「CEATEC JAPAN 2004」2日目となる10月6日、NTTドコモ 代表取締役社長の中村 維夫氏が「『生活インフラ」への進化を遂げる携帯電話」と題してキーノートスピーチを行なった。iモード FeliCaサービスのスタートによって、新たなフェーズに突入した同社の戦略やサービスの紹介が語られた。
■ 今冬FOMA 901iシリーズを投入
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NTTドコモ
中村維夫社長
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今後の端末展開
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今回の講演では、ドコモのキーマンが繰り返している「生活インフラ」としての携帯電話への展開を具体的なサービスを示しながら説明していくものになった。
中村氏はまず、2004年の冬モデルとしてFOMA 901iシリーズを投入することを語り、PDC端末を今後シリーズとして大量投入する意志のないことを告げた。今後はFOMAが主戦場となり、901iシリーズではiモード FeliCa端末なども投入するという。
音声インフラからスタートした携帯電話が、iモードサービスに代表されるITインフラとなって爆発的にヒットし、さらに今後、iモード FeliCaに代表される「リアルと連動したサービス」によって生活インフラとなるとするNTTドコモ。今回の講演でも中村氏は、第3フェーズに入ったドコモのサービスについて、「音声インフラ、ITインフラの上に、新しい価値を創出しなければならない」とした。
また、新しい価値を創造するためには、既存ユーザーに安心感を提供する必要があるとし、「2カ月繰り越し」「ファミリー割引」などのサービスを紹介。さらに、FOMA向けのパケット通信料の定額サービス「パケ・ホーダイ」や、FOMAの従量制パケットユーザー向けの割引サービスなどを挙げた。中村氏は、パケット通信料に安心感与えることで、「固定通信が定額制の導入によってユーザーが増えたように、携帯電話もデータ通信のりようが拡大する」とした。
このほか、セキュリティ機能についても言及し、端末の遠隔ロック機能や、電子認証サービス「FirstPass」を説明、同社では今後、アンチウイルス機能なども提供していく方針とのこと。
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新しい価値の創出
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「安心」を提供するためのサービス
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■ FOMAは年度末までには1,000万台に
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映像コミュニケーションサービスでFOMAの拡大を図る
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続いてFOMAについて説明した中村氏は、「FOMAは6月末現在450万台、年度末までには1,000万台になる」とした。FOMAの契約数を増やすためにNTTドコモでは、新端末を投入するだけでなく、iモーションやテレビ電話機能などの需要を拡大していきたい考えだ。また、既存のFOMAユーザー向けにもテレビ電話機能の利用拡大を図るために、10月と11月の2カ月間、各月500円テレビ電話機能を割り引きするサービスを行なう。
さらに、ビデオカメラなどの映像をFOMA向けに変換・配信するハギワラシスコム製のアダプター「Viewer Port」なども紹介。同端末はFOMAの通信カードを装着することで、ビデオカメラなどの映像をFOMA向けに配信するほか、カメラの遠隔操作などが行なえる。中村氏は、店舗などでの監視用途のほか、テレビ会議や離れた家族間でのコミュニケーションツールとして利用方法を説明した。
また、中村氏は、FOMAが採用するW-CDMA方式の海外動向を説明した上で、「海外でも欧州や香港でW-CDMA方式のサービスがスタートする。ようやく黎明期から普及期に入った。世界規模で『いつでも、どこでも、誰とでも』が実現できる」とした。同社では今後、これまで以上に海外キャリアとの強力体制を強めていくという。
このほか、研究が進められている下り最大14MbpsのHSDPAや、4Gへの取り組みに加えて、口の動きで合成音声を発する生体インターフェイスや、自分が動いたように遠隔地のロボットを操る分身インターフェイスなどの先進的な研究も紹介した。
さらに先日発表された燃料電池についても説明。2005年末には燃料電池採用の充電器を発表し、その後、現在の携帯電話よりも通話時間を4倍程度延ばすクレードル型の燃料電池なども展開したいと述べた。
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遠隔地からロボットを操作
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FOMA向けの燃料電池充電器
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今後は燃料電池を端末に内蔵
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■ 11月施行の改正道路交通法に言及
「車とケータイの融合を図っていきたい」(中村氏)。中村氏はテレマティクスサービスについても話した。例えば、FOMAを車に搭載することで、カーナビなどと連動し、現在地付近のガソリンスタンド情報を提供するなどさまざまなサービスが利用できるとし、車のセキュリティとして、盗難などに遭遇した場合にメールで異常を通知するサービスなども有効だとアピールした。
また、11月に施行される改正道路交通法にも言及し、中村氏は「基本的に運転時に携帯電話は禁止。ドライブモードを推奨している」と前置きした上で、Bluetooth対応のハンズフリー通話機能などを紹介した。ただし、同氏はハンズフリー装置を利用した場合であっても「車を脇に停めて停車してから利用して欲しい」と注意を呼びかけていた。
■ iモード FeliCaは、2カ月ちょっとで45万ユーザー
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おサイフケータイでリアルとの連動
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ドコモでは、赤外線通信やQRコード、FeliCaやBluetoothといったリアルと連動しやすい通信を利用して生活インフラ化を進めていく。「リアル連携は今後の戦略」と語った中村氏は、7月10日からスタートしたiモード FeliCaサービスが9月末で約45万台を突破したことを明らかにした。今後はさらに対応機種を投入し、普及拡大を図りたい考えだ。
現在、iモード FeliCaは約10,000の店舗で利用できる。Edyなどを採用するam/pmや、ANAのチェックインサービスなどを紹介した中村氏は、am/pmでのEdy利用者のうち約8%がiモード FeliCaのユーザーで、通常よりも客当たりの利用単価が高いとした。また、ANAではこれまで国内線向けに提供してきたケータイチェックインを、12月に国際線にも範囲を拡大するという。iモード FeliCaは、今後もさらに利用可能な店舗やサービスが拡大していく見込みだ。
講演の締めくくりに中村氏は、「ケータイは1人1人が毎日肌身離さず持っている」とし、今後、さまざまな商品やサービスで積極的に展開していくとアピールした。
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iモード FeliCaのメリット
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iモード FeliCaのメリットは非接触IC+ネットワーク機能
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■ URL
CEATEC JAPAN 2004
http://www.ceatec.com/
NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
(津田 啓夢)
2004/10/06 14:18
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