ケータイ Watch
みんなのケータイ

 930CAはスライド型のケータイだ。メインディスプレイ側は、どこからどう見てもケータイだが、閉じた状態で背面から見ればデジタルカメラに見えるデザインだ。ユーザーとして、デジカメっぽい持ち方で撮影することになり、携帯を縦に持って撮影するよりも、ほんのちょっとだけ気分が盛り上がる。

 というわけで、Webよりもメールよりも通話よりも、カメラとして930CAを使いまくってる今日この頃、気づけばmicroSDカードに100枚ほどの写真が保存されていた。こういった作例を掲載する場合、レンズの汚れを拭いて、構図も考えて撮る、ということが多いだろう。でもケータイはいつもポケットやカバンに入っていて、さっと取り出してパシャっと撮る。いくらデジカメに似た外観とはいえ、930CAのカメラでも、そんな感じで気軽に撮るようにしている。だから歩きながら撮ったり、レンズを拭く間もなくシャッターを切ったりしている。私の過去1カ月半ほどをそのまま記録した写真だ。

 930CAには「オートモードセレクト」と呼ばれる機能がある。本誌に掲載されたインタビューによれば「写真を撮ったときに、それがどういうシーンかを解析して、それに基づいた最適な画像チューニングを施す」という機能だそう。さらりと書いてあるが、よくよく考えれば、"解析して最適化"というのは結構スゴイ。「オートモードセレクト」があるから、手軽に撮影した写真でも、キチンと撮れているのだ。

 さすがに家族の写真は恥ずかしいので公開は控えさせていただきたいが、ちょうど桜の開花時期に巡り会えたので、満開の様子だけではなく、散った花びらで満ちた地面など、季節の移り変わりを撮影できた。これからは毎日芝生で寝転がりたくなる季節だが、平日は仕事であって、ピクニックにはなかなか行けない。デジカメを常日頃持ち歩くのは面倒でも、ケータイでパシャパシャ撮っていきたいものだ。


■ フォトギャラリー

 今回は、CA001に搭載されているタッチ機能を活用した楽器演奏アプリ「Touch Session」をご紹介したい。

 Touch Sessionでは、ピアノ、エレキギター、ベース、ドラムといったメジャーな楽器に加え、カリンバやガムラン、日本の筝など、普段はあまり触れる機会が少ない楽器も演奏できる。それらの楽器を自由気ままに演奏し(もちろん、楽譜通りに演奏してもよい)、録音して着信音に設定できるようになっているところは何ともケータイらしい発想だ。

ca001ts01.jpg 筆者の場合、ギターを少々弾けるので、まずはエレキギターを試してみた。まず、エレキギターを選択して表示された画面に愕然。えっ、フレット押さえないの? どうやら弦のところをタッチすれば音が出るらしい。一応、弦を押さえたまま指を左右に動かせば、ビブラート的な効果も得られるのだが、音程が下がるのは原理的におかしくない? トレモロアームみたいなものか?

 とまぁ、本物の楽器とは大きくかけ離れた独自の世界が広がっている。これはこれで新しい楽器と考えた方がいいのかもしれない。ちなみに、ベースはフレット上の弦を押さえて音を出す形なので、多少本物に近い気がする。ほかにもいろんな楽器があるのだが、筆者的にはカリンバあたりがこのUIに一番しっくり来る。

 それにしても演奏の難易度はかなり高い。であれば、次は電波強度に応じて音程が変わるテルミンみたいな楽器も収録してはどうだろう? タッチしないけど......。

 機能や特徴よりも「キングコングのモトカノ」話が脳裏に刻み込まれたソフトバンクモバイルの春モデル発表会を取材した関口の手には、今「930CA」がある。カシオのデジカメブランド"EXILIM"の名を冠した薄型スライドケータイだ。

 これまでauユーザーしか使えなかったカシオのケータイが、ソフトバンクでも利用できるようになったのは昨年のこと。2008年冬モデルの「830CA」に続いて登場した「930CA」はデジカメ機能に注力したモデル。高画素化・高機能化が進むケータイカメラの中で、「930CA」ならではの機能と言えば、"0.99秒でカメラが起動する"ということだ。

ex01.jpg カメラといえば、"○万画素""光学ズーム""手ブレ補正"といった点が気になっていたが、起動のスピーディさをウリにする端末を手にするのは、これが初めて。だが、発表会で触れてみるとサクッとカメラが起動してスパッと撮影できる、という切れ味の良さに思わず唸った。

 だいたいケータイのカメラで撮影するのは、街を歩いていて、たまたま遭遇した風景・物・人だ。ところが自分で撮影したこれまでの写真を見返すと、風景や食べ物が圧倒的に多い。もちろん息子の写真も多いが、最近は撮影されるのが恥ずかしいのか、逃げまくってブレた写真ばかりになってしまい、人に見せられるもんじゃない。風景や食べ物は、いわば逃げない被写体。つまりカメラの起動時間にかかわりなく、撮影できるものだ。

 0.99秒で起動できるスピーディなカメラを手にした今、機敏に動く息子や、駅のプラットフォームに滑り込む特急列車、街中を走るステキなバイク、路地裏をすたすた歩く猫など、思いついた瞬間に世界を切り取れる力を授かったことになる。ただ、930CAを入手して半月ほど経過したにもかかわらず、「カメラを一発起動できるボタンの場所を覚えていない」ことが判明し、カメラを使いたくなるたび、もたもたと930CAのボタンを適当に押している。ここまで書いてきたことを全て無にしているような気がしなくもないが、折しも東京は桜が満開となる季節。とりあえずは、逃げない被写体である桜を撮影しまくって、お茶を濁していきたい。

 ケータイアップデートでCA001のソフトウェアを最新版にすると、なんとタッチUIがiPhoneのように! ピンチイン・ピンチアウトやフリック操作で、メールやウェブを快適に利用できるように......なるわけがない。エイプリルフールなので、それくらいのウソは許していただきたい。

 さて、今回はそのCA001の話ではなく、たまにはケータイコンテンツの話をしておこう。皆さんは「ケートラ」というサービスをご存じだろうか? 位置情報機能を活用したコミュニティ風ゲームとでも言おうか、何とも表現しづらいサービスなのだが、何だか最近このサービスにはまっている。

ktra.jpg モバターという自分のキャラクターが、他のユーザーのケータイを乗り継いで日本全国を旅していく。モバターは日記を書いたり、おみやげを買ってきてくれたりする。一昔前にはやったポストペットやリヴリーのようなキャラクターを活用したサービスなんかと、ケータイ国盗り合戦のような位置情報を活用したサービスなんかを掛け合わせた感じで楽しめる。ちなみに、私のモバターは現在、広島にいるようだ。

 で、面白いのは、なぜかこのサービスを提供しているのが自動車メーカーのホンダだということ。将来的には通信ナビにこんな機能が搭載されたりするんだろうか?