モバイルコンピューティング推進コンソーシアム(MCPC)主催のPDAを使ったソリューション展示会「PDAソリューションフェア2002」が8月29日、東京国際フォーラムで開催された。
法人向けのソリューションの紹介が主な展示内容となっているが、NTTドコモやDDIポケットといった携帯電話事業者も出展している。本誌では、個人ユーザーでも注目しておきたい機器を中心にご紹介する。
ドコモは「musea」や「SH2101V」を展示
NTTドコモのブースには、9月6日に発売される予定のPDA「musea(ミュゼア)」やPDA型のFOMA端末「SH2101V」を展示。法人向けソリューションとしては、サーバー側からPDAをリモート起動して、メールなどのデータをプッシュ配信できる「Wake On Ring」機能を使ったデモを行なっていた。
同社ブースの注目どころは、それらの展示に挟まれる形で展示されていたハギワラシスコム製の「Bluetooth Mobile Access Station」と呼ばれる製品。「FOMA P2401」やP-inシリーズのデータ通信カードを装着し、Bluetooth対応のPDAからのダイヤルアップ接続を可能にするというもの。発売は今年秋頃になる見通しだという。
Bluetooth 1.1(Serial Port Profile/Dial-up Networking Profile)をサポートしており、Pocket PC、Pocket PC 2002、Palm OS 4.0以上を搭載するPDAに対応する予定。大きさは110×23×85mm、重さは150g(電池含む)。単4アルカリ電池4本で動作する。
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musea
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Bluetooth Mobile Access Station
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DDIポケット、128kbps対応のCFデータ通信カードを展示
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AH-H401C
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DDIポケットは、イベント開催当日発売のデータ通信カード「AH-H401C」(本多エレクトロン製)を展示していた。AirH"による128kbpsパケット通信がサポートされているCFカードとあって、PDAユーザーの間で注目の製品だが、残念ながら、会場では実際にデータ通信を行なうデモ等は行なわれていなかった。
マイクロソフト、「Pocket PC Phone Edition」のデモ
マイクロソフトは、現在発売されているPocket PC搭載の各種PDAを展示するとともに、携帯電話関連の機能を強化した「Pocket PC Phone Edition」を搭載するGSM端末もあわせて展示していた。展示されていたのは、SENDOの「Z100」とmmO2の「XDA」。いずれも海外の展示会ではよく見かける製品だが、国内の展示会では非常に珍しい。GSM方式にしか対応していないため、当然のことながら、日本国内ではその本領を発揮することはできない。
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SENDO「Z100」
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mmO2「XDA」
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京セラはJava PDA「PocketCosmo」を展示
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PocketCosmo
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京セラは、9月10日に出荷が開始されるJavaの高速実行に特化したPDA「PocketCosmo」を展示していた。CPUにStrongARM 206MHzを搭載するなど、ハードウェアのスペックはPocket PCに非常に近い内容となっているが、OSに英Tao Group Limitedの「Elate」、Java実行環境に同じくTaoの「intent」を採用しているところがPocket PCとは大きく異なる。
ブースでは、インターフェイスのカスタマイズの自由度の高さや、各種アプリケーションの強力な相互連携などをアピールしていた。同社では、PocketCosmo上で動作するアプリケーションを開発するためのキット「PocketCosmo用ADK」もあわせて提供する。
・ PDAソリューションフェア2002
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(湯野 康隆)
2002/08/29 13:16
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