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【ケータイ on Businessサミット】
KDDI伊藤氏、「テクノロジーで不便さを克服」

KDDI取締役執行役員専務 全社技術担当兼技術統括本部長の伊藤 泰彦氏

昨年の伸び
 19日、東京・池袋サンシャインシティで携帯電話の法人展開に関する講演「ケータイ on Businessサミット」が開催された。

 KDDI取締役執行役員専務 全社技術担当兼技術統括本部長の伊藤 泰彦氏は、主に技術面から見た法人向けサービスの今後について講演を行なった。

 まず同氏は、昨年の法人向けサービスの実績を紹介。それによれば、個人契約は約6%という伸び率だったことに対し、法人契約は約14%の成長を遂げている。回線契約とともにソリューションをあわせて導入するケースは、2年前の約11%だったものが約38%となり、ニーズにあわせてカスタマイズするケースが増加している。これらのデータを受け、同氏は「2005年の外勤者向けモバイルソリューションは安定成長期に入った。非常に期待できる」と語り、まだ成長の余地があるとした。

 また、今後、携帯電話を利用したソリューションとして伊藤氏は「携帯単体のソリューションもあるが、ブロードバンドととの連携が法人向けでは主流になっていくのではないか。ワークスタイルやライフスタイルが変化していくことになるだろう」との見通しを示した。


伊藤氏は、技術でセキュリティの不便さを解消すべきとした
 伊藤氏は、4月から全面施行された個人情報保護法のため、セキュリティに対する意識に変化が見られると指摘。同氏は、「極端だがハードディスクを搭載しないパソコンが登場したり、外出時にノートパソコンなどの機器を持ち出さないようにするという例もあると聞いている。私にとっては、テクノロジーで不便さを克服することが基本にある。不便な状況でセキュリティを保つのはおかしい」と述べ、同社のサービスとして、業務用に使用している携帯電話を外で紛失した場合、ネットワーク経由でデータを消去できるというソリューションを紹介して、「こういったやり方がユーザーフレンドリーなセキュリティの在り方ではないか」と聴衆に訴えかけた。

 将来的な動向として、伊藤氏は「無線・固定の音声系ネットワークは、ともに2007年度内に全てIP化する予定であり、現在着々と準備を進めている。恐らく全IP化を達成するのは我々が一番早いだろう。実現すれば、音声とデータ通信など、個々のサービスでの連携が非常にやりやすくなる。インフラから整えていくのが基本戦略だ」と語り、ネットワークを利用したアプリケーションサービスである「網機能の連動型」サービスを提供していきたいとした。


KDDIではIP化を進めている ネットワークと連動するサービスの提供へ


URL
  KDDI
  http://www.kddi.com/
  イベント概要
  http://expo.nikkeibp.co.jp/iptel/mobile_business/

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(関口 聖)
2005/05/19 16:08

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