900MHz帯割り当てでイー・モバイル千本会長がコメント発表


 電波監理審議会が900MHz帯の周波数割り当てについて、ソフトバンクモバイルが適当であると発表したことを受け、同周波数帯を争っていたイー・アクセス(イー・モバイル)は、代表取締役会長である千本倖生氏のコメントを発表。今後の割り当てが予定されている700MHz帯への申請を改めて行うと表明した。

 千本氏は、イー・モバイルが認定されなかったことについて「大変残念」とコメント。携帯電話事業者4社のうち、いわゆる“プラチナバンド”の割り当てがない事業者は最後発のイー・モバイルのみになったと指摘する。その上で、他社との競争、LTEの効率的なエリア拡充、トラフィック増加への対応としてプラチナバンドは必要不可欠であると強調。「当社は本日開設指針案が公表された700MHz帯への申請を行なう所存」と、今後の方針を表明した

 千本氏は700MHz帯割り当てについて、「900MHz帯と同じくLTEの普及促進を目途とした一連の周波数政策であると理解している」「700MHz帯の認定においても、900MHz帯の審査を踏襲し、事業者間における周波数のイコールフッティング確保を」と要望している。

 また、NTTドコモも広報部を通じてコメントを発表。「急増するトラフィックへの対策として900MHz帯を希望していたが、申請が認められず残念」「引き続き700MHz帯の獲得に向けて申請を行う」としている。

 KDDI(au)では900MHz帯について、「15MHz幅でLTEを導入する計画で、急増するトラフィックを効率的に収容できると考えていた。900MHz帯でのLTEは世界初で、日本の電気通信の発展に貢献できると考えていたが、割り当てられず遺憾」とコメント。700MHz帯の割当については、パブリックコメントでKDDIとしての意見を主張していく方針という。




(森田 秀一)

2012/2/29 20:17