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【mobidec 2003】
ナムコ、ゲーム先駆者としての「挑戦」の心意気を語る

ナムコの石村氏
 8月28日、29日の2日間、モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)および翔泳社主催による携帯電話関連のコンテンツ開発者向けイベント「mobidec 2003」が開催されている。28日にはナムコのWMCカンパニープレジテントの石村 繁一氏が「ナムコのモバイルゲーム戦略 ~ゲーム先駆者の心意気 挑戦の日々~」と題した講演を行なった。


ケータイの最新技術への挑戦

 講演で石村氏は、主に標題の通りナムコがケータイ向けゲームコンテンツ分野で行なってきた数々の「挑戦」を紹介した。まず最初に最新の挑戦として、KDDIのBREW2.0プットフォーム向けのシューティングゲーム「ゼビウス」と、ドコモの505i向けシューティングゲーム「ドラゴンスピリット」、J-フォン向けの3Dレーシングゲーム「リッジレーサー」の3つのゲームを紹介した。このほかにも石村氏は、現在最新の技術だけでなく、着メロのダウンロード機能(初期のiモードでは着メロは手入力のみだった)やauのJavaがサポートする端末間通信やGPS機能など、これまでのケータイの進化の中で、ケータイが実装してきた様々な新技術にどんどん挑戦してきたことをアピールした。


現在の各キャリアの最新技術に対応したナムコのゲームコンテンツ これまでにもナムコは、ケータイの最新技術が登場するたびに対応コンテンツを提供してきている

 また石村氏は、ナムコが最初にケータイコンテンツに「挑戦」したいきさつも語った。iモードサービスが開始されたのは1999年2月だが、同年の6月のイベント「JavaOne」で展示されたJava対応ケータイが、ナムコがケータイコンテンツに参入したきっかけになったという。ここでナムコは「利用者の多さ」「ケータイユーザー層とゲームユーザー層の重複」「どこにでも持ち運べる携帯性」「通信機能」などの点から、ゲームプラットフォームとして有望と判断し、Java対応ケータイの登場を待つことなく、1999年10月よりブラウザ上で遊べるゲームコンテンツの配信を開始したという。


様々なジャンルのゲームコンテンツにも挑戦

 石村氏は「ケータイの新技術だけでなく、様々なジャンルのコンテンツにも挑戦している」とも語る。現在ナムコでは、パックマンやギャラクシアンなどのいわゆるゲームらしいコンテンツに限らず、占いやPIMサービス、お色気系ゲームなども提供している。さらに石村氏は、比較的通信料の大きいiモード向けの「グレートロボ」は、半分以上がFOMAユーザーであることや、カジノゲームの「LV Lovers!」ではゲーム内のコインを販売することを検討したなど、様々なジャンルに挑戦した同社ならではのエピソードを披露した。


弊害があっても「挑戦」し続ける

 一方で石村氏は「挑戦の弊害」として同社のコンテンツ登録者数の遷移をグラフで示した。あるゲームサイトの登録者数遷移では、サービス開始後は順調に数を伸ばしつつもすぐに頭打ちとなり、続いてiアプリの登場で一気にユーザー数が増えるも、他のサイトをやや優先させているため登録者が減っている。石村氏は「大半のサイトではこのように登録者数は推移している」と語り、一度獲得した登録者を維持することの難しさを述べた。

 料金について石村氏は「月額制は大きく売り上げが増えることはないが、大きく減ることもない」と指摘する。「たくさんのゲームを抱えるサイトで、新しいゲームを追加してもすぐに収入につながらないというジレンマがあるが、安定した売り上げのために、ダウンロード課金の利用者を月額課金に誘導する仕組みを導入したい」と語った。

 最後の石村氏は「ゲームの品質にこだわりを持ち、ビジネスやマネジメントとのバランスをとりながら、これからも新しいものに挑戦し続けたい」と語り、あくまで「挑戦」にこだわる姿勢を示した。



URL
  mobidec 2003
  http://www.shoeisha.com/event/mobidec/
  ナムコ
  http://www.namco.co.jp/


(白根 雅彦)
2003/08/28 20:10

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