シーメンス、HSDPA対応のカード端末を披露
独シーメンスのブースは、「CTIA Wireless 2005」の中で最も大きなスペースとなっていたが、その内容は発表済のGSM端末で占められていた。
新たにリリースされた製品が見受けられない中、注目を集めていたのはHSDPA対応のカード型端末。あくまで試作段階とのことで、商用化の時期は未定とのことだが、欧州市場に向けた製品だという。しばらく同コーナーに居ると、米国の通信事業者のスタッフが幾人か訪れており、関心の高さを物語っていた。
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HSDPA対応のカード型端末
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同社によるHSDPAのイメージ
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中国の雄・ハイアールのペン風GSM端末
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ペン風GSM端末「P7」
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洗濯機やエアコン、冷蔵庫といった、いわゆる白物家電が欧米でヒットし、急成長を遂げた中国メーカーのハイアール。その米国法人であるHaier Americaのブースでは、ペンを模したGSM端末「P7」が注目を集めていた。
同端末は、1月に催された「2005 International CES」にも出展されていたのことだが、欧米ではまだ発売されていない。トライバンド対応のGSM端末で、128×64ピクセルで65,000色表示の液晶ディスプレイを搭載。背面には、レンズカバー付き30万画素カメラも装備している。
大きさは150×27×18.2mmで、重さは65g。一般的なペンよりも大きなサイズだが、携帯電話としては非常にスリムな仕上がりで胸ポケットに似合いそうなデザインだ。小柄ながら、MMSの送受信やゲームのダウンロードも可能で、パソコンとスケジュールなどのデータ同期もサポートしており、標準的なGSM端末としてのスペックを備えている。日本市場には縁遠い製品だが、他の携帯電話とは一線を画すデザインは印象深いところだ。
このほか同社ブースでは、CDMA2000 1xRTT対応の折りたたみ端末「T1100C」や、米女優のKathrine BaumannとコラボレーションしたGSM端末、Palm OS搭載のスマートフォンなどがケース内で展示されていた。
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裏にカメラを備えているが、レンズカバーも。クリップとして使えるようだ
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CDMA2000 1xRTT対応の折りたたみ端末「T1100C」
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コラボレーションで制作されたGSM端末
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Palm OS搭載のスマートフォン「G28」
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AUDIOVOX、CDMA端末やPocket PC搭載端末を展示
昨年、UTStarcomがAudiovox Communications Corporationの携帯電話部門を買収して誕生した、UTStarcom Personal Communicationsでは、これまでと同じブランド名である「AUDIOVOX」としてブースを出展していた。
基本的に商談の場として位置付けられたブースになっているとのことで、携帯電話は全てケース内での展示。椅子と机が大きなスペースを取った構成となっていたが、同社では14日付でCDMA2000 1x対応の新機種「CDM-9200」を発表し、さっそく披露していた。
「CDM-9200」は、30万画素クラスのCMOSカメラを搭載した折りたたみ型端末。メインディスプレイは26万色表示のTFT液晶で、サブディスプレイは65,000色表示のSTN液晶。BREW2.1をサポートしている。
このほか同社ブースでは、QWERTY配列のキーボードを備え、Windows Mobile for Pocket PC搭載のCDMA2000 1x端末「XV6600」も展示。ケース内のため、具体的な機構は不明だが、一見したところ、スライドタイプのボディで、通常はPDAのようなスタイル。キーボードは引き出すことで使用できるようだ。同端末は、Verizon向けとなるが、まったく同じ製品のSprint版は「PPC-6600」という名称となっている。
性能面では、30万画素クラスのCMOSカメラを搭載し、Bluetoothをサポート。SDIOカードスロットも備えている。
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CDM-9200
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Pocket PC搭載の「XV6600」
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■ CTIA Wireless 2005(英文)
http://www.ctiawireless.com/
■ シーメンス(英文)
http://www.siemens.com/
■ Haier America(英文)
http://www.haieramerica.com/
■ UTStarcom(英文)
http://www.utstar.com/
・ 米国最大級の通信関連イベント
(関口 聖)
2005/03/16 14:12
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