CEATEC JAPAN 2003のデバイスゾーンでは、各社が携帯電話向けのカメラモジュールを紹介していた。本稿では、携帯向けカメラモジュールをレポートする。
■ 日立マクセル、130万画素CCDカメラモジュールを紹介
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ガラスレンズとプラスチックレンズで構成された130万画素クラスのCCDカメラモジュール
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日立マクセルのブースでは、130万画素のCCDカメラモジュール2モデルを展示。いずれも3枚のレンズで構成され、3枚のプラスチックレンズを搭載したモデルと、2枚のプラスチックレンズに1枚のガラスレンズを加えたモデルの2モデルとなる。ガラスレンズを搭載したモデルは、3枚のプラスチックを採用したモデルよりも0.1mm薄い全長4.9mmで、両モデルとも最大SXGA(1,280×1,024ドット)サイズの撮影が可能。ブースでは、VGA(640×480ドット)サイズとSXGAサイズの画像を比較して紹介していた。
なお、会場の担当者によれば、端末メーカーとメガピクセルカメラモジュールの提供で話し合いが持たれているという。今回展示しているものとは別モデルになるとのことだが、同社では、精密加工技術と光ディスクで培った成型技術のノウハウを活かして、高精度な非球面ガラスやプラスチックレンズを展開したい考えだ。
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他社のモジュールとの比較
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VGAサイズの画像とSXGAサイズの画像を比較
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■ 京セラ、カメラ付きモジュールのロードマップ展示
京セラグループのブースでは、VGAサイズの撮影が可能な携帯電話向けのCMOSカメラモジュールを展示していた。また、カメラ付きモジュールのロードマップがパネル展示されており、今後のカメラモジュールの展開を紹介していた。
それによれば、2004年第3四半期にも200万画素クラスのCCDモジュールが登場する予定。スタッフによれば、2倍ズームに対応したモデルになるという。また、CMOSカメラについても高画素化が図られ、2004年第3四半期にはSXGAのモデルが登場する予定だ。国内では依然としてCCDモジュールの需要が高いが、CMOSカメラの販路についてスタッフは「特に国内と海外を分けて考えていない」としている。
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VGAサイズに対応したCMOSカメラモジュール
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携帯向けカメラモジュールのロードマップ
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■ ローム、SXGAサイズ対応のCMOSカメラをデモ
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SXGA対応のCMOSカメラ
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CMOSカメラモジュールを提供しているロームのブースでは、SXGAサイズに対応したCMOSカメラのデモンストレーションが行なわれていた。2004年春にも製品化される見込み。
ブースでは、暗所に設置したCMOSカメラの画像を表示させるデモンストレーションが実施され、CMOSがCCDと遜色ないことをアピール。スタッフは、「CMOSでもCCDと変わらないが、やはり国内よりも海外からの需要が大きい」としており、同社ではVGAサイズに対応したモデルも用意しているものの、現状ではCIFサイズ(352×288ドット)のみ量産を行なっているとした。なお、VGAサイズのモデルも今後数社に提供される見込み。
このほか、シチズン電子やミツミ電機のブースなどでもCMOSカメラモジュールの展示が行なわれていた。
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画面右の暗箱にCMOSカメラを設置、左側のディスプレイで表示している
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高精細CMOSカメラモジュールの特長
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■ URL
CEATEC JAPAN 2003
http://www.ceatec.com/
日立マクセル
http://www.maxell.co.jp/
京セラ
http://www.kyocera.co.jp/
ローム
http://www.rohm.co.jp/
(津田 啓夢)
2003/10/08 20:58
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