ソニー、「Xperia Tablet S」を9月15日発売


 ソニーは、ドイツで開催されたイベント「IFA 2012」で発表したAndroidタブレットの新製品「Xperia Tablet S」について、9月15日より国内で販売することを明らかにした。店頭価格は16GBモデルが約4万円、32GBモデルが約4万8000円、64GBモデルが約5万6000円となる見込み。

Xperia Tablet S

 Xperia Tablet Sは、CPUに1.5GHz駆動のTegra 3(クアッドコアでは1.4GHz)を搭載し、9.4インチ、1280×800ドットのディスプレイを装備したタブレット型端末。OSはAndroid 4.0で、同社では4.1へのアップデートについても順次検討していくとしている。RAMは1GBで、ストレージは16GB、32GB、64GBの各モデルが用意される。キッチンまわりなどでの利用を想定し、IPX4相当の防滴性能も実現されている。

 背面に8メガピクセル、前面に1メガピクセルのカメラ(裏面照射型CMOS)を搭載。外部メモリについては、フル規格のSDカードスロットを装備している。このほか、ソニーらしいこだわりとして、2Wの高音圧スピーカーを背面の本体下部に装備し、CLEAR PHASE、xLOUD、S-FORCE、ダイナミックノーマライザー、CLEAR BASSといった音響技術も搭載している。

 大きさは240×11.85×174.2mm、重さは570g。6000mAhのバッテリーを搭載しており、10時間以上のWebブラウジングが可能とされている。Xperia Tablet Sでは、本体下部にMulti Portと呼ばれる専用端子が装備されており、本体の充電やパソコン等の接続などはアダプターを利用して行うことになる。

 なお、IFAではWi-Fiモデルに加えて3Gモデルも発表されているが、国内向けにはWi-Fiモデルのみが販売される。Wi-Fiは、IEEE 802.11a/b/g/nがサポートされる。

 

搭載アプリケーションを拡充

 Xperia Tablet Sでは、Video Unlimited、Music Unlimited、PlayMemories、Reader Store、PlayStation Mobileといったソニーグループの各種エンターテインメントサービスがサポートされる。また、ミュージックプレーヤーは「WALKMAN」、写真ギャラリーは「アルバム」、ビデオプレーヤーは「ムービー」という名称となり、各種コンテンツへの入り口が整理された。中でもムービーまわりについては、ソニー製のBDレコーダーやnasneと連携し、テレビ番組の視聴が可能になっているほか、Wi-Fi経由での「おでかけ転送」にも対応している。

 スマートフォンのXperiaシリーズとの連携機能としては、「Xperia Link」と呼ばれる機能が搭載された。スマートフォンのテザリング機能を簡単に利用できるようにしたもので、あらかじめ設定しておくことでBluetooth経由でタブレット側からテザリング機能のON/OFFなどを制御できる。

 さらに、1人1台ではなく、家庭内で1台といったタブレットの利用シーンを想定し、「ゲストモード」という機能が用意されている。家族や友人にタブレットを貸す際、このモードに設定することで、あらかじめ利用を許可したアプリだけが表示される。最大10個のモードを設定できる。

 従来モデルより搭載されていた別アプリの小窓表示機能「スモールアプリ」についても、利用できるアプリが追加された。従来の「ブラウザ」「リモコン」「電卓」に加え、「レコーダー」「タイマー」「メモ」「クリップ」が新たに利用できるようになった。なお、任意のウィジェットをスモールアプリとして登録し、利用することも可能になっている。

 このほか、情報整理アプリとして「スクラップブック」と呼ばれるアプリも発売日より提供される予定。

豊富なアクセサリー製品

 Xperia Tablet S向けには、キャリングカバーなど各種アクセサリー製品が提供される。

 「キャリングカバー」は、約8000円のレザータイプ(ブラック、ホワイト)と約5000円のファブリックタイプ(ピンク、グリーン、ブルー、レッド、グレー)を用意。キーボード機能を一体化した「カバーキーボード」(ブラック、ホワイト)も約1万円で販売される(ホワイトはソニーストア限定)。

 スタンド関連では、利用シーンに応じて3つのスタイルに使い分けられる「タブレットスタンド」(約2000円)、Multi Portのキャップを付け替えることで、本体を置くだけで充電できるようになる「クレードル」(約4000円)、HDMI出力ポートや3つのUSBポートを装備した「ドッキングスタンド」(約1万円)、10Wのスピーカーを2つ装備した「ドックスピーカー」(約1万3000円)が販売される。




(湯野 康隆)

2012/9/4 10:00