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木村氏はまず、現状のモバイルコンテンツビジネスが抱える課題について語った。国内の携帯電話市場は成長を続け、コンテンツ市場は2000億を超えるという。しかし市場は拡大しているが、同時にコンテンツ数も増え、価格競争が始まるなど競争は激化している。さらにケータイの高機能化により開発費が増え、開発のリスクが高まり、1コンテンツあたりの利益は減っている、と木村氏は指摘する。
■ タイトーが執る3つの戦略 こうした現状でタイトーが執る戦略として、木村氏は「水平展開」「垂直展開」「3次元展開」の3つの戦略があると語る。「水平展開」とは有力なコンテンツをマルチに展開させること。木村氏は「昔はそうでもなかったが、最近では1つのコンテンツをマルチキャリアで展開することにキャリアも寛容になってきた」と語り、同社が持つゲームや着信メロディ、カラオケなどの有力なコンテンツをマルチキャリアで展開していることをアピールした。 さらに木村氏は、海外にも積極展開しているとも語る。タイトーはアジア、欧州、米国などでコンテンツビジネスを展開中で「まだ収入になっている国は少ないが」と前置きしつつも「Vodafone live!では月に数千万円の売り上げがある」と海外でも好調なことを明らかにした。また「Vodafoneは毎月展開する国が増えるという、黙っていても展開面が増えるという有利な特性があるが、Javaも始まった欧州のiモードにも期待している。米国のベライゾンではBREWもやる。良い意味での使いまわし戦略を展開する」と、国内に限らず積極的に「水平展開」していることを示した。
「垂直展開」とは、配信ビジネス以外のこと。木村氏はタイトーがすでに行なっている、ケータイメーカーへのプリインストールゲームの供給について説明し「技術情報をメーカー経由で早い段階で入手できるのがメリットとして大きい」と述べた。またケータイに限らずザウルスへのコンテンツ供給や、Nokia 3300に対して行なったカラオケプラットフォームの供給など、ケータイゲームに限らず、ミドルウェアなどを含む多角的な方面に展開していることも語った。 「3次元展開」とはコンテンツ以外の分野での展開のこと。木村氏はタイトーが物販サイトやキャラクターライセンス、ソリューションビジネス、マーケットリサーチなどにも展開していることを示した。
■ ＵＲＬ mobidec 2003 http://www.shoeisha.com/event/mobidec/ タイトー http://www.taito.co.jp/ （白根 雅彦） 2003/08/29 19:19 | ||||||||||||||||
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