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【WPC EXPO 2003】
ドコモ夏野氏、「今度のFOMAに506iは追いつかない」
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NTTドコモ 夏野 剛氏
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9月17日~20日の4日間、パソコンや周辺機器などのデジタル機器総合展示会「WPC EXPO 2003」が幕張メッセで開催されている。その2日目には、ケータイ・カンファレンス・ジャパンのリレートークの中で、ドコモ iモード企画部長の夏野 剛氏が「iモード進化論 ~国民的インフラとなったiモードのさらなる進化~」と題した講演を行なった。
■ 505iシリーズでも健在のポジティブ・フィードバック
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505iシリーズを「世界最強ケータイ」と紹介
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まず夏野氏は、505iシリーズを「世界最強ケータイ」として紹介。発売開始から3カ月で300万契約を突破し、9月16日現在では335万契約に達したこと挙げ、504iシリーズを上回るハイペースで普及していることを明らかにした。その上で「ユーザーが増えるとコンテンツが増える、コンテンツが増えるとユーザーが増える」という「ポジティブ・フィードバック」が有効に機能していることを、夏野氏の講演ではお馴染みとなっているスライドでアピールした。
夏野氏は「ポジティブ・フィードバックが起きるような技術を何回も繰り返し導入していくというのがiモードの基本ストラテジー」と説明。「50xシリーズは1,000万台売ることにしている」と語り、さらに現状3,936万人のiモードユーザーの半分以上にあたる1,978万人が50xユーザーであるデータを示し「Javaなどの新技術を投入、普及させ続けることで、継続的にコンテンツコミュニティがユーザーを獲得し、ビジネスを作っていけるようにしている」とJavaにもポジティブ・フィードバックが順調に作用していることを示した。またFlashについても「505iSやFOMAがFlash対応になると、1年以内に対応ユーザーが1,000万人を突破する。ここでも新しいアイディアを持つ企業にチャンスが与えられる」と普及に自信を示した。
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契約数推移で504iを上回る好調さの505iシリーズ。シリーズが散発的に発売されたため不調なのでは、という批判をも一蹴
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夏野氏の講演ではお馴染みのポジティブ・フィードバックはまだまだ続く
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iモードの進化戦略
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iモードの進化戦略として夏野氏は「もはや日本のケータイでは常識だが、端末とコンテンツの同期を取っていくことに気を使っている。ユーザーに新しいテクノロジーを使ってもらえるタイミングをきちっと狙い、新機能を追加している」と語り、一方では「端末メーカーとオペレーターの中だけで話をしていると、とことんまで機能を進化させようとする人ばかり。それも年寄りが多い。コンテンツが伴っていないとユーザーに使ってもらえないモノを世の中にばら撒くことになる」と、ユーザーセントリックでないケータイの進化を批判。
さらに「Bluetoothなんて、どこにいっちゃったんでしょうね。いろんな技術が出てきたけど、生き残ったものがない。それらは技術が悪いのではなく、ユーザーが使いこなすためのアプリケーションやインターフェイスが整っていなかった。それらをきっちり進化させていくのがiモードの基本ストラテジー」と語り、アプリケーションが伴った形でiモードを進化させていく点を強調した。
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iモードのバリューチェーン構築図。コンテンツプラットフォームまで構築し、バリューチェーンを自販機など横にも展開していく
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海外でも好調なiモード。iモード採用キャリアの契約者総数はドコモを超えるので「いずれは海外の方が多くなるかも」ともコメント
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■ 今度のFOMAは最強のケータイに
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FOMAと50xの進化の過程
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夏野氏は「今までは知りませんが、今度のFOMAはわたしデザインでやっています。iモードの延長線上にやる」と、2003年後半のFOMAからはiモード本部が商品主管を行なうことをアピールし、次のFOMAではiモードの機能を重視していることを明らかにした。
夏野氏はこれまでの50xシリーズの進化について、前シリーズに+αの機能を追加することで、互換性を確保しつつ機能を積み上げ、端末もユーザーも進化してきたことを紹介。それに対してFOMAは「ネットワークの速度など、ウチの親が理解できないことや、世の中の女子高生が興味を持たないという点においては、PDCに比べ優っている」とユーモアを交えつつ説明。「開発スケジュールの関係で、アプリケーションの面では、504iシリーズが出る頃に503iシリーズベースのFOMA端末が発売された。今年発売したFOMAは売れているが、Flashなどアプリケーション面では505iの方が上」と、これまでのFOMAがアプリケーション面では劣っていたことを指摘した。
それを踏まえた上で夏野氏は「今度のFOMAはアプリケーションは505iシリーズをベースにしつつ、506iシリーズの前に出すので、初めてネットワークのスピード的にも、パケ代的にも、アプリケーション能力的にも最強のケータイになる。今度のFOMAはiモードの最上位機種」と自信を示し「今後6カ月でメインストリームをFOMAに移行する」と語った。今度のFOMAについて具体的な機能やデザインは明らかにしなかったものの、イメージとして「ポルシェボクスター」「アルファロメオ」「バイオ」「アルマーニ」の4つを例に挙げ、従来のFOMAに比べ「女の子にもてそうな」と表現した。
「506iシリーズが出れば、アプリケーション面でもFOMAが追い抜かれてしまいメインストリームが再びPDCに移行するのでは」と質問が寄せられると、夏野氏は「今度のFOMAに506iシリーズは追いつかない。理由は帯域幅。28.8kbpsでやれることはやりつくした」と返答。「パソコンでのインターネット同様に、モバイル向けコンテンツの容量は大きくなっている」と説明した。
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今度のFOMAのイメージと、今までのFOMAのイメージ。ちなみにコレ、社内向けプレゼン資料でもあるとか
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年度末に向けてのiモード戦略。“イケテル”ケータイと言い切るFOMAに注目が集まる
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■ URL
WPC EXPO 2003
http://arena.nikkeibp.co.jp/expo/2003/
NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
(白根 雅彦)
2003/09/19 16:28
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