5月11日から13日の期間ロサンゼルスで開催されたE3(Electronic Entertainment Expo)で見つけたちょっと変わったグッズを紹介しよう。
■ LEGOブロックでペットロボットが作れる(かも)
E3には世界的に有名な幼児向け玩具であるLEGOブロックのメーカーであるLEGO MINDSTORMS社もブースを構え、コンピュータと連動させた新世代LEGO製品の数々を展示していた。
写真はCCDカメラを搭載したLEGOブロック製品。制御ソフトも付属しており、カメラで捉えた映像を認識し、映像情報をトリガにした様々な行動をとらせることが可能になっている。デモ作品ではオレンジ色の物体(この例ではボール)を常にカメラの中央に捉えるような動きをプログラミングしてあったため、ボールを追いかけて動き回るアクションを実現していた。PC上で行うプログラミング自体もロジックブロックを組み合わせて作るLEGOブロックライクなインターフェイスを採用しており低年齢層が対抗なく入っていけるようになっていた。
なお、作ったプログラムはPCに接続された赤外線モジュールを通して「The RCX」と呼ばれるロジックブロックに転送をかけてしまえば、自発的に動けるようになる。CCDカメラの他、接触センサーブロックなども発売されるので、自分だけのペットロボットが作れるようになるかもしれない。
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CCDカメラを搭載したLEGOブロック製ロボット。このロボットはあくまで作例の1つ。LEGOブロックなので別の形のものを作ることも可能
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これがThe RCX。左写真の底面部にも「The RCX」が組み込まれているのが見えるだろうか
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■ 「ごっこ」遊びはサイバー時代へ突入!?
HASBRO Interactiveはモノポリーのメーカーとして有名だが、Microproseなどを傘下に従えているため、現在では大手PCゲームベンダとしての顔も持つ。
同社のブースで目を惹いたのが幼児向けゲームソフト。幼児向けエデュテインメントソフトの要素を持ちながらもゲーム性が高いのが特徴で、なにしろそのコントローラ群が非常にユニーク。
写真下はいずれも同社のエデュテインメントソフト専用のコントローラ。いずれもPCのキーボードに取り付ける構造になっており、コントローラ上のスイッチを押すと、物理的にキーボード側が押される仕組みになっている。つまり電気的な機構は皆無。安価に製造できるためか、こうしたコントローラは基本的に各ソフトに付属するようだ。
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HASBRO Interactiveのエデュテインメントソフト専用コントローラ
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単なるライトペンの応用製品だが、アイディアが素晴らしい
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数ある同シリーズの中で筆者が最も気に入ったのが「TONKA POWERTOOLS」(写真右)。プレーヤーは溶接工となり、与えられた材料でモノを作ったり修理したりしていく。その際に用いるのがスポット溶接機型のコントローラ。これを直接画面上に表示された溶接ポイントにあてがっていくことで作業を進めていくことになる。
それにしても「ままごと」や「ごっこ」遊びが今やコンピュータを介して行うものになってきたとは時代の変化を感じさせる。
■ その気にさせるコントローラ各種
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Thrustmasterのスノボー型コントローラ。用途が非常に限られるコントローラであるがこんなものを作ってしまう感覚はまさにアメリカン! といったところ
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さまざまなジャンルのゲームが開発され、その映像や音響がリアルになっていく一方で、そのコントローラは昔からずっとキーボードかジョイスティックだった。完璧なリアリティをプレーヤーに感じさせるにはやはりそのインターフェースのリアリティの追求こそが不可欠だ。
そういうわけで、ジョイスティックメーカーのスタンダードメーカーであるThrustmasterはついにスノボー型コントローラを開発してしまった。前後にあるフットステップに両足を乗せて体重移動させることでアナログ入力を行う仕組みだ。今のところPS/PS2用のもので、PC用のものがでるかは未定。
ユニークかつ大規模なスポーツゲームのコントローラを多数展示していたのはMIACOMET。野球ゲーム用、ゴルフゲーム用、そしてなんとビリヤードゲーム用まで。いずれもPC用で、同社によれば有名ゲームタイトルはパッチ等で続々対応してくるとのこと。なお、同社では釣りゲーム用の釣り竿コントローラ「Fishin’ Controller」も販売している。
■ レースゲームはマイカーでプレイする時代?
写真下はレースゲーム筐体自作キット。開発したのはDESKTOPSIMS社。ハンドルやアクセルのコントローラまで含まれており、これに乗り込んでプレイすればもう気分はF1レーサーというわけだ。木製ながらその完成度はなかなかのもので、ゲームセンターにある体感ゲーム筐体に優るとも劣らぬ美しさ。座席後部にあるウィングは機能的には「意味なし」だがちょっと可愛い。塗装済みモデルやカスタムメイドモデルなどもあるそうで価格は$779~$1065。
同社では戦闘機フライトゲーム向けの戦闘機コクピットも販売しているとのこと。
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レースゲーム自作キット。担当者に聞いたところ、現在はPC対応の製品のみだがドリームキャスト版の発売も検討中だとか
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■URL
http://www.legomindstorms.com/
・E3のホームページ(英文)
http://www.e3expo.com/
・LEGO MINDSTORMS社ホームページ(英文)
http://www.legomindstorms.com/
・HASBRO Interactive社ホームページ(英文)
http://www.hasbrointeractive.com/
・Thrustmaster社ホームページ(英文)
http://www.thrustmaster.com/
・MIACOMET社ホームページ(英文)
http://www.miacomet.com/miacomet/
・DESKTOPSIMS社ホームページ(英文)
http://www.desktopsims.com/
(トライゼット 西川善司 http://www.z-z-z.gr.jp/zenji/)
2000/05/19 00:00
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