ゲーム大好き人間にとって待ちに待ったE3(Electronic Entertainmant Expo)の季節が今年もやって来た。毎年この時期に米国にて開催されるゲーム業界最大のトレーディングショーであり、業界の今後の動きを知る上では見逃せないイベントである。そんなE3の概要を紹介する。
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E3の顔であるメイン会場(South Hall)。今年の看板はちょっと迫力に欠ける気がする。スポンサーはSEGA(SEGANET)
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同じような建物(West Hall)がもうひとつ。これでも幕張メッセより十分広い。看板はよく見るとPS2の物であるのがわかる(看板右下を注目、また記号はコントローラーのシンボル)
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■今世紀最後のE3の開催はロサンゼルスにて
E3はコンピューターエンターテイメント関係の企業が集まる一大トレーディングショーである。昨年実績では450以上の企業が出展、ゲーム関連では世界最大の展示会となっている。会場は幕張メッセのゆうに数倍はある広さで、とても一日では回りきれないくらいだ。今回の開催地は昨年同様、ロサンゼルスのコンベンションセンターである。E3は毎年同じ開催地ではなく、3年ごとに会場を変える傾向があるようだ。ロサンゼルスの前はアトランタ、その前は今回同様ロサンゼルスの展示会場が使われた(それにしても、なぜ治安のあまり良くない都市ばかりで開催されるのだろうか? ラスベガスやニューヨークなどと比べるとちょっと怖い)。
会場のコンベンションセンターはロサンゼルスの中心街、ダウンタウンの摩天楼群から南に数ブロック行った所にある。車社会ということもあり、会場への足は基本的に車を使うことになる。会場はハイウェイの近くなので、渋滞の時間帯にぶつからなければ比較的移動は楽だ。また、主要ホテルからはシャトルバスも運行している。移動中には仮眠を取りたいと考えている人にはお勧めだ。
期間は展示会が5月11日(木)~13日(土)、カンファレンスが10日(水)~12日(金)とずれて開催される(これは例年同じ)。基本的にビジネスマン主体のトレードショーである。
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専用のシャトルは割合楽に移動できる
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シャトルのスケジュールもこの通り(しかし、この通りにきちんと運行しないのが米国流?)
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■商談のための展示会だが内容は一般人でも楽しめる
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今年も登場ポケモンワーゲン。会場横でイベント開催
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海外で一般的に行なわれている展示会同様、E3も目的はあくまでも商談である。会場内の各ブースの商談用のスペースの広さは半端ではない(しかもそれがほとんど埋まっている)。「E3 is a trade event. No one under 18 will be admitted (including infants). This policy is strictly enforced. 」と謳っているように、会場には子供の姿は見られない。子供ばかりが目立つ日本のその手の展示会とは主旨からして明らかに違っている。
また日本ではどちらかといえばTVゲームが主体だが、E3はパソコンもビデオゲーム(日本でいうTVゲーム)も同様な規模・力の入れようで展示が行なわれている。このあたりはパソコンのエンターテイメント系ソフトの市場が確立している米国ならではの風景だろう。もうひとつ、国内イベントと違う点として、「任天堂」「SEGA」「SONY(SCE)」の三者が並んで(しかも会場内で最大規模のブースを出している)出展していることが挙げられる。こんな風景は日本ではちょっと見られない。
各ブースはそれぞれ演出に凝ったり、物を配ったりなどと工夫をこらしている。当然ゲームを楽しめるスペースもあるので、普通の人もそれはそれで楽しめる。なんといってもエンターテイメント・エキスポである。面白くて当然でしょう。
■今年の主役もネットワークか?
もともと家電の展示会「CES」からエンターテイメント系だけが分離・独立して主催されることになったE3。昨今のめまぐるしい業界の変化に対応して、E3も少しづつではあるがE3の主役も変化しつつある。今回のキーノートスピーチがハードメーカーやソフトメーカーではなく、AOLのプレジデント兼COOのボブ・ピットマンという点からもそれが伺える。
ということで、今年の目玉はやはりネットワーク系ゲームの進化が注目かと思われる。ハードウェア的には、PS2やX-BOXのお披露目も期待される(追記:米国でのPS2発売は10月26日で価格は299ドル、ネットワーク機能に対応可能であることが明らかにされた)。また、いつもこっそりと新しいゲーム機を出している任天堂が何かやってくれるかというところは非常に興味があるところです。
さて、実際にどんなものが出てくるか? 明日からが楽しみです。
(編集部:ケータイ Watchでは、ライターの西尾ゆきさんに、携帯できるゲームなどを中心に展示をレポートしていただきます。お楽しみに!)
■URL
E3のホームページ
http://www.e3expo.com/
ソニー、北米でプレイステーション2発売(SCEIリリース)
http://www.scei.co.jp/corp/home_jp.html
(正雪)
2000/05/11 13:57
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