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【mobidec 2005】
ドコモ山口氏、iモードコンテンツの最新動向を紹介
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NTTドコモ コンテンツ&カスタマ部コンテンツ担当部長の山口 善輝氏
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「mobidec 2005」の講演に、最初に登場したのは、NTTドコモ コンテンツ&カスタマ部コンテンツ担当部長の山口 善輝氏だ。「ドコモのコンテンツ戦略の今後~キーワードは“リアル”&“リッチ”~」と題して、iモードコンテンツの最新動向や、902iシリーズとあわせて開始された新サービスを紹介した。
■ パケ・ホーダイユーザーは、FOMAの24%
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iモードユーザー数は4,350万契約に
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iアプリが利用できるユーザー数は3,300万に
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冒頭、山口氏は「2006年は、携帯電話キャリアにとって、番号ポータビリティや新規参入が予定されており、厳しい年になるかもしれない。一方、コンテンツビジネスにおいては、展開しやすくなる良い年になるかもしれない」と展望を述べて、講演をスタート。
同社の契約数などを織り交ぜながら、ジャンルごとの動向を紹介した。ドコモのユーザー数自体は5,000万を突破したばかりだが、11月時点で、iモード契約数は4,530万契約に達しており、iアプリ対応は3,300万契約。コンテンツプロバイダは2,400社参加し、iモードサイトとしては5,600サイト、iアプリサイトとしては1,700サイト存在している。
またFOMA端末の契約数は1,700万件を突破しており、山口氏は、「ムーバからの移行が進みつつある。数字だけ見ればボーダフォン1社分だ」と自信を見せた。目標として、5,000万契約のうち、ムーバとFOMAの比率を「1:1」、つまりFOMAを2,500万契約まで成長させたいとした山口氏だが、「年度内には達成できるのではないか」との見通しを示した。
また、これまで公表されていなかった数値として、パケット通信定額サービス「パケ・ホーダイ」契約率も明らかにされた。一定額以上の基本料金プランでなければ契約できない「パケ・ホーダイ」だが、山口氏は「FOMAユーザーのうち、利用率は、おおむね24~25%で固定されてきている。コンテンツの利用動向を見ると、ムーバユーザーよりFOMAユーザーの方が高いと捉えている。“FOMAユーザーは積極的な人ばかりではないのか”という声があるかもしれないが、そんなアクティブユーザーが1,700万もいるはずもない」と語り、パケット単価が安い、あるいは定額制といった要因が有料コンテンツの利用を促進しているとした。
同氏はまた、「最後にFOMAへ移ってくるのは、いわゆる低リテラシー層。現在のコンテンツ市場は頭打ちではなく、そういった層がFOMAになることで、更に拡大が見込める」と述べた。
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9月末時点で1,677万契約だったFOMAだが、現在は1,700万契約を突破
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ムーバとFOMAの比率を1:1にしていきたいという
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パケ・ホーダイの契約率は24%程度だという
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FOMAユーザーのほうが積極的にiモードコンテンツを利用しているようだ
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■ ジャンルごとのコンテンツ動向
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iモード全体の情報料収入は月間160億円に
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ゲーム市場は35億円規模
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同氏はまた、さまざまな数値を示して、各種コンテンツの利用動向を紹介した。まずゲームコンテンツは、9月末時点の市場規模が月間で約35億円、年間ではその12倍の約420億円になっているという。同氏が示したグラフによれば、ちょうど1年前の時点では、ゲームの市場規模は月間約27億円弱であり、その後も順調に増加している。
また、着信メロディ・着うた市場を見ると、着メロ市場が約50億円、着うた市場が約25億円(どちらも月間)となっている。着メロは漸減傾向になるが、それをカバーするように着うたが伸びており、両方をあわせた数値では、順調に成長しているジャンルと言える。山口氏は、音楽再生機能にも関連付けて「我々としては、ダウンロードやリッピングサービス、どちらも提供し、いろんな場面で利用して欲しい」と述べ、“音楽ケータイ”としての環境充実を図る考えを示した。
同氏が「他社にはないサービス」としたデコメールについては、現在専門サイトが24サイト。10月には月間6,000万通がやり取りされており、こちらも順調な成長が見込めるとした。
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着メロは下がりつつあるが、着うたの成長が顕著だ
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デコメールは、月間6,000万通もやり取りされているという
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電子書籍ではコミックの伸びが著しい
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ここ最近で、注目されるジャンルでもある電子書籍分野では、マイメニュー登録数でその動向を紹介。順調に成長が見込まれる中、コミックサイトの利用が今夏頃より飛躍的に伸びていることが明らかにされた。
占いサイトに触れた山口氏は「世間で流行しているものは、iモードでも人気。一時期、占いサイトは若干伸び悩んでいたが、最近は世間一般で話題ということもあって、マイメニュー登録数が伸びている」とした。同じように、世間で話題となった韓流ブームについても、「現在はやや落ち着いているが、韓流サイトも急激に成長した」(山口氏)ジャンルの1つという。
このほか、ニュースなどの実用系サイトや、ショッピングサイトも順調に成長。ショッピングの中でも、化粧品などは人気が高く、コスメ系サイトへのアクセス数を見ると、2005年は横ばいから漸減傾向になりつつあるものの、ちょうど1年前の2004年秋頃は、急激にアクセス数が伸びていたことが明らかにされた。さらに山口氏は「動画も今後の成長が見込まれるジャンル。著作権など難しい問題はあるが、テレビ局なども対応しつつある。面白いコンテンツ、リッチなコンテンツによって、まだまだ携帯向けコンテンツの市場は成長を遂げる」と総括した。
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世間と連動して、占いサイトも人気に
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ここ最近は落ち着いた動きだが、1年前は急激に伸びたコスメ分野
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■ プッシュトークは「流行の予感」
山口氏は、902iシリーズや、キッズケータイなども紹介。特に902iシリーズとあわせて提供を開始した「プッシュトーク」については、「(iモード立ち上げのキーパーソンである)松永真理氏に会ったとき、“ドコモにしては珍しく若い人に向けたサービスを出したね”と評された」と述べ、多人数参加が可能な点や定額サービスが用意されていることなどを挙げて、「今後、流行するのではないかという予感がある」と自信を見せた。
最後に山口氏は「現状、今後をまとめると“リアル&リッチ”。もうコンテンツは終わり、と思う人がいるかもしれないが、キャリアは儲からなくなる一方、コンテンツ市場はますます伸びていく。新規参入企業も登場し、コンテンツビジネスが展開しやすい風土が整うだろう」と聴衆に今後も活力を持ってコンテンツ市場に取り組むよう呼びかけた。
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プッシュトークには自信を見せた
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今後の端末ロードマップ。今年度下期以降に、702iシリーズのほか組込モジュールや海外メーカー製端末などが投入される見込み
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■ URL
NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
mobidec 2005
http://www.mobidec.jp/
■ 関連記事
・ 携帯コンテンツ開発者向けイベント、アキバで開催
(関口 聖)
2005/11/29 14:19
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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