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4.7インチハイスピードIGZOの「AQUOS Compact SH-02H」

 「AQUOS Compact SH-02H」は、4.7インチディスプレイを採用し、幅66mmに仕上げられた、シャープ製のAndroid 5.1搭載スマートフォン。NTTドコモの2015年冬モデルとして12月上旬に発売される。実質価格は3万円台後半になる見込み。

 コンパクトながら、ディスプレイサイズ以外は同時期に発表された「AQUOS ZETA SH-01H」とほぼ同じスペックと機能を有する、ハイスペックな機種として仕上げられた。位置づけとしては廉価機種ではなく、コンパクトなハイスペックモデルとなる。

 ディスプレイにはSH-01Hと同じ、フルHDのハイスピードIGZOを採用する。これは、最大60Hz駆動だったこれまでの倍となる、最大120Hz駆動で残像感のない映像を楽しめるもの。動きの速い場面などで威力を発揮する。

 毎秒120フレームのコンテンツはあまり配信されていないが、AQUOS Compactは毎秒120フレームの動画撮影に対応するので、撮影と再生の両面で毎秒120フレームに対応する。

 動画以外にも、通常時のUIやアプリの描写がよりなめらかになっている。たとえばホーム画面や設定、ブラウザ、地図などのアプリで画面をスワイプしたとき、より指に追従し、カクツキの少ないなめらかな描写がなされる。

 毎秒120フレームの描写は、アプリごとに有効・無効の設定が可能で、設定アプリ内の各アプリの設定画面に追加されている「高速液晶表示」という項目で設定を切り替える。プリインストールされているアプリの一部は、この設定がオンになっている。追加インストールしたアプリは、デフォルトではこの設定はオフになっており、ユーザーが必要に応じてオンに切り替える必要がある。

 どのアプリでも毎秒120フレーム表示に切り替えられるが、もともと毎秒60フレームなどに描写制限をかけているアプリでは、設定をオンにしても効果はない。また、毎秒30フレームなどの動画コンテンツについても、フレーム補完が行なわれるわけではない。コンテンツ側のフレーム数が少ない場合は、IGZO液晶の機能として描写フレーム数をコンテンツにあわせる処理が働き、より省電力に再生が可能となる。

 毎秒120フレーム描写により、原理的にはバッテリーの消費が増えるが、実利用に大きな影響を与えるレベルではないという。

 13.1メガピクセルのメインカメラと、5メガピクセルのインカメラを搭載する。SH-01Hに比べると、インカメラの解像度が異なるが(SH-01Hは8メガピクセル)、それ以外のスペックはほぼ同じで、メインカメラは光学手ぶれ補正にも対応し、リコーイメージングによる画質認証プログラム「GR certified」を取得している。動画撮影では210fps撮影のスロー動画や、フルワイドVGAサイズでの2100fpsスーパースロー撮影をサポートする。

 外観は、背面と側面で異なる色を採用したバイカラーとなり、Yellow×Silver、Blue×Blackの2パターンをラインアップ。それぞれ、背面に貼り付けてデザインをカスタマイズできる「ニュアンスシート」が2種類ずつ同梱される。

 背面カバーやバッテリーの取り外しはできず、側面にnanoSIMカードとmicroSDカード(最大200GB)のスロットがある。ガードスロットにはカバーがあるが、充電にも使うmicroUSB端子はキャップレスで防水に対応する。

 手で本体を握っていることを検知するグリップマジックも搭載する。メタルフレームのSH-01Hと異なり、樹脂フレームのSH-02Hではフレーム内部にグリップマジックのセンサが内蔵されている。

 SH-01Hと異なり、指紋認証センサは搭載しない。また、SH-01Hが対応している3バンドを使うキャリアアグリゲーション(3CC)にも対応せず、4G LTEでの最大通信速度は1.7GHz帯の下り150Mbpsとなる(キャリアアグリゲーション非対応)。

主な仕様

 大きさは約126×66×8.9mm、重さは120g台。チップセットはMSM8992(CPUは1.8GHz駆動×2、1.4GHz駆動×4)。搭載プラットフォームはAndroid 5.1。内蔵バッテリー容量は2810mAh。3GBのメモリと16GBのストレージを搭載する。Bluetooth 4.1、Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n/ac)、防水・防塵、VoLTE、おサイフケータイに対応。ワンセグを視聴できるが、その際には同梱の外付けアンテナが必要となる。一方、赤外線通信やフルセグ、NOTTVは非対応となる。

白根 雅彦

関口 聖