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Formula 1 on Zume、鈴鹿サーキット内でF1の映像配信

iPadで「Formula 1 on Zume」

 TVバンクは、10月11日~13日に鈴鹿サーキットで開催されたF1日本GPで、ソフトバンクモバイルと協力し、場内向けの無線LANサービスの提供を行った。Zume Motor Racingと提携して提供しているF1映像の配信サービス「Formula 1 on Zume」のモニターキャンペーンの一環として実施されたものとなる。

 ソフトバンクモバイルでは、ピット側に干渉等の影響が出ないように、グランドスタンド前のフェンスの支柱にスタンド側に向けて23本のアンテナを設置。5GHz帯を使用した無線LANサービスを提供した。現地では、モニター向けに用意された専用のステルス型アクセスポイントに加え、ソフトバンクWi-Fiスポットのアクセスポイント「0001softbank」「0002softbank」も確認できた。

フェンスの支柱に取り付けられたアンテナ。縦向きの波と横向きの波を送出している
グランドスタンド全体をカバーするために23本の支柱に設置。アンテナの下にある白い箱には制御用の装置が収められている
設置中の作業風景(ソフトバンクモバイル提供)
グランドスタンドで確認できた無線LANネットワーク。「0001softbank」「0002softbank」も使用可能だった

 現地で実際に「Formula 1 on Zume」を試したところ、タイミングモニターやコースマップ機能、さらには各車のオンボードカメラ映像により、サーキット全体で起きていることが手に取るように分かった。ただ、現地にいると、目に映る光景とZumeの映像との時間差が気になってくるのも確か。このため、会場内に設置された大型ディスプレイの映像を見ていて、クラッシュやオーバーテイクなど、何かが起きたのが分かったところでZumeに目をやると、ほどよくその模様が確認できる、といった使い方を身につけた。

「Formula 1 on Zume」の視聴画面。タイミングモニターとオンボードカメラは予選で実力を発揮する
会場内で販売されていたラジオ機能付きのノイズキャンセリングヘッドホン

 また、他国でのGPの場合は英語による実況音声が流れているが、日本GPのみの特別サービスとして、場内放送の日本語音声がZumeでも配信されていた。やはり日本語は落ち着くが、同じものは会場内でも流れており、さらに上記のような時間差もあるので、どちらかというと現地ではなくサーキット外でZumeの中継を視聴するユーザー向け、といったところだ。日本GPの場合、Pit-FMという場内FM放送サービスも行われているので、こちらと組み合わせて利用するのもアリだろう。いずれにしても、現地で使うなら、ノイズキャンセリング機能付きのヘッドホンで使用したい。

 ちなみに、現地では無線LANの接続には特に支障はなく、快適にインターネットに接続できたのだが、決勝レースではZumeのサーバーがトラフィックに耐えられなかったようで、正常にログインできない状況も発生した。もっとも、せっかく現地にいるのであれば、目の前で繰り広げられる熱いバトルを楽しめばいい。

 こうした中継サービスの場合、いかにトラフィックをさばくかというのは常に課題となってくる。また、現地のユーザー向けにサービスを提供する場合は、時間差(遅延)という課題もある。これらの課題をどう克服していくか、TVバンクの頑張りに期待したい。

マルシャのピットガレージ見学ツアーの様子

 TVバンクではこのほか、「Formula 1 on Zume」のユーザー向けに、マルシャのピットガレージの見学ツアーのプレゼントキャンペーンを実施。当選者は、数組ずつに分けて普段なかなか目にできないガレージ裏を興奮気味に見学していた。

F1マシンのステアリングを手に興奮する参加者
ガレージ裏ではフリー走行でクラッシュしたマシンの修復作業も行われていた
このほか、「F1速報」のテントでは、「Formula 1 on Zume」のデモが行われていた
レースはレッドブルの1-2フィニッシュ

湯野 康隆