーがこのGPS機能を利用したサービスを提供することも可能となっている。GPS機能の詳細は、別記事にて紹介する。

 ネット関連としては、従来のノキア端末同様に、フルブラウザやPOP対応のメーラーなど、インターネットの標準規格に対応したアプリケーションを搭載する。Atomプロトコルで写真画像をアップロードする機能があり、写真撮影時のメニューには、標準で写真共有サービスのFlickrへのアップロードリンクが用意されている。Flickr以外にも、Atomに対応したサービスであれば、アップロードリンクを追加することが可能となっている。

 マルチメディア機能としては、各種フォーマットに対応した音楽再生機能を搭載する。前述の音楽再生用ボタンや3.5mm径のステレオミニプラグなど、ミュージックプレーヤーとしての機能も充実している。「Visual Radio」に対応したFMラジオ、ステレオスピーカーも搭載する。動画機能としては、MPEG-4の再生に対応し、テレビに本体の画面を出力する機能も搭載している。

 OSはSeries 60 3rd Edition, Feature Pack3.1で、同プラットフォームに対応する各種ソフトウェアを利用できる。OfficeのファイルやPDFファイルの閲覧アプリやPIMアプリなども搭載している。

 通信方式としては、W-CDMA、GSMに加え、無線LAN(802.11b/g)やBluetooth、赤外線通信、USB2.0に対応する。対応メモリカードはmicroSDカード。連続待受時間は215時間で、連続通話時間は160分(W-CDMA時)。


背面にカメラがある。カメラ部分にはレンズバリアの開閉スライドスイッチがある 右側面。カメラのシャッターボタンなどがある 左側面。イヤホン端子や赤外線通信ポート、microSDカードスロットなどがある

イヤホン端子にはビデオ端子も接続可能で、画面をテレビに出力できる。ビデオ再生のデモも行なわれていたが、クオリティはiPodなどと同等レベル こちらはN95で撮影した画像を、BluetoothでKodakのプリントキオスク端末に送り、プリントするデモ

ほかのモデルのマイナーバージョンアップ版も登場

 N95と同時に、ノキアは従来モデルのマイナーバージョンアップモデルなどを発表した。「N91 8GB」は、すでに発売中の4GBハードディスク内蔵ケータイ「N91」の容量増強版。「N70 Music Edition」と「N73 Music Edition」は、「N70」と「N73」の音楽機能強化版で、従来のシルバーからブラックにカラーが変更されている。さらに欧米向けのモデルとして、「N75」も発表している。

 ノキアはハイスペック志向のNシリーズだけでなく、スタンダードなモバイルフォンシリーズでも、「5300 XpressMusic」や「3250 XpressMusic」、「5200」といったモデルを発表している。ただしこちらはW-CDMAには対応しないGSMケータイとなっている。


同時に発表されたN70やN73のMusic Editionなどもデモ展示されていた Bluetoothオーディオヘッドセットや、変わった形のモバイル向けスピーカーなどもあわせて発表されている

N70 Music Edition N73 Music Edition N91 8GB

3250 XpressMusic 5300 XpressMusic 5200。側面の音楽再生用ボタンのデザインなどが、5300 XpressMusicと異なる

3250 Xpress Musicは本体下部が回転する。側面のカメラを背面や前面に向けられる 本体下部を回転させ、本来裏面にある音楽再生用ボタンを表に持ってこられる


URL
  ニュースリリース
  http://www.nokia.com/A4136001?newsid=1077763
  N95のニュースリリース
  http://www.nokia.com/A4136001?newsid=1077775
  N75のニュースリリース
  http://www.nokia.com/A4136001?newsid=1077781
  N70 Music Edition、N73 Music Edition、N91 8GBのニュースリリース
  http://www.nokia.com/A4136001?newsid=1077782
  5300 XpressMusic、3250 XpressMusic、5200のニュースリリース
  http://www.nokia.com/A4136001?newsid=1077891


(白根 雅彦)
2006/09/29 15:53

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