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【Display 2006】
日立・東芝松下が最新の携帯向け液晶を展示

 4月19日~21日にかけて、東京ビッグサイトでは「第2回 Display 2006」が開催されている。フラットパネルの最新技術や製品が一堂に会する展示会で、大型のテレビから携帯電話向けまでさまざまなフラットパネルが展示されている。本誌では携帯電話向けディスプレイの展示をレポートする。


日立ディスプレイズ、光ペン入力やVGA液晶

日立ディスプレイズのブース
 日立ディスプレイズのブース、携帯電話向けコーナーでは、広視野角技術「IPS方式」を採用した液晶を中心に展示している。液晶部分の透過率を改善し、従来と同様のバックライトを用いても1.5倍の明るさを実現したという全透過型「IPS-Pro」液晶や、屋外での視認性に長ける半透過型の「IPS-Pro」液晶を展示。

 480×640ドットのVGA液晶では2.8インチサイズを展示していたが、2.4インチなど携帯電話をターゲットにした製品も量産化に向けて開発中とのこと。ブースの説明員は「IPS方式は高精細な液晶に向いている」とディスプレイの高精細化にも有利な点をアピールしていた。


「IPS-Pro」液晶は明るさが向上、従来と同じ明るさにし電力消費を抑えることもできる 半透過型タイプ。写真はバックライトを点灯していない状態

VGA液晶でもIPS方式を採用 展示されているのは2.8インチのVGA液晶

 また、先端が光るペンからの入力に対応した「光ペン入力IPS液晶パネル」も展示されている。先端が光るペンでディスプレイをなぞると、線を描いたり項目を選択できるというもので、ブースでは実際にディスプレイに表示されたボタンを選択したり、線を描くデモを行なうことができた。技術的なデモンストレーションとして展示しているとのことで、需要をみながら今後も開発を行なっていくという。


光ペン入力に対応した液晶ディスプレイ 技術的なPRとのことだが、こうした付加価値要素もしっかりと研究していくという

東芝松下ディスプレイ、VGA液晶や光ペン・指入力対応の液晶

東芝松下ディスプレイテクノロジーのブース
 東芝松下ディスプレイテクノロジーの携帯電話向けコーナーでは、VGA液晶や光ペン・指入力に対応した液晶、文字だけ視野角を制御する液晶などが展示されている。

 「光ペン入力機能内蔵 SOG(システム・オン・グラス)LCD」は、タッチパネル機能をディスプレイのガラスに組み込んだ製品。先端が光るペンなどを用いて線を描いたり入力デバイスとして利用することが可能。指入力版は光センサーを液晶に搭載しており、あるエリアに指をかざすと光が遮られたことを検知できるというもので、ブースでは9分割されたディスプレイをボタンのように指で入力できるデモが行なわれている。

 SOG技術により、従来のタッチパネル製品のように別部品を組み合わせることなく、ディスプレイ自体の薄型化・軽量化ができるのが特徴。ブースの説明員はタッチパネルとして製造コストが抑えられる点もポイントに挙げていたほか、「1年以内には製品化できるのではないか」としていた。


光ペン入力対応の液晶ディスプレイ。携帯電話のライトなどで太い線を描くこともできるという SOG技術で必要なシステムをディスプレイのガラスに搭載

指入力版は、大まかに区切られたエリアに光センサーを配置 指をかざすと光センサーが反応して画面が切り替わった。必ずしもディスプレイに触れる必要はない

 同社でも力を入れているVGA液晶については、2.4インチ、332ppiのVGA液晶を展示している。すでに出荷に向けて準備を進めている段階とのことで、「次に来るのはVGAではないか」と、トレンドとして力をいれていくと語っていた。


2.4インチのVGA液晶 VGA、QVGAのデュアルモードになっている

 このほか、メール画面にフォーカスした視野角を制御できる液晶として「プライベートメールモード『プラメ』」と名付けた液晶を展示している。詳細は分からないものの、斜めから見ている状態で、画面にONの文字が出ると一部の文字だけがグレーになり見えにくくなるというデモが行なわれていた。


「プラメ」と名付けられた液晶は、文字の視野角を制御していた 同社の液晶ディスプレイを採用する最新端末も展示


URL
  Display 2006
  http://www.displayexpo.jp/
  日立ディスプレイズ
  http://www.hitachi-displays.com/
  東芝松下ディスプレイテクノロジー
  http://www.tmdisplay.com/


(太田 亮三)
2006/04/20 20:01

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