会場内にSuicaを使ったナビゲーションシステムを設置
「IC CARD WORLD」の会場内では、特別企画と題してSuicaを使った情報配信サービス「Cochira」(コチラ)のデモンストレーションが行なわれていた。
「Cochira」は、内田洋行とJR東日本が共同開発したナビゲーションシステム。来場者が自分のSuicaを読み取り部分に認識させると、出展企業のガイド、メールなどの情報配信などが体験できる。また、情報端末は会場内に複数設置されており、タッチラリーなどのイベントも行なわれていた。出展企業の場所を探すと、情報端末の上部の矢印が目的地の方を指し示すユニークなギミックも用意されていた。
なお、今回の端末は、Suicaをトリガーにしているが、定期券情報など個人情報は一切取得していない。メール配信などの機能は、許可したユーザーのみに提供される。会場スタッフは、モバイルFeliCaが導入された場合の携帯電話との連動サービスなどについて、「現在検討中」としていた。両社では、駅などの公共の場や博物館、商業施設のナビゲーションマシンとして今後さらに研究開発を行なっていくという。
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情報端末「Cochira」。場所を知りたいときに上部の矢印が方向を指し示してくれる
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こちらはポスト型の端末。地図などをプリント出力できる
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MOPASS、松下製ICカード一体型SDカードなどをアピール
MOPASSコンソーシアムのブースでは、MOPASSカードに対応した製品などが紹介されていた。
MOPASSカードは、ICカード機能を搭載したメモリカード。ブースでは、松下電器産業が開発したMOPASSカード規格準拠のSDカード「smartSD」のほか、トライアル実験用の端末などが紹介されていた。ブーススタッフは、「FeliCaとは異なり、メモリカードタイプなので動画などのコンテンツ保存などにも適している」と、利便性が高い点をアピール。また、カード型のため、携帯電話に装着していたカードを別の機器に装着して利用するなど汎用性も高く、携帯電話に限らず、SDカードスロット搭載パソコンや、PDAなどにも今後普及させていきたいという。
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MOPASSカード準拠のsmartSD
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MOPASSカードトライアル製品
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ソフエル、ICタグリーダーを搭載したのれん型ゲート
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「のれん・カーテンゲート」。受注生産で展開される
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ソフエルのブースでは、ISO15693規格のRFIDやICタグに対応したタグリーダー搭載ゲート「のれん・カーテンゲート」が展示されていた。
同製品は、のれん風の布地にRFID・ICタグリーダーが搭載されており、のれんをかきわけてくぐるときにICタグなどを認識するというもの。デパートやスーパー等の店舗部分と倉庫部分には、アクリルゲートなどが採用されているが、「のれん・カーテンゲート」を利用することでゲート通過時に商品に添付されたICタグを認識、在庫管理が行なえる。また、ICタグリーダー搭載の一般的なゲートとは異なり設置も簡単で、のれん型となるため、商品がゲート通過する際にリーダーに近く、認識率も高いという。
会場スタッフは、「大規模な温泉施設などで、リストバンド型のICタグを利用すれば、入退場管理などでも利用できる」とアピールしていた。
■ 内田洋行
http://www.uchida.co.jp/
■ JR東日本
http://www.jreast.co.jp/
■ MOPASSコンソーシアム
http://www.mopass.info/
■ ニュースリリース(松下)
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn041001-1/jn041001-1.html
■ ソフエル
http://www.sofel.co.jp/
・ 第200回:smartSD とは
(津田 啓夢)
2005/03/01 21:39
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