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「G9」の文字入力に不具合、ソフト更新開始
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【WIRELESS JAPAN 2003】
ドコモ立川社長、FOMAで多彩なサービスを展開
NTTドコモ 代表取締役社長 立川 敬二氏
東京ビッグサイトで開催されている「WIRELESS JAPAN 2003」の2日目に行なわれたコンファレンスに、NTTドコモ 代表取締役社長の立川 敬二氏が登場し、「FOMAが拓くモバイルマルチメディア社会」と題した講演を行なった。講演は、505iシリーズなどPDC方式関連の話題は全くなく、FOMAを利用したサービスイメージが中心だった。
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音声通信では移動体通信の未来はない
昨年もWIRELESS JAPANで講演を行なった立川社長は、冒頭に「1年間の間に結構進むものもあったり、なかなかうまく行かないものもある。今回はモバイルによるマルチメディア社会を考えてみたい」と述べた。続いて同氏は、ドコモ全体の事業戦略について説明。「現在ドコモは、“マルチメディア化・ユビキタス化・グローバル化”と3つの事業戦略を掲げている。音声に依存せず、新しい事業を展開しなければ移動体通信の将来はないということ」と述べ、ユーザー数の飽和を受けて新たなステージに突入しているとした。
またこれまでの講演同様に「人と人だけではなく人と機械、機械と機械をやっていかねばならない。自動車や家電など通信機能を付加していきたい。機械と機械の通信は、今後充分成長すると期待している。現在トラフィックの8割が音声。世界でも有数の比率だが、2010年頃には非音声通信を7~8割にしたい」との目標を掲げた。
ドコモが掲げる3つの事業戦略
機械-機械が重要という
非音声通信の比率を向上させていく
サービスエリア拡大に注力
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非音声通信の成長は3Gで、HSDPA方式導入でさらに高速化
目標を実現するためには3Gが必要と強調した立川社長は、「3G自体は、W-CDMA方式とCDMA2000方式と2つの主流に別れてしまったことは残念とも言えるが、一方で競争を促進させる結果にもなった」と歓迎する意向を示した。
そしてFOMAについては「1年目はネットワークやサービスエリア、端末など助走期間としてやってきた。2月から良くなってきており、現在56万台ほど。今年中には100万台で、年度末には150万台になるだろう。サービスエリアについても、開始当初は人口カバー率が60%だったが、2003年3月には91%になった。来年3月には99%になる。実際にサービスを提供していると屋内の需要が高いことも分かった。屋内用基地局を設置しているビルは3月の段階で140カ所だが、来年3月には1,600カ所、さらにその1年後の2005年3月には3,000カ所にする」とFOMAへさらに注力していくとした。
ドコモでは、2005年を目処に通信速度をより高速化できる「HSDPA方式」を導入するとしている。これについて「最高で14Mbpsという通信速度を実現できる。現在固定網で提供されているADSLに対抗できるほどになる」と立川社長は語り、FOMAの将来に自信を見せた。
また端末についても、同社iモード企画部長の夏野 剛氏が明らかにしているように、カメラを標準搭載し、より軽量化・小型化を進め、年内に連続待受時間がより長くなる端末が提供される予定だ。さらなる付加価値の追加を目指していくものの、立川社長は「問題になるのはバッテリー。新たな技術による電池の開発が急がれる。やはり燃料電池ということになるだろう。実現できれば、燃料を補給すれば良い燃料電池は“無限”に使える。しかし携帯電話に搭載できるサイズのものがいつ出てくるか。メーカーからは2005年頃と聞いている」と述べ、まだ懸念は残るものの、技術の発達によって解決されるとの楽観的な見解を示した。
更なる高速化を実現するHSDPA方式を導入
端末は今後も軽量化・小型化を目指す
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FOMAによるサービス展開
FOMAのサービスは6カテゴリーで
プラットフォームとしてのFOMAに関する将来像が示された一方で、「やはりサービスが問題となる」と切り出した立川社長は現在、これから提供されるサービスの具体例を挙げた。
これまで行なわれたさまざまな講演で同様の主旨が述べられているが、ドコモでは今後のサービスを「インターネット」「ビジュアルコミュニケーション」「情報配信」「位置情報」「遠隔監視・制御」「決済・商取引」と6カテゴリーに分類している。
「インターネット」はiモードなどのサービス、「ビジュアルコミュニケーション」はテレビ電話やテレビ会議、「情報配信」はM-stageのようなコンテンツ配信がそれぞれ含まれる。以上の3つは「固定網でも実現されていること」(立川社長)になるが、カーナビゲーションシステムに組み込まれるような「位置情報」、保育園のモニタリングなどの「遠隔監視」はモバイルの特性を踏まえたものになるという。また「決済・商取引」についてもDoCommerceのように新たなマーケットの創出を目指していく。
また、「位置情報」に関して立川社長は「既に人の位置を計測できるサービスは提供しているが、さほど需要はないようだ。もちろんニーズがあれば、徘徊老人やペットなどにもいけるだろうが、自動車からまずやっていく。ユーザー自身が単純に自車の位置を計測するだけではなく、第3者も情報を見られるようにしたい」とした。
最後に立川社長は「ドコモには、FOMAだけではなく2GのDoPaもあるし、無線LANのMzoneもある。いろんなプラットフォームを組み合わせていくことでユビキタスなサービスを提供したい。現在も六本木ヒルズやLaQuaといったスポットで実現しているように、ドコモだけではなく他社と協力して提供するものになる。誰にでもビジネスチャンスはあり、新たなビジネスチャンスを作りあげれれば良いと思う」と述べて、講演を締めくくった。
位置情報サービスは自動車中心で展開
バスの位置を確認できるサービスも
多様なプラットフォームの組み合わせでユビキタスかつ新機軸のサービス提供を目指す
具体例として六本木ヒルズ、LaQuaが紹介された
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URL
WIRELESS JAPAN 2003
http://www.ric.co.jp/expo/wj2003/
NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/
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(関口 聖)
2003/07/17 15:41
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ケータイWatch編集部
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