KDDIブースでは、今後の同社の方針を示すように、先日発表されたばかりの地上デジタルテレビ放送向け電話端末をはじめ、実証実験中のEV-DOやIPv6などが展示。新しい技術に取り組む姿をアピールしていた。
また、auのムービーメール対応端末「A1304T」と「A1401K」も出品。従来通りムービーメールやBREWなどの携帯端末向けコンテンツも展示されていた。このほか、ソニー・エリクソン製「A5402S」の新カラー「ルージュレッド」も出展されていた。
■ 地上デジタルテレビ放送向け端末のコンテンツはEV-DOで配信
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デモンストレーションの風景
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サッカーの試合を受信。画面下部ではチャットができる
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ブース内には、NHK放送技術研究所と共同で開発した「地上デジタルテレビ放送向け通信・放送連携 携帯端末」が展示され、道行く来場者を目を集めていた。
地上波デジタル放送は、今年12月に一部の大都市圏で開始予定のデジタルテレビ放送。これまでのアナログ放送より映像や音声の品質が向上するほか、チャンネル数が増大し、データ放送によりテレビのマルチメディア化が進むと言われている。特長として携帯端末による放送受信が挙げられる。
今回展示されたプロトタイプの端末は、データ通信と放送受信を可能にするための検証用端末。画面が上下に2分割されており、上部にデジタル放送、下部にWebが表示される。実際に画面上部でテレビを見ながら、下部ではチャットしたり、関連情報のリンクをたどったりするデモンストレーションが行なわれていた。
同社スタッフは、「現在は大きめ(サイズは90×144×58mmで、重さが約660g)の端末に別途無線LANカード端末やPHSカード端末を接続しているが、実現に向けてCDMA2000 1xのインフラを利用できるようにする。恐らくEV-DOに対応する形で実用化されるのではないか。また、大きさも携帯電話相当にしていきたい」と意気込みを語った。
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端末本体
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テレビとEZwebのボタンを端末の下部に装備
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本体左側面。いくつかの端子が見える
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本体右側面。こちら側にも端子を装備
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本体上部から撮影した。AirH"端末と無線LANカードが挿入されている
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■ EV-DOやIPv6の実証実験の結果はまだわからない
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EV-DOについては、この掲示のみ展示
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KDDIでは、以前よりEV-DOやIPv6の実証実験をしている。ともに「2003年秋には一区切り着く」とのこと。今回の展示会でもEV-DOやIPv6関連の展示が行なわれていた。
EV-DO関連は、実験で使用されている京セラ製データ通信端末などはなく掲示による展示のみ。スタッフによると、「現在行なわれている実証実験では、協力いただいているユーザーのさまざまな状況を調査集計している段階。実験自体もしばらく続いていくので、結果はまだわからない」とのこと。ただし、2003年秋にサービスを開始するというスケジュールについては、「そのつもりでいる。当初から携帯電話タイプの端末を販売予定」だという。
DIONの回線を利用したIPv6の実証実験についても、「詳しい結果については、まだ公表する段階ではない」と断った上で現在の状況を語り、「IPv6を利用すれば、携帯電話をはじめ、さまざまなものにIPを振り分けることができる。リモートコントロールなどのほかに、そうした状況で何ができるか、ユーザーにとってどうすれば使いやすいかを調査している」という。
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IPv6実験の概要
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IPv6実験では、携帯電話によるリモートコントロールも
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■ auの「A1304T」と「A1401K」 「A5402S」の新カラーも
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左から京セラ製「A1401K」東芝製「A1304T」
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このほか同社ブースでは、東芝製端末「A1304T」と京セラ製「A1401K」を展示。A1304TではBREWアプリを、A1401KではMサイズムービー(128×96ドット)をそれぞれアピールしていた。
スタッフによれば、「BREWアプリの中では『ゼビウス』がオススメ。シンプルで遊びやすい」という。このほか、ソニー・エリクソン製「A5402S」の鮮やかな新カラー「ルージュレッド」も出品されていた。こちらは「デモ機で以前のカラーと着せ替えを楽しむ来場者も多い」とのこと。
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A1401Kで撮影。カメラを回すと自動的に撮影モードになる
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こちらはA1304Tでの「ゼビウス」
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「A5402S」の新カラー「ルージュレッド」。女の子には好評な様子
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■ URL
KDDI
http://www.kddi.com/
WIRELESS JAPAN 2003
http://www.ric.co.jp/expo/wj2003/
(鷹木 創)
2003/07/16 21:51
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