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記者発表ではまず、同社取締役社長の泉龍彦氏より、同社の車載PCが1999年に米国で導入され、その後欧州向けにOEM供給された経緯が説明された。同氏はこの中で、日本での発売日についても触れ、「ADDZEST AutoPC CADIAS」を12月１日に発売することを明らかにした。価格は33万8000円になるという。 このほか泉氏は製品の概要についても説明し、同製品の特徴として、Windows用の汎用OSを採用した点を挙げた。OSは、車載機器用OSとして同社をはじめ車載機器メーカー各社で協力して開発した「Windows CE for Automotive」が採用され、これによって様々なカスタマイズが可能になるという。なお、クラリオンではカスタマイズ機能を「キャディアスエディター」と名付けている。 また、「ADDZEST AutoPC CADIAS」と自宅のパソコンとの共有などにも触れ、「ナビゲーションシステムは、これまで専用コンピュータを使っていた」と前置きし、トヨタ自動車の情報ネットワークサービス「G-BOOK」などを例に挙げながら、「車載情報通信端末で汎用OSが主流になるだろう」と語った。 最後に今後の製品展開として、アプリケーションの発展、ネットワークソリューションへ展開していくとし、「ADDZEST AutoPC CADIAS」は、販売台数１万台を見込んでいると語った。
続いて、同社商品企画本部本部長の中川泰彦氏が商品コンセプトについて説明した。同氏は、ユビキタス時代に先駆けて「ADDZEST AutoPC CADIAS」が、孤立した車内空間を情報空間にすると語った。またパソコンとの親和性、そしてPCカードスロットを搭載し、アダプターを介してメモリースティック・CFカード・スマートメディア・SDカードなどが利用できることを挙げ、ネットワークを使ってOSのバージョンアップが容易であることなどにも触れた。 最後に、同社の取締役技術開発本部本部長の皆川昭一氏より、製品の詳細について説明があった。同氏によると、携帯電話の着信を「ADDZEST AutoPC CADIAS」を介してイメージで表示したりできるほか、着信メロディなども利用できるという。 発表後の質疑応答では、様々な質問がなされ、「ADDZEST AutoPC CADIAS」がハードディスクを内蔵しておらず、SDカードなどがストレージの役割をすることが説明されたほか、地図フォーマットには、通信型ナビゲーションシステムの規格「iフォーマット」が採用されることなどが語られた。 同製品は、通信モジュールを内蔵しておらず、携帯電話やFOMA端末やAirH"などで通信を行なう。また地図データも内蔵しておらず、パソコンで行き先のデータをダウンロードして同製品にメモリカードなどで読み込ませて利用する。なお、初期の購入者には、地図データの入ったCD-ROMがサービスとして同梱されるという。 このほか同製品は、MP3プレーヤーとしての機能なども装備し、携帯電話やパソコンのアドレスなどのデータを「ADDZEST AutoPC CADIAS」に読み込ませることも可能。 なお、記者発表の席には実機は展示されず、WPC EXPO 2002展示会場内の同社ブース内で展示が行なわれていた。同ブースでは、社長の泉氏自ら「ADDZEST AutoPC CADIAS」を操作する姿も見られた。
・ WPC EXPO 2002 http://arena.nikkeibp.co.jp/ ・ クラリオン http://www.clarion.co.jp/ （津田 啓夢） 2002/10/16 23:18 | ||||||||
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