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【WIRELESS JAPAN 2002】
米Qualcommクリパラーニ氏、「CDMA2000はコスト的に有利」
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WIRELESS JAPAN 2002のコンファレンスで、米Qualcommのアニール・クリパラーニ氏が「CDMAの成功と世界戦略」と題した講演を行なった。
今後重要なコンテンツは「位置情報」
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Qualcomm シニアバイスプレジデント グローバルテクノロジーマーケティング アニール・クリパラーニ氏
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講演の導入部で同氏はまず、相次ぐウイルスなどのセキュリティ問題や昨年9月に起こった同時多発テロ以降からの世界経済の停滞に懸念を示した上で、「こういった状況下でも、コミュニケーションへのニーズは絶えることがない。その中でコスト面で有利かつ高品質なモバイル環境をどうしたら提供できるか。有利なのはCDMAである」とアピールした。
Qualcommは端末の製造などは行なわず、ベースバンドチップや通信部分を扱う会社であるため、エンドユーザーにとってはcdmaOne、CDMA2000、BREW、gpsOneなどテクノロジーのイメージが強い。しかし同氏は「コンシューマーはテクノロジーを買うわけではなく、役に立つからその製品を買う。大事なのはコンテンツだ」「平均的なユーザーがいかにインターネットのパワー、携帯電話のパワーを享受できるか(が重要)」などと述べ、モバイルインターネットの総合環境をよりよいものにするためには、事業者やコンテンツプロバイダー、端末メーカーなど各プレーヤーがスムーズな連携をとることが欠かせない要素であると強調した。また、コンテンツの内容に関しては「位置情報が間違いなく来るだろう」とコメントしている。
「W-CDMAは発展途上の技術」
続いて同氏は、CDMA2000の導入実績について解説。CDMA2000 1xを既に導入している日本のKDDI(au)や韓国のKTF、SK Telecomを引き合いに出し、「CDMA2000 1xやgpsOne、BREWを導入したこれらの企業はいずれもARPU(ユーザー1人あたりの平均収益)が飛躍的に向上している」と語った。その後はCDMA2000とW-CDMAの技術比較を行ない、いかにCDMA2000がコスト的に有利か、周波数の利用効率に優れるかをアピール。「CDMA2000 1x/1xEV-DOは早期から実証実験を重ねており、大きく水をあけている。まだW-CDMAに関しては、日本以外で大きなサービスは立ち上がっておらず、発展中の技術だ」と辛口の意見も出た。
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CDMA2000の最大の長所は互換性だという
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Qualcommのコンテンツ戦略の中軸を担うBREW
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「CDMA2000の特徴は互換性と安価なコスト」
また、CDMA2000の最大のアドバンテージを「上位・下位両方の互換性があることだ」とし、グレードアップ時のコストが低いことやエリアカバー、ユーザーを的確に誘導できることが市場の支持を得るのにいかに大切かを力説した。
さらに、3~4年後には“3.5G”として、CDMA2000 1xEV-DVが出てくるだろうと予測し、「無線LANと組み合わせれば最強のモバイルインターネット環境だ」と語った。
これから同社が注力すべきポイントとして、「BREW、GPS、JPEGのサポートなど画像表示、音声認識、外部記憶メディアなどのテクノロジーをどのように活かすか」と述べている。
同氏は最後に、改めてW-CDMAに対するCDMA2000のアドバンテージについて触れ、「本物の技術、本物のデバイス、本物の電話、本物のネットワーク、本物のアプリケーション、さらに適正な価格、これらすべてがなければ本当の成功はない。そしてこの一翼を担うのがCDMA2000だ」と自信たっぷりに語り、講演を締めくくった。
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CDMA2000とW-CDMAの普及予測。W-CDMAは「発展途上」とバッサリ
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4Gでは、無線LANとの組み合わせがカギを握る
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・ Qualcomm
http://www.qualcomm.com/
・ WIRELESS JAPAN 2002
http://www.ric.co.jp/expo/wj2002/index.html
(伊藤 大地)
2002/07/18 17:56
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