新年早々の1月5日に急遽行なわれた会見で、「ホワイトプラン」は発表された。その鮮烈なデビューに続き、7カ月連続の月間純増トップという記録を打ち立てたソフトバンクモバイルの快進撃は、「ホワイトプラン」がもたらしたと言っても過言ではない。

　1～21時の通話定額に加え、家族間であればいつでも通話定額というオプションサービスも加えられたこともあり、同社が投じた一石は、“2台目需要”とも呼ばれる新たな市場を創りあげ、12月にはついに1,000万契約を達成した。1つのプランにこれだけのユーザーが集まるというのも他に例がないだろう。

　競合他社からも反撃の動きが見られる中、来年もまた「ホワイトプラン」を武器にするソフトバンクモバイルから目を離せない。

　総務省が打ち出した「分離プラン（本来の料金と販売奨励金を分離したプラン）」導入の方針にあわせるかのように、各キャリアが割賦販売など、従来とは異なる販売方式を導入した。一足先に割賦制を導入していたソフトバンクモバイルでは、低廉さをアピールした「ホワイトプラン」との組み合わせによってシェア拡大に寄与したと見られており、ドコモも割賦制を取り入れた905iシリーズの販売が好調と伝えられている。一方、auは割賦販売を行なわず、従来の制度に近い販売方式を中心に据えたが、2007年の秋冬市場では苦戦している。また、ウィルコムも割賦制を採用したが、2007年後半は純減が続いた。

　新販売方式導入に合わせ、料金プランも姿を変えており、従来よりもわかりづらくなったという声、あるいは携帯電話端末が値上がりしたという声もある。2010年には分離プランが本格導入される見込みで、今後も販売方法が変わる可能性がある。どのような販売スタイルがベストなのか、まだ模索は続くことになりそうだ。

　携帯音楽プレーヤー「iPod」で世界を席巻してきたアップルが満を持してリリースした「iPhone」は、発表直後から大きな反響を巻き起こした。GSM方式対応で日本では利用できない機種だが、その斬新な操作体系が話題となり、日本での登場が待ち望まれている。

　携帯電話としての機能は備えないものの、似た機能を備えた「iPod touch」は、既に日本でも登場しているが、国内の携帯各社は「iPhone」を投入しようと交渉中とも言われ、発表から1年を経てもなお話題になる機種だ。2008年も引き続き注目されることになるだろう。