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誕生後1年にも満たないフェリカネットワークスという企業について、前年までソニー・エリクソンに在籍し、「昨年のmobidecでは後ろの座席で楽しんでいた」と環境の変化を楽しむように挨拶した河内氏は、同社が手掛ける事業や目標について説明した。 フェリカネットワークスでは、携帯向けFeliCaチップの開発や製造、ライセンス管理を行なっているほか、「事業者が参入しやすいようプラットフォームを整える」（河内氏）事業を手掛けている。また、iモード FeliCaでは、FeliCaチップがセキュアな共通領域と、自由度の高いフリー領域に分かれており、同社は共通領域の鍵管理業務も行なう。 これらの事業を展開する根本的な考えとして河内氏は、「10年ほど前からパソコンが中心となってネットワーク化が始まっているが、人間にとってのインターフェイスとしては、ボタンを押したり、（自販機で何か購入する際に）コインを入れたりするといった行為は変わっていない。ここが“かざす”という行為に変われば何か新しいものが生まれるのでないか。FeliCaを通して、携帯の世界をリアルに導きたい」と説明した。
河内氏は、携帯電話にFeliCaが搭載されたことによって、電子マネーなどのバリューを手軽に確認できるほか、携帯電話という存在が常に身につけるものになっていることが、FeliCaチップを搭載したカードとの大きな違いと指摘し、「携帯電話が常にユーザーの側にあるため、ユーザーの嗜好にあわせた情報を配信できる。既存のプッシュ型配信と異なり、たとえばユーザーがプリンタを購入した直後に印刷用紙やインクなど消耗品の情報を配信できるなど、新しいマーケティングができるだろう。一頃、（ユーザーを助ける）エージェントやコンシェルジュといった考え方があったが、本当の意味でそういったサービスが実現できるのではないか」と語り、ユーザー・企業の双方にとって利便性が向上し、メリットがあるとアピールした。 また、同氏は「携帯電話とFeliCaが1つになっていれば、地理や時間にあわせた情報を瞬時に出せる。従来のツールとは圧倒的に異なる点だ。リアルとサイバーの架け橋であり、さまざまなものが繋がっていく」として、映画の電子チケットを購入した直後に地図情報コンテンツが案内されるといった幅広いサービス展開が期待できるとした。 携帯電話とFeliCaの融合が、いわば点と点をどんどん繋げられる存在であるとした同氏は、自販機での電子マネー対応が現金回収作業の効率化や犯罪被害の抑制といったメリットが見込めたりするなど、いくつかの具体例を紹介。またドコモ以外のキャリアとの協力については、「当社としては全てのキャリアと広く進めていきたい。現在もいろいろな形で話をしている」と語った。
■ ＵＲＬ mobidec 2004 http://www.seshop.com/event/mobidec/ フェリカネットワークス http://www.felicanetworks.co.jp/ （関口 聖） 2004/08/26 18:34 | ||||||||||
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