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Formula 1 on Zume、鈴鹿サーキット内でF1の映像配信
(2013/10/15 14:01)
TVバンクは、10月11日~13日に鈴鹿サーキットで開催されたF1日本GPで、ソフトバンクモバイルと協力し、場内向けの無線LANサービスの提供を行った。Zume Motor Racingと提携して提供しているF1映像の配信サービス「Formula 1 on Zume」のモニターキャンペーンの一環として実施されたものとなる。
ソフトバンクモバイルでは、ピット側に干渉等の影響が出ないように、グランドスタンド前のフェンスの支柱にスタンド側に向けて23本のアンテナを設置。5GHz帯を使用した無線LANサービスを提供した。現地では、モニター向けに用意された専用のステルス型アクセスポイントに加え、ソフトバンクWi-Fiスポットのアクセスポイント「0001softbank」「0002softbank」も確認できた。
現地で実際に「Formula 1 on Zume」を試したところ、タイミングモニターやコースマップ機能、さらには各車のオンボードカメラ映像により、サーキット全体で起きていることが手に取るように分かった。ただ、現地にいると、目に映る光景とZumeの映像との時間差が気になってくるのも確か。このため、会場内に設置された大型ディスプレイの映像を見ていて、クラッシュやオーバーテイクなど、何かが起きたのが分かったところでZumeに目をやると、ほどよくその模様が確認できる、といった使い方を身につけた。
また、他国でのGPの場合は英語による実況音声が流れているが、日本GPのみの特別サービスとして、場内放送の日本語音声がZumeでも配信されていた。やはり日本語は落ち着くが、同じものは会場内でも流れており、さらに上記のような時間差もあるので、どちらかというと現地ではなくサーキット外でZumeの中継を視聴するユーザー向け、といったところだ。日本GPの場合、Pit-FMという場内FM放送サービスも行われているので、こちらと組み合わせて利用するのもアリだろう。いずれにしても、現地で使うなら、ノイズキャンセリング機能付きのヘッドホンで使用したい。
ちなみに、現地では無線LANの接続には特に支障はなく、快適にインターネットに接続できたのだが、決勝レースではZumeのサーバーがトラフィックに耐えられなかったようで、正常にログインできない状況も発生した。もっとも、せっかく現地にいるのであれば、目の前で繰り広げられる熱いバトルを楽しめばいい。
こうした中継サービスの場合、いかにトラフィックをさばくかというのは常に課題となってくる。また、現地のユーザー向けにサービスを提供する場合は、時間差(遅延)という課題もある。これらの課題をどう克服していくか、TVバンクの頑張りに期待したい。
TVバンクではこのほか、「Formula 1 on Zume」のユーザー向けに、マルシャのピットガレージの見学ツアーのプレゼントキャンペーンを実施。当選者は、数組ずつに分けて普段なかなか目にできないガレージ裏を興奮気味に見学していた。