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【WIRELESS JAPAN 2005】
ドコモ石川氏「4G試験端末はまだトラック1台分の大きさ」
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石川國雄氏
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世界のW-CDMA加入者のうち約半数は日本のユーザー
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NTTドコモ 代表取締役副社長 石川國雄氏は、WIRELESS JAPAN 2005のコンファレンスで「FOMAサービスの現状と今後(ユビキタス社会の実現に向けて)」と題した基調講演を行なった。
講演はFOMAのサービスとFeliCa戦略の概要についてまとめる内容となった。まず、W-CDMA方式の世界的な拡大だ。「世界規模でユーザー数が2,659万に達した」とし、「世界的に見ても、3Gへの移行はスムーズに行っている」と述べた。3Gへの移行の大きな目的は、データトラフィックの向上だが、それについても「FOMAでは1日平均利用パケット数が5,000パケットを超えている。1999年2月にiモードを始めたときは、1日平均100パケットだったので6年で50倍になったことになる」とした。
石川氏はFOMAの加入者数の伸びのデータを示し、急激な加入者増のきっかけとなった900iシリーズの導入について、「エリアとバッテリの持ち、端末の機能の3つがそろって初めてブレイクした。FOMA全体にかけた1兆4,000億円の効果が今出ている」とコメント。さらにエリア関連では、「FOMAはつながりにくい、というご意見をいただいてきた。我々も改善するため努力してきたが、2GHzを使っているからエリアが狭かった、とは決して言うつもりはない。2GHzであろうと、1.7GHzであろうと、800MHzであろうと、不自由がないようにエリアを展開していくのは事業者として必然の義務。そういったリスクを負いながら業務をするのが通信事業者だ」とし、周波数割り当てについて意見を戦わせた新規事業者をやんわり牽制した。
■ 「オールIP化に向けて整備中」
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ロードマップ。2006年上半期にHSDPAを導入する
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今後の見通しについて石川氏は「2006年上半期にはHSDPAを開始する。1999年、ケータイはiモードの登場によってインターネット接続機能が付き、電話からITインフラになった。これからはカメラや非接触ICなど生活に役立つ機能が搭載され、生活インフラへと発展していく」とドコモの幹部がこれまで語ってきた将来像を述べた。通信の広がりについても、「音声、メール、テレビ電話といった人対人の通信、QRコード、非接触ICのような人対モノの通信、組み込み系に代表される機械と機械の通信へと拡大する」と語った。
今後のネットワーク構築に関しては、「バックボーンの完全光ファイバー化を進めている」という。さらに、「音声網とパケット網の経路を完全に分離し、負荷を軽減させた。すべてIPベースで管理するようになるまでは有効な手段だろう」と現状を述べ、「音声もパケットでやりとりされるようになるのは明らか。オールIP化に向けて整備を続けている」とした。
ドコモが第4世代に向けた1Gbpsの通信実験に成功したニュースにも触れ、「移動中でも約130Mbpsのスピードが常時出ていた。しかし、現在はまだ“端末はこのトラック1台です”という状況」だという。
講演の終盤に同氏が今後もっとも期待する分野として紹介したのがFeliCaを搭載したおサイフケータイだ。すでに導入されているプリペイド型の電子マネー「Edy」のほか、三井住友カードと共同で導入を予定しているクレジットカード機能を紹介。「通信ができ、大きな液晶を持ったケータイはプラスチックのカード1枚より遙かに便利」とアピールし、講演を締めくくった。
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オールIP化に向けてバックボーン整備も進んでいる
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FeliCaはトラフィックビジネス脱却への大きな足がかり
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■ URL
NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
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(伊藤 大地)
2005/07/13 14:24
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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